その人…ハゲ…? | オーストラリア子連れ冒険記

オーストラリア子連れ冒険記

シングルマザーになり損ねた脳腫瘍を患った日本人ママが、子ども二人を連れてのオーストラリア珍道中冒険譚。

英語学校には、日本人スタッフが

二人おられました。

謎の古本屋さんの彼女さんと

そのお二人の仲良しの男性です。

その男性には、ご家族がおられ

奥様とうちの娘と同い年の娘さんが

おられるとのことで、おうちに

お邪魔することになりました。

 

娘さんは現地校にもう長く

英語で誰にでも早口で話しかけて

すっかりオージーネイティブで

逆に、日本語はたどたどしかったです。

お母様が日本語で話すと、返事は

英語でしか出来ない感じでした。

 

お母様は、折り紙の先生をされていて

近所の公民館で、地元の人たちに

英語で折り紙を教えるような

クリエイティブな方でした。

 

英語学校が終わって、子供達と

そのおうちを探してお邪魔すると

素敵なフラットのバルコニーのある

緑の多い2階に住んでおられました。

折り紙や娘さんの美術の作品や

カラフルな子供のおもちゃに溢れた

とても居心地のいいおうちでした。

 

お母様は私たちの為に、手に入りにくい

材料で手巻き寿司を準備して振舞って

くださり、娘さんはうちの子の為に

慣れない日本語で、自分のおもちゃを

出して説明してくれていました。

 

「もうお友達は出来た?」と聞いて頂いて

うちの娘は「お友達が腕を引っ張って

ぐいぐい色んな所に連れて行くので

やめてもらいたい」と答えました。

「どうしたらやめてもらえるかな?」

と言うと、その娘さんは「じゃあ」

「ドーント!(=Don't ! やめて)でいいよ」

と教えてくれました。娘は

「ドーント!ドーント!」と練習して

「やめて」という言い方を覚えました。

 

3人で「ゲスフー(Guess Who?)

(=その人、誰だ?)」という

ボードゲームをし始めました。

 

 

私も初めて見るゲームだったので

一緒に見ていましたら、

二人が向かい合って、

相手に見えないように、

たくさんの人物の絵の書いたカードを

立てて、ボードを見ながら、

お互い、一人の人物を決めます。

 

 

そして、お互いにその人を想像しながら

「その人は、黒い髪ですか?」

「その人は白人ですか?」

「その人はメガネかけてますか?」

などと、1回づつ質問をしていきます。

それで、その表現にあった人を

早く当てた方が勝ち!というゲーム

でした。お互い、日本語で

色々質問していました。

 

でも、日本語に慣れない娘さんは

「そのひとぉ…んー、んー…

ハゲぇ…??」とハゲという言葉が

なかなか出て来ず、やっと思い出した!

と言う感じで言った時、とても可愛くて

皆んなで大笑いしてしまいました。

 

その後、バイオリンを習っているという

娘さんがバイオリンを持ち出し、

息子は太鼓、娘はタンバリンと

3人は音楽隊を結成して、大騒ぎ

しておりました。

(音楽は言語を超える?!)

 

しかしながら、息子は楽しみすぎて

そちらの大きなバルコニーへ出るガラス窓が

ピカピカに磨かれていたのが見えず

1枚ガラスに激突して破壊…。

初めてお邪魔した知らない方のおうちで

高級ガラスを破壊してしまい

本当に心苦しく帰りました。

その日は、夏だったとはいえ、窓ガラスの

ない1日を過ごさせてしまった上に

そのガラスは1枚で1000ドル

(=当時7万円位)だったと聞かされ

本当に申し訳なかったのでした…。