ほんとは、なにも思っていません。 | わくわく海賊団

わくわく海賊団

Compass of Your WakuWaku

 

 いま、じぶんが歩いている横を

 スポーツカーが通り過ぎたとします。

 

 それが世界に数台だけしか存在しない

 激レア高額スポーツカーだったとしても、

 たぶんクルマに興味のある人以外は、

 通ったことさえ気づかないでしょう。

 

 うるさいエンジン音を立てていたとか、

 印象的な色(たとえば真っ赤)だったとかなら

 チラッと見るかもしれませんけれど、

 ほとんどの人が見向きもしません。

 

 ほとんどの人は、なにも思っていません。

 

 街頭インタビューで、

 いろんな質問が投げかけられます。

 

「時期大統領にトランプさんが有力ですが、

 あなたはそれについてどう思いますか?」

 

「不安です」「チャンスです」

 答えている人の映像が放送されますが、

「まだちゃんと考えていません」

「なにも思っていません」という人の答えは、

 放送されていないんですよね。

 

 テレビに出てくる

 コメンテーターみたいな職業は、

 なにかしら思ったり、答えたりという

 ひとつの「意見のひな型」を提出するのが

 仕事なのだと思いますけれど、

 だれもがそんなふうに、いちいち

「なにか思っている」なんてないですよね。

 

「このニュースどう思う?」と訊かれても、

「興味ない」「ぜんぜんなにも思わない」

 ということ意外とみんなありますよね。

 

 いつからでしょうか、

「みんな必ずなにか思っている」という

 決めつけが広がり過ぎている気がします。

 

 なにも思っていないと馬鹿みたいだから、

 見栄を張ったり、社交辞令のように

 なにか言ったりしている人もいそうだな。

 いや、じぶんも言ったことありますね。

 

 これからは、もう少し正直に、

「あ、なにも思っていません」って言おう。

 

 今日も「わくわく海賊団」に来てくださってありがとうございます。

 

 いまって、ひとりずつの人間が、

 いろいろ背負いすぎな気がします。