ギフティッドチャイルドとは? | オーストラリア子連れ冒険記

オーストラリア子連れ冒険記

シングルマザーになり損ねた脳腫瘍を患った日本人ママが、子ども二人を連れてのオーストラリア珍道中冒険譚。

『タイガーマザー』という言葉は

元々は「太平記・十六」に

「獅子の子落とし」という逸話があり、

「獅子は子が生まれてから3日経つと、

わが子を深い谷へ投げ落とし

生き残った子だけを育てる。

 

(=自分の子に厳しい試練を与えて

その才能を試し、立派な人間に

育て上げるというもの)」との

言い伝えから来たと思われます。

 

海外で ”タイガーマザー” という

言葉が知られるようになったのは

2011年にアメリカで出版され、

その後、映画化もされた大ヒット作

中華系アメリカ人のエイミーチュアンの

『Battle Hymn of(=タイガーマザーの)

the Tiger Mother(闘争賛歌)』

 

 

という著書からきた言葉でだそうで
(主に中国系の)上昇志向の親が

子供を躾の為に崖から突き落とす

”虎の母親”に例えてこう呼んだ事から、

オーストラリアでも (主にアジア系の)

厳しい母親のことをこう呼んでるようです。

 

”タイガー・マザー”式育児法では、

以下を子供たちに禁じているそうです。

  • 友人宅の”お泊り”に参加すること
  • 友達を呼んで遊ぶこと
  • 学芸会に出演すること
  • 学芸会に出演しないことに関して不平を言うこと
  • テレビ鑑賞やコンピュータ・ゲーム
  • 自分で課外活動を選ぶこと
  • A未満の成績を取ること
  • 体育と演劇以外の全教科で1番にならないこと
  • ピアノとバイオリン以外の楽器を弾くこと
  • ピアノやバイオリンを弾かないこと

つまり、タイガー・マザーのおうちでは

欧米人の、普通の生活である

お誕生会やスリープオーバー

(=お泊まり会)などの週末や休暇の

家族同士のお付き合いをして育つ

子供時代とは、真逆の子供時代です。

”友達と遊ぶこともできず、

ピアノとバイオリンの練習を

毎日欠かすことなく続け、

常にオールAの成績を求められる”

という海外の親にはちょっと

受け入れられないほど、非人間的な

教育を施すハングリーな母親の事です。

 

実はオーストラリア人、早期教育も

タイガーマザーも批判的です。

週末にお誕生日会やお泊まり、

人生を豊かにするべき人間関係から

隔離して成功を収めさせる?

そこまでしないと出来ない子供は

本物ではないと思われるからです。

オーストラリアで出来の良い子

というのは、親が必死にならずとも

自然と自発的にやってしまう

親にすればありがた〜い

(そんな子いるの?…

はい、結構いるんです。)

そういう子のことを

 

 

「Gifted Child(ギフティッド

チャイルド)または、Talented

Child(タレンティッドチャイルド)

=(神様から才能を贈られた子供)」

と呼びます。

 

(詳しく説明されていましたので

読んでみてくださいませ)

https://cocoiro.me/article/6175

 

学業でもスポーツでも演技でも

音楽でもコンピュータスキルにしても

「神様から贈り物をもらった子供」は

早期教育や知育などと違って

無理に親が厳しく何かしなくても

自らの意欲で深く探究してしまって

自然と目立っていくと考えられています。

「Gifted Child」には、学校や政府が

幼い頃から、奨学金を出したり、

特別な学校に行かせたりして

特別な支援がもらえる事が多く

至れり尽くせりです。

 

その他に、私立校では高額な学費を

全額または半額などの免除が

もらえる奨学生制度も盛んです。

そのような経済的恩恵の為に、

ますますアジア系の親は

体罰を絡めた厳しい早期教育

(特に学業、音楽)に突っ走って

いってしまう事も多いそうです。

 

息子がピアノをしていた時も

中国人の友達が、親にいつも腕を

杖で叩かれながら練習させられていて

「おまえ叩かれてないの?」と

驚かれたと話していて、人口の

半端なく多い、競争社会の中国では、

勉強だけでなく、音を楽しむはずの

音楽の道も本当に厳しいのだ…

と教えられたのでした。