My favorite things ~慶馬の場合~ | 慶應義塾大学公認学生団体落語研究会公式ブログ ―慶應落研日記―

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慶應義塾大学公認学生団体落語研究会、通称「慶應落研」です。口演依頼のご報告や訪問旅行の記録、寄席の告知などを掲載しています。どうぞお見知りおきを。公式HPはコチラ(http://keioochiken.web.fc2.com/)

どうも、落研のMr,Dynamiteこと15代目慶馬🏇です。

どんな場所に行っても、自分が「オチケン」であると名乗ると、何か得体の知れないものであるかのような目を向けられます。(私だけ?)

しかし、我々はオチケンである前に、一般的な大学生であると自負しています。

人並みに遊びますし、人並みに悩みますし、合宿のあとはみんなで富士急に行きます。

そんな、他の大学生と何ら変わらない我々落研部員がどんなことを考え、どんなことを愛好するのかを、このブログで示すことによって、「オチケン」に対する偏見を無くしたい!

という訳で、落研部員が自分の好きなものについて紹介する記事をここに載せてもいいと思うのです。

とはいえ、「好きなもの」といっても幅広いので、まずは「好きな音楽」について書いてみたい。そして、他の部員が自分の好きな曲について書いている記事を読んでみたい。

まずは俺が捨て身で突っ込むぜ、ということで、慶馬から。

好きな曲ベスト10

1.Weather Report ”Teen Town”

アメリカのジャズ・フュージョンバンドWeather Reportの1977年のアルバム”Heavy Weather”から”Teen Town”を選びました。夭折の天才ベーシスト、ジャコ・パストリアスが加入したのは前アルバム“Black Market”からですが、このアルバムでは彼の空前絶後の才能が遺憾なく発揮されている気がします。しかもこの曲ではベースのみならずドラムまで披露しているから彼の才能の幅広さに驚かされます。ベースが縁の下の力持ちではなく、主役を張れるだけの華があるということにこの曲を聴いて気付きましたね。立東舎から「ジャコ・パストリアスの肖像」(ビル・ミルコウスキー著、湯浅恵子訳)という本が出ていますのでそちらも是非。

 

2.Deep Purple “Highway Star”

Deep Purpleの“Machine Head”は歴史に残る名盤でしょう。ギター初心者が必ず通る道である“Smoke on the water”や、”Lazy” ”Space Truckin”も収録されています。その偉大なアルバムの一番最初に収録されているのがこの曲。バッハを彷彿とさせるオルガンソロ、イアン・ペイスのドラムもさることながら、情熱的なギターソロがたまらない。リッチー・ブラックモアのソロに憧れて、バイトで稼いだ貯金を全部はたいてエレキギターを買ったことを思い出します。大学受験の日、雨の降る日吉でこれをずっと聴いていました。懐かしい。

 

3.Earth,Wind&Fire “Got to Get You Into My Life”

The Beatlesのカバーとは思えないほど、EWF節全開のこの曲。これを聞いて躍らない人はきっとぎっくり腰でしょう。同じEWFで“Sing a song”や”Getaway“とも迷いましたが、沈んだ気持ちに一番即効性があるこの曲を選びました。モーリス・ホワイトの伸びやかな声はどんな夜にも安らぎを与えてくれるのです。

 

4.Duke Ellington “Take the A train”

ジャズについてはまた別に、ジャズについての特集を企画したいくらい。セロニアス・モンク、ビル・エヴァンス、バディ・リッチ、ディジー・ガレスピー、誰か一人を選ぶだけでも迷いますが、その中でも更に一曲ですからね。もし死ぬまでジャズを一曲しか聴けないとしたら、という条件で考えるとこの曲を選びます。まるでジェイ・ギャツビーの饗宴が如き華やかさ。山手線も、この曲を聴きながら乗ればA列車ですから。美空ひばりのヴァージョンも好き。

 

5.Electric Light Orchestra “Twilight”

