先生の驚きの一言…!? | オーストラリア子連れ冒険記

オーストラリア子連れ冒険記

シングルマザーになり損ねた脳腫瘍を患った日本人ママが、子ども二人を連れてのオーストラリア珍道中冒険譚。

オーストラリアの小学校に来て

半年以上が経ちました。

子供達も私も毎日の生活に

なんとなく慣れて来ました。

 

放課後クラスの1つであった

中国人の先生の電子ピアノの

クラスにうちの子供2人と

娘の親友を通わせて数ヶ月経ち

小さな内輪の発表会が

放課後の教室で開かれました。

 

中国人音楽家というのは

大抵、”タイガーマザー”に

折檻されたりしながら、

厳しく音楽を叩き込まれた

ような人が多く、この先生も、

中国人だから、ちょっと

厳しめのレッスンをするんだろうな〜

と考えていたので、きっと生徒の中には

嫌になって辞めちゃう子や

すごい成果を出す子も出るのでは?と

期待半分、ドキドキ半分でした。

 

FYI  ( エフ ワイ アイ) 

=ちなみに

=For Your Informationの略

 

”Tiger mother(タイガーマザー)"

とは…

上昇志向の親が、子供を躾の為に

あえて崖から突き落とす

”虎の母親”に例えて、

オーストラリア人は

(主にアジア系の)厳しい母親を

ちょっと批判的に、こう呼びます。

実はオーストラリア人、早期教育も

タイガーマザーも批判的です。

そこまでしないと出来ない子供は

本物ではないからみたいです。

確かに、オーストラリア人の出来の良い子

というのは、何もしなくても、元から

出来が良く、頑張らなくても

自然と抜きん出てくる所があります。

 

さて、発表会が始まり、子供達が

順番に、たどたどしく

電子ピアノを弾いていきます。

他のママさん達と一緒に

ニコニコ見ていました。

うちの息子(小2)が、

なかなか達者に簡単な曲を

両手で普通に弾きました。

「ふむふむ、なかなか!

上達したもんだ!」と

気持ちよく見学。

しかし、見れば見るほど、

聞けば聞くほど…ふわっと

私の中には、不思議な疑問が

湧き上がってきました…

 

発表会が終わり、娘の親友の

仲良しオージーママさんが

「うちの母が、うちの子の練習

ずっと見てくれているのだけど

最近 ”どうしてこの子は、右手しか

練習させてもらえないの?”って

聞くの。〇〇(うちの息子)だけは

ちゃんと両手で曲を弾いてたよね。

やっぱり、〇〇は賢いから早くて

うちの子達はダメなのかしら?」

と言って来ました。

確かに、うちの息子しか両手の曲を

弾いてなかったのです…。

実は2人ともずっと同じ疑問を

持っていた事が判明。

ただちに、彼女は先生の所へ行き、

何やら話して帰って来ました。

英語で交渉するのは、ネイティブの

彼女にお任せしたのですが、彼女

「アンビリーバブル!!」と

目をくるくるさせています。

びっくりして訳を聞くと

「”うちの子達、何ヶ月も右手しか

弾けないんですが、いつになれば

両手で弾けるようになりますか?”

って聞いたら、あの先生

なんて言ったと思う?!

”え?両手で弾かせたいの?!”

だって!

そんなの当たり前じゃない?

”もちろんです!”って言ったら

” オーストラリアの親は

Easy-going(=お気楽、怠け者)で 

子供をプッシュするのが嫌いでしょ?

以前、厳しく指導していたら

”そんなの望んでいない、ただ

楽しませてくれたらいいんだ”って

言われたから、それからは

オーストラリアの子供達には

プッシュしないようにしてるんです。”

って言ったの。信じられる〜?!」

と、また目をくるくる。

 

うちの息子だけ両手で弾けていたのは

先生のレッスンのおかげではなく、

うちの小さな優秀な 

” CASIOの電子ピアノ先生” 

のおかげでこのカシオ先生と

毎日黙々とひとりで

練習していたからだった…

と判明。…そうだったのか〜…

中国の先生は厳しいと聞いてたけど

そういう訳で、子供達は嫌がらず

レッスンに通えていたんだ。

この中国の先生も、中国式にやれば

すごい成果が出せるのに、

オーストラリア人に、厳し過ぎを

責められてから、すっかり嫌気が

さしちゃったのね〜…

それは、よ〜く分かります。

でもでも、極端すぎない〜??

 

そうして私達は、”お金の無駄”と

そのクラスをとっとと辞めさせて

他にピアノクラスがなかったので

ピアノを諦め、スポーツやバイオリンに

道を変更して行ったのでした。