『兵士タナカ』観てきました。 | ケイジのB

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50歳を過ぎて、役者目指してただいま奮闘中です。

 『兵卒タナカ』観てきました。

ちょっと不思議でコミカルで、最後に不条理を感じるお芝居でした。
 今、あちこちで戦争が起きています。その戦争で、亡くなる人、被害にあう人は、一体誰のせいでそうなったのでしょうか?!それまで幸せな日々を過ごしていたのに、、、。それほど、戦争は、いろいろな人の幸せを奪っていきます。だとすれば、本来、その戦争を起こした人たちは、その戦争で被害にあった人たちに謝るべきです。
 この芝居の中に「陛下があやまるべきであります」というセリフがあります。このセリフを聞いて、ドキッとしました。やはり、日本人なら、誰しもがドキッとすると思います。いくら戦争でも「天皇陛下に謝ってもらう」なんて。。。この発想は、やはり外国の方でないとなかなか出てこない言葉かも知れません。それだけインパクトがありました。 天皇陛下のために死んでいった人も沢山いました。でも本当に戦争を起こしたのは天皇陛下でもなく、一部の軍人?!政治家?!だったし、天皇陛下は日本では神様的な存在でしたから。逆にやはり戦争は誰が何と言おうとやってはいけない行為だと言う事だ思います。
 【あらすじ】
 貧しい農家の出身である兵卒タナカは、休暇をとり、戦友ワダとともに実家を訪れる。軍人となった息子が帰ってくることを一家は喜び、贅の限りを尽くして迎え入れるが、村は不作が続き、大飢饉のまっただ中にあった。 自身の軍人という身分が、もっとも身近な存在の犠牲により成り立っている現実を突き付けられたとき、タナカが信じて疑わなかった世界が音を立てて崩れていく―――。
 『概要』
 ドイツ人であるゲオルク・カイザーが、戦時下の日本を鋭い眼差しで滑稽に、哀れに描く。普遍性のあるこの物語は、「新しい戦前」を生きる私たちの心を大きく揺さぶります。
今も世界中で起きている紛争の、すべての犠牲者へのレクイエムになることを願い、オフィスコットーネが今、渾身の想いを込めて上演する、ある「タナカ」の物語。
作者は、1920年代のドイツで表現主義の第一人者として舞台を風靡した劇作家ゲオルク・カイザー。1940年に彼がスイスで書いたのが、この貧しい農家の出身である兵卒タナカの物語だ。
 今回、この作品の演出を手がける五戸真理枝からのメッセージ
 今も世界の各地で戦争や紛争が続いていて、今までに地球全体が平和だった時代などあるのだろうかと、ふと考え込んでしまいます。
『兵卒タナカ』の作者ゲオルク・カイザーは、ナチスに新作の出版や上演を禁じられ、スイスに亡命しました。この作品は1940年、62歳の時にスイスで上演されました。主人公タナカにはカイザーの心が宿っているようで、いくら言葉を尽くして訴えても聞いてくれない相手に物言うために書かれた戯曲のように感じます。