この曲は、聴く者を遥か遠くの星に連れて行ってくれるような独特の浮遊感がある気がします。「電車男」のアニメのモティーフになった「DAICONⅣ」のイメージも手伝っているかもしれない。これを聴きながら夜行バスで名古屋から帰った夜、確かに私の心は東京以外へと向かっていた。“Mr,bluesky”も”Turn to stone”も捨てがたい。ELO大好き。

 

6.Judas Priest “Painkiller”

「メタルゴッド」ことロブ・ハルフォードの高音は憂いも不安もぶっ飛ばしますね。メタルから一曲選ぶことも至難の業です。スラッシュメタル四天王も良いし、マリリン・マンソンとも迷いましたね。日本では人間椅子も好きなんです。しかし今回は、何が起きているか分からない白いMVとロブの高音で今まで何度も私に元気をくれたこの曲。“Turbo Lover”や”Breaking the Law”も好き。いずれもジューダスらしい、独創的なMV。特に後者に関しては謎です。ギターで強盗ってなんだよ。

 

7.Paco de Lucia ”Almoraima”

アコースティックギターではパコ・デ・ルシアが一番好きですね。他の追随を許さない超絶技法、ラテンなフレーバー、聴いているだけで漢気が沸いて来ます。三田祭のトリを務めるときに出囃子を自由に決めていいのですが、これにしようか随分迷いましたね。(結局、KISSの“I Was Made For Lovin’ You”にしましたが)滑り止めの大学を受けた、2月1日。これから始まる勝負の1ヶ月に向けて、自分を鼓舞するためにこれを聴きながら会場に向かいました。これめっちゃカッコいいんですよ。アコギ買ったらこの曲を弾けるようになりたい。

 

8.Bernard Hermann “Main Title”(from”Taxi Driver”)

劇伴からも一曲。「檸檬」が好きな私は、なんとなく、この映画に惹かれるのです。実体のないメランコリーに憑りつかれた人間、をかし。そしてトラヴィスの心情やら、ニューヨークの夜やら、薄靄のような概念じみた存在を音楽に落とし込んだこの一曲、実に実にをかし。この曲を聴きながらジン・フィズを飲むことをかし、と「枕草子」に書いてあります。劇伴を聴きながら道を歩いている人はきっと、人生を少しだけ工夫して楽しんでいる人かもしれません。劇伴を聴くとき、「世界は舞台、人はみな役者」というシェイクスピアの格言が、より一層、信ぴょう性を帯びてくるのです。

 

9.相対性理論 “夏の黄金比”

最後の二曲は邦楽から選びました。邦楽にも好きな曲が無数にありますのでなかなか迷いましたが、どうしてもこの曲を聴くとコントレックスを箱買いしてしまうので、私の行動に如実に影響を及ぼしているという点で、この曲が私にとって重要な一曲といえるでしょう。まずこの曲が収録されている”シフォン主義”が好い。同アルバムに収録されている”LOVEずっきゅん”も可愛くて好きなんですよね。MVに暗号が隠されているのも楽しい。やくしまるえつこのふんわりとした声と幻想的な歌詞、たまらんですね。相対性理論やキリンジの浮遊感のあとに、八十八ヶ所巡礼とか平沢進とか聴くと、サウナみたいに整える気がします。長くなるので次。

 

10. indigo la End “蒼糸“

カラオケに行くと、バスバリトンの私は、低音が多い昔の曲ばかり歌います。ですからそういう古い曲しか聴かないのだろうと勘違いされることが多々あります。しかし私が好きなバンドはindigo la EndとSuchmosであって、歌えないからカラオケで歌わないだけなのです。歌詞の文学性、青色の音、川谷絵音は天才だと思います。電車の中で、この曲を聴きながら涙を流した高校時代を思い出します。空の色が藍とも白ともつかない夕暮れに、そっとこの曲を合わせるのが好きだったなぁ。

 

他にもSOUL’D OUTやThe NotoriousB.I.G、Metallicaなど語りたいものは沢山あるのですが、あまりに喋り過ぎたので、今回はここまで。次回以降、音楽に一家言ある落研部員たちが続々登場します!