📅2022.07/12

火曜日 / Tuesday

 

熊本電気鉄道 (熊本電鉄)

Kumamoto Electric Railway 

(Kumamoto Dentetsu)

🚉藤崎宮前駅

Fujisakigu-mae Station

(KD-06) 藤崎線 / Fujisaki Line

熊本市 中央区

| Chuo Ward, Kumamoto City, Japan

 

熊本市電の通町筋電停から、上通アーケードを経て1キロ弱にある熊本電鉄の藤崎宮前駅に到着。熊電プラザビルの下にある駅看板が目印です。

もし市電がここまで走ってたら便利だったのになぁ…(昔はここまで来てたけど現在は廃止)

 

▼熊本市内をどっかしら巡る

 

▼熊本市電を色んなとこで記録

 

熊本市内や市電とともに、こちらも並行して乗って撮っていた熊本電鉄。

今思えば御代志(みよし)駅まで行けばよかったなぁと思ってましたが、夏だし暑かったし、そこまで行きたいという気力があんまなかった…。

 

🚋6000形電車 (元 都営地下鉄)

EMU Series 6000 

(Former Tokyo Toei Subway)

 

熊電プラザビルの下にある藤崎宮前駅は頭端式ホームで1面2線。以前はもう1本線路があったのですが、ビルが建設した際に撤去されました。

ホームに入線して来たのは、東京の都営三田線で活躍していた6000形。

 

熊本市中心部の終点であるこの駅で、電車は御代志行きとして折り返し。

発車時刻まで少しだけ電車を撮っていきます。

 

都営三田線を引退した6000形は熊電のみならず、秩父鉄道でも活躍しており、比較すると帯の青色や改造された箇所などの違いが見受けられます。スカート(排障器)のゴツイ感じなんかとか見ると、熊電のが好きかなと思ったり。

 

海を渡りインドネシア・ジャカルタの首都圏鉄道でも譲渡されて運転していましたが、こちらはすべて引退したとの事。

 

▼秩父鉄道でも都営6000形が活躍

 

都営時代から変わらない特徴的な銀色のコルゲート(一部劣化か何かで交換してる部分ある)。こういう角度もなんとなく撮ってみたり。

ドア横にあるモニターみたいなのずっと気になってたんですけど、「入口」や「出口」、「締切」が表示されるんですね。

 

🚋[KD] 熊本電鉄藤崎線
| Kumaden Fujisaki Line

御代志行き / for Miyoshi

 

(KD-06) 藤崎宮前 / Fujisakigu-mae

(KD-07) 黒髪町 / Kurokami‐machi
 

🚉黒髪町駅

Kurokami-machi Station

(KD-07) 藤崎線 / Fujisaki Line

 

乗車して藤崎宮前から一駅の黒髪町で下車し、6000形とはここでお別れ。

隣の北熊本で反対方向の藤崎宮前行きがやって来るので、その前に先ほど電車で通った区間へ少し急ぎます。

 

(KD-06) 藤崎宮前~(KD-07) 黒髪町

Fujisakigu-mae~Kurokami-machi

 

藤崎宮前駅方面へ戻るべく線路沿いを辿り、電車で通った熊本電鉄で唯一の併用軌道で電車を待ち構えます。すごい…市電より大きい電車がゆっくりとやって来るし、自動車に追い抜かれとる。

 

🚋03形電車 (元 東京メトロ03系)

EMU Series 03

(Former Tokyo Metro)

 

ゆっくりと住宅街を走るのは営団地下鉄こと東京メトロ日比谷線で活躍していた03系改め03形。かつて乗入していた東急東横線や東武伊勢崎線でも見た事ある電車が、こうして熊本の地を走るとは―

 

こちらも元都営6000形と同様に、元々8両編成だったのが、先頭車同士を繋げて2両編成(御代志寄りの車両にパンタグラフを搭載)になったり、ワンマン化に伴いサイドミラーなどの改造が施されています。

 

しばらく待って折り返しの御代志行きも撮影。日比谷線で見た事あるだけに、こういう併用軌道を走る姿に若干不思議に思うも、意外と馴染んでるのではと感じたり。

 

この区間では良い感じに撮れた気がする1枚でございます。

 

03系は他にも長野電鉄北陸鉄道でも譲渡されて運用しておりますが、当時のラインカラーであるシルバーの帯から赤やオレンジに変更している中で、熊本電鉄を走る03形の帯は日比谷線時代からそのまま。

(厳密に言うと長野電鉄のは前面の一部だけ赤帯で、それ以外がシルバーのままだけど)

 

