幽霊はいないけど、いた方が人は幸せ。 | わくわく海賊団

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 おばけなんてないさ。
 おばけなんてうそさ。
 ねぼけたひとが、みまちがえたのさ。
 だけどちょっと、だけどちょっと、ぼくだってこわいな。
 おばけなんてないさ。
 おばけなんてうそさ。


「おばけなんてないさ」という童謡の歌詞です。
 おとなになっても、この歌の歌詞を、なんだか心強く感じることがあります。
 ちょっと、「でそう」な場所に行ったときなんかは特に。

 先日テレビで、心理学の先生や脳科学の先生が、
「心霊現象は、すべて科学的に説明することができると断言できます。」
 と、いっていました。
 
 おぉ、「おばけなんてないさ」の歌の歌詞のように、なんとも心強いことばです。
 
「熱いお湯をかけるよ」といって、冷水をかけても、
 実際に火傷してしまうという実験などを例に、
 足をつかまれて後で見たら手形が足についていた体験などの心霊現象を、
 科学的に説明していました。

 ただ、おもしろいと思ったのは、心理学の先生が言っていたことです。

「我々学者は、非科学的なことをすべて科学的な方法で説明できると思っています。
 つまり、心霊現象なんて信じていません。
 ただ、心理学の世界では、信じていない人よりも、信じている人のほうが
 幸せになれるということが分かっています。
 信じていない人は、信じている人よりも、
 精神疾患を抱えるリスクが高いことが分かっているんです。」

 たしかに、ほんとうはないものでも、
 それがあったほうがバランスがとれることってあると思います。
 あったほうがバランスがとれるなら、
 人は無理矢理にでも、それを存在させてしまうんじゃないかな。
 
 昔からそうですよね。鬼も悪魔も、小人も妖精も、
 それがいたほうがバランスがとれるから、存在したんだと思うんです。

 カウンセラーが使う方法にも、
「妖怪のせいにしてしまう」というやり方があります。
 トイレをがまんできない子供に対して、
「きみには、いたずら妖怪がついている。
 その妖怪はどういうときに、漏らすように仕向けるのかな?」
 問題をだれかのせいにして、本人と切り離す方法です。

 ないと証明してしまうよりも、
「もしかしたら、あるのかも」とドキドキしていることも、
 ときに楽しく生きるためには必要なのかもしれないな、と。

 今日もわくわく海賊団にきてくださってありがとうございます。

 人が世界のバランスをとるために生み出すものっていうのは、
 形あるものだけではないはずです。
 前世だとか、運命だとかだって、
 もしかしたら、幽霊や妖怪とおなじなのかもしれません。