本当の「ゆるすということ」 | オーストラリア子連れ冒険記

オーストラリア子連れ冒険記

シングルマザーになり損ねた脳腫瘍を患った日本人ママが、子ども二人を連れてのオーストラリア珍道中冒険譚。

フィジー人生徒を振った美人の

韓国人生徒さんは、クリスチャン

でした。韓国人にはキリスト教徒は

多いのですが、その子は自分が

クリスチャンだということで

仲良くなった私にも、キリスト教の

信者になって欲しいようでした。

 

実は私も小さい頃、日曜学校に

通っていたので、「神様はいつも

私たちを見て護って下さっている」

と、今でも何となく信じていて

他人が見ていなくても、悪いことが

出来ない性質になっていました。

ただ、「神」の名を使って、自分の

思い通りにしようと思うリーダーが

出て来ると、団体として暴走する

時があるので、「人間」がリーダーの

宗教団体は、信頼しきれないのです。

「神」は完璧ですが、「人間」は

ミスをする生き物ですから。。。

 

そこで「私はず〜っと”ゆるす”

ことを目標に生きているの。

でも全然 許せない…

キリスト教徒になれば、赦せる?

〇〇は何でも赦せるの?」と聞くと

「うん、神の為に生きてるから

何でも赦せる」と答えていました。

彼女は自分がそうであると心から

信じているようでした。

 

ある日、授業が早く終わったので

彼女が身の上話をはじめました。

「私は高校生まで何不自由なく

3人兄弟の長女として、生きて来た

んだけど、高校生になって、親の

言うことを聞かず遊んでいたら、

母が「あなたは実はウチの本当の

子供じゃない、養女よ!」と言ったの。

それはもうショックで、それから

荒れたわ。今でも母と絶縁してる」

と、本気で腹を立てながら

話すので、ビックリしました。

 

「その’お母さん’が話すまで

気づかないで実の子みたいに

暮らせたの??それって、〇〇を

’お母さん’が本当の子供みたいに

大事にしてきたって事

じゃないのかな〜??」と言うと

「高校生になってから知らせるなんて

ひど過ぎる。私は可哀想な子よ。」

と言いつのりました。

その時は「 ’赦す’ って

クリスチャンでも難しいんだな〜」

と彼女の美しい顔が苦々しく

歪むのをただ見ていました。。。

 

この件は、私の心にモヤモヤと残っていて

ある日、いつも行く小さな駅の

日本の古本屋さんで

 

ゆるすということ』

ジェラルド・G. ジャンポルスキー (著), 

Gerald G. Jampolsky という

$1の薄っぺら〜い文庫本を

見つけました。

 

 

帰っておウチで、何気なく読んでいると

ある革命的な「気づき」がありました。

 

ずっと私は

「 私に腹をたてさせた人=他人 」

 を 許したい」「ゆるさなきゃ」と、

「他人」の許し方を模索していました。

でも、自分の心の奥を

じっくり眺めてみると。。。

最終的に

「そんな人を信用してしまった自分」

「そんな人に関わってしまった自分」

「そんな人をうまくかわせなかった自分」

 

ダメダメな「自分」を

「赦す」事が出来なかった…

という事に。。。

これは、私にとっては大きな

気づきでした。。。

 

きっと彼女もそうだったんだ!

’お母さん’や’兄弟’に腹を立てている

ように見えた彼女の心の奥の本心は

もしかしたら

「本当の子供でもないのに

好き勝手言ってきた ”自分”」が

「幼稚で恥ずかしくて」

「 許せない 」

のかも知れない。

 

『怒り』は『恐れ』から来る

と 聞いた事があります。

「弱い犬ほど吠える」のも

身体の小さな犬は「恐れ」から

キャンキャン泣くのです。

 

私が子供にキーキー怒り出すのも、

「こんな事も出来なくて、

この子は将来どうなるんだろう!」

と、可愛い子供 の

「悲しい未来」(勝手な想像)に

『不安』と『恐れ』を感じて

キャンキャン怒っていたのです。

 

そして、その「不安」や「恐れ」を

吹き飛ばせるほどの能力のない

『ダメな私』にこそ

腹を立てていたのです。

「赦す」べきは「他人」でもあり、

「ダメな自分」だったのです。。。

 

キリスト様を心の支えにしながら

「自分は酷い継母に腹を立てている」と

思いこみながら、実は

「幼稚だった恥ずかしい自分」を

「許せない」で苦しんで、

あの美しい顔を歪めていた彼女を…

そして今までの『怒りっぽい

(不安で怖がり)のお母さん』

であった「ダメな自分」を

心から愛おしく思い出していました。

 

「完璧な人間なんていない」んだ!

これからは、「失敗」も

「ダメな自分」も責めるのは止めて

 

「 Next!!(ハイ、次!)」

と前向きに生きていこう!!

 

。。。こうして、人生で初めて

本当の 『ゆるすということ』

に気づいて、ダメダメな「自分」

を ゆるし始めたのでした。。。

 

 

 

( ↑電子書籍「Kindle版」495円ですが

 「Kindel」持っておられない方は

 「文庫本」の「中古」が良いかと…)

 

本当に薄い本で、あっという間に

読めて、人生がガラリと変わりました。

 

愛が終わった時も、自分を責めたりしないで

アリーのように 「Thank U,Next!」で

行きましょう!

 

”Thank U,next ”by アリアナグランデ