少しずつ暗くなる時間帯、もう1本の藤崎宮前行きを撮って後にします。

前照灯もさっき撮ったのより明るくなってる。車と被るか少し心配してましたが、それはそれで併用区間ならではの光景で良い気がするけど、本数がそこまでないのがねぇ…。

 

📅2022.07/13

水曜日 / Wednesday

翌日、熊本市電の5000形に乗ったり、水前寺公園を寄って再び熊本電鉄の短い併用軌道。

他形式でも撮れないかと思いましたが、この区間で撮れたのは03形のみ。もうちょっと早く来てたら6000形も撮れたのにね。

 

前面には北熊本駅横の「くまでんショップ」のヘッドマークを掲げた03形が通過。

 

電鐘(でんしょう)式の踏切が鳴る中を通過する03形。

 

もちろん日比谷線から相互直通していた東横線や東武線にも、踏切のある区間を走っていましたが、昔ながらの踏切の音が鳴る中と元地下鉄の電車はやはり少しばかし不思議。

 

🚉黒髪町駅

Kurokami-machi Station

(KD-07) 藤崎線 / Fujisaki Line

 

再び黒髪町駅に行き、さっき撮った03形でひと駅先の北熊本まで乗ります。

 

🚋[KD] 熊本電鉄藤崎線

| Kumaden Fujisaki Line
御代志行き / for Miyoshi

 

(KD-07) 黒髪町 / Kurokami-machi

(KD-08) 北熊本 / Kita-Kumamoto

 

空いていたので車内を記録。

ドア横の整理券発行機や運賃精算機などワンマン化対応で設置してありますが、本当に日比谷線時代のまんまだ…。

 

先頭部の運賃表示器に次の駅が表示されるので、かつて使われたドア上の車内表示機は撤去せず路線図に被せてあります。

 

🚉(KD-08)北熊本駅

Kita-Kumamoto Station

菊池線 / Kikuchi Line

藤崎線 / Fujisaki Line

熊本市 北区 / Kita Ward, Kumamoto City

 

菊池線と藤崎線の分岐点である北熊本で下車。

この駅には車庫が併設されています。

 

2路線ある熊本電鉄。藤崎線は藤崎宮前と北熊本までを結ぶ短い距離ですが、多くの電車は菊池線に入り御代志方面まで運行。一方の上熊本までを結ぶ菊池線は運行形態が独立しており、全線を通して運転する電車はありません。

 

御代志行き電車の隣には、画面左にいる上熊本行きの電車と接続。こちらは03形より先にやって来た東京メトロ銀座線の01系改め01形で、くまモンのラッピングが施されています。

もう一編成の右側にいる電車も銀座線の車両で、後継車両である1000系に模したカラーリングとくまモンが施されています。

 

そして間には、かの日比谷線…東京メトロにいた時代はお互い別路線で顔を合わせるなんて事はなかったのですが、まさか熊本の同じ線路を走る時代が来ようとは…。

 

01形と03形も車体側面のロゴが熊本電鉄に張り替えられているものの、東京メトロ時代に模したデザインが特徴。遠くから見たら完全にメトロだよ。

 

🚋01形電車 (元 東京メトロ01系)

EMU Series 01

(Former Tokyo Metro)

 

上熊本へ向かう01形。銀座線で活躍していた時代は、架線ではなく線路脇のレールから台車ににある「集電靴(コレクタシュー)」から電気を集める第三軌条方式で運転。

 

2015年と2016年に改造を施し熊本電鉄で導入しますが、架線から電気を取り入れて走るため、屋根上にパンタグラフを搭載。線路の幅も銀座線時代(1435㎜の標準軌)から熊電の軌間(1067㎜の狭軌)に合わせた台車に交換されました。

 

こういう第三軌条から屋根上にパンタグラフを搭載した電車。

熊電だけかと思ったら、そういえば銚子電鉄や日立電鉄(現在は廃線)とかも銀座線や丸ノ内線から来たのを同様に改造したんだった。

 

🚋5000形電車 (元 東急電鉄)

EMU Series 5000

(Former Tokyu Railway)

 

北熊本に来たらこの方に会いたかったんですよ…東急電鉄で活躍していた青ガエルでおなじみ5000形。1985年に2編成が導入し、2016年に引退した5105A号車のみが北熊本で動態保存されています。(もう1編成は2015年に引退して廃車解体との事)

 

過去に一度だけ上熊本でお会いした以来でございます。あとは東京の渋谷駅ハチ公口にも何度か会ったけど、秋田の大館に行っちゃったしね。

 

緑一色の車体で2枚窓が特徴の先頭車。行先方向幕を見ると「多摩川園(現在の多摩川)」と表示。東横線のみならず目蒲線(現在の目黒線)でも走っていました。

 

他にも岳南鉄道や松本電鉄(アルピコ交通)、長野電鉄でも譲渡していましたがいずれも引退。こうして現在も活躍する電車と同じ線路の上にいるのは、熊電のここだけ。

 

熊電では1両編成に改造されており、運転台も反対側に設置。元々連結部だったのを先頭化改造したから平面顔をしています。ちなみに後ろにいる黄色い覆面みたいな電車が同じく元都営の6000形。

 

いったん改札を出て、駅の反対側まで散策します。

駅看板にもくまモンがいらっしゃる。

 

くまでんショップは準備中ってなってて何が売ってるか見られなかった。

ジャンネン…

 

右/Right:🚋1000形電車 (旧 静岡鉄道)

EMU Series 1000

(Former Shizuoka Railway)

 

2編成のメトロの右には2022年に導入の静岡鉄道から来た1000形。

サイドミラーの設置やフルカラーLEDの行先表示器に更新するも、静鉄時代のまんま。

 

踏切を渡って車庫近くの敷地外に到着。

 

真正面は元静鉄1000形の側面。こっから見るとやっぱ東急っぽい車体ですね(製造が東急車輛だしそらそう)。あと窓の向こうにはくまモンが覗いております。

 

🚋モハ71形電車 (元 広品鉄道 / 国鉄)

EMU Series Moha-71

(Former Kohin Railway / JNR)

 

その横にはモハ71形。1928年(昭和3年)に製造され、広島県の広品(こうひん)鉄道から国鉄(現:JR)の可部線を経て、1954年から熊本電鉄で活躍していました。車籍は外されて、現在は北熊本の車庫で保存されています。

 

2009年に復元したとの事ですが、外に置いてあり、手を付けていないためか汚れがだいぶ目立つ状態。戦前に製造した電車で博物館に置いてもおかしくないから、綺麗に保存して欲しいなぁと思うばかり…。それなら自分で払いなさいという話になってしまうんだけど。

 

駅に戻る途中に撮った近くにあるマクドナルドの看板。

 

カタカナ表記の看板って、ほとんど見なくなった気がする。たぶんドライブスルーかつ郊外型の店舗は見る事が無い気がするかもだけど。

 

ホームに戻って上熊本行きの電車を待つ間、また少しだけ電車を撮影。

元国鉄と静鉄とメトロが並ぶ不思議な光景でございます。

 

しばらくして上熊本から折り返して来た01形が入線。

 

かつて渋谷駅に発着していた物同士の対面。しかも同じ線路にいるんだぜ。

 

01形はトンネルの幅が狭い銀座線に合わせて製造したため、車体も03形などと比較してひと回り小さく、熊電導入に伴いドアステップも取り付けられています。

 

発車時刻が近くなると、御代志行きと藤崎宮前行きの電車も入線。どちらも日比谷線と都営三田線の電車、もしかすると乗り入れてた東急線の田園調布から武蔵小杉の間で見られたかなと思ったけど、6000形が相互直通前に引退したもんなぁ。

 

01形の車内はほぼ銀座線当時のまま。外観以外だけでなく車内にもくまモンと熊本名物がラッピングしております。青ガエルなどにも別れをつげまして、上熊本へと向かいます。

 

🚋[KD] 熊本電鉄菊池線

| Kumaden Kikuchi Line

上熊本行き / for Kami-Kumamoto

 

(KD-08) 北熊本 / Kita-Kumamoto

(KD-01) 上熊本 / Kami-Kumamoto

 

🚉上熊本駅

Kami-Kumamoto Station

(KD-01) 菊池線 / Kikuchi Line

熊本市 西区 / Nishi Ward, Kumamoto City

 

終点の上熊本に到着。ここから市電とJR鹿児島本線に乗り換えられます。

やっぱ地下鉄の電車が何度も言うけどここにいるのは不思議。

 

向かいには市電の乗り場がありますが、物理的に線路が繋がってたら直通してたのかななんて考えたり。でも線路の幅が違うからなぁ。

 

駅看板にはくまモンラッピングの01形のイラスト。かなり推してる感じしております。

 

終端部の先頭を見ると、この編成の登場から30周年を記念したヘッドマーク。

帯を模したデザインと、車両のイラストは熊電仕様。そしてドアップなくまモン

 

熊本で再会した01形とはここでお別れし、熊本駅から新幹線を乗り継いで、飛行機に間に合うべく福岡空港まで向かいます。

 

▼熊本から九州新幹線で博多へ