叫び声のようなタイトルですね
チャンクというのは「かたまり」を意味しています
そしてチャンクアップというのは「その(かたまりの)目的は何か?」を問うていくことで、「そもそも、何のために?」という、より上位の目的にたどり着くことが出来る思考法です
例えば、「今年は〇〇の資格取得を目標にします」という部下がいます
よくあるのが…
上司「なんで、その資格取ろうと思ったん?」
部下「え・・・いやぁ、資格取ったらお客さんからも信頼されるかなと思って」
上司「まぁ、名刺に資格が載ってたら「おぉ」と思ってくれるかもしれんけど、なんで資格取ったら信頼されると思う?」
部下「え・・・いやぁ、ちゃんと知ってると思われる・・・かな」
といった感じで、意外と資格を取る目的があいまいであったり、論理が飛躍していることが分かったりします
上司としては「ちゃんと考えてるんかなぁ…」と心配になってしまいますが、実は、この時のコミュケーションが「チャンクアップ」なんです
原因分析の手法で「なぜなぜ分析(なぜ×5回繰り返す)」というのがありますが、チャンクアップはその逆をたどっていくことです
「それは何のため?」を繰り返していき、段階的な目的を明確にして「より大きな、少し先の目的」を具体的にしていくことで、
・やる気が高まる(最後まであきらめず取り組むことが出来る)
・何をやればいいか分かるので、ブレない
・優先順位を考えるときの判断基準にもなる
といったメリットが生まれ、主体的に行動していくことが出来るようになるんです
ところが、先ほどの部下の場合だと、目的があいまいなため、仮に資格を取ったとしても、それだけでは実際にはお客様に信頼される訳でもなく、「なんだ、資格取っても変わらない」と思ってしまい、下手すると自己啓発の頑張りもなくなってしまうかもしれません
挙句の果てには、
上司「資格の勉強、一生懸命やってるみたいやけど、何でやってるの?」
部下「え・・・とりあえず資格ぐらいは取っておけば、手当ももらえますし・・・」
なんてことになると、資格を取ることが目的になる「手段の目的化」になってしまいます
そこで「チャンクアップ」です
上司「なんで、その資格取ろうと思ったん?」
部下「え・・・いやぁ、資格取ったらお客さんからも信頼されるかなと思って」
上司「まぁ、名刺に資格が載ってたら「おぉ」と思ってくれるかもしれんけど、なんで資格取ったら信頼されると思う?」
部下「え・・・いやぁ、ちゃんと知ってると思われる・・・かな」
上司「ちゃんと知ってると思ってもらうには、資格を取って、どんな仕事のやり方になればいいの?」
部下「それは、勉強した知識を生かして、お客さんの質問にもちゃんと答えられるようになることです」
上司「そうやな。ほなら、何のために資格を取ろうとしてるのか、もう1回説明してみて」
部下「はい。資格を取ろうとすることで勉強する。そうすれば、お客さんの質問に答えられなかったことも答えられるようになる。今までその場で答えられなかったことが即答できれば、お客さんも安心して仕事をお願いしてくれるようになる。ためです」
ここまで目的が明確になれば、実践にも力が入り、結果的に「目標達成」にもつながりそうですね
ただ、日々忙しく仕事をしていると、ついつい上位の目的を忘れてしまい「目の前の仕事をこなすことで精一杯」なんてことになってしまいます
「何のために、それやってるの?」
と突然聞かれて、「え・・・」と固まってしまうこともあります
こんな時こそ、「チャンクアップ」です
ただし、論理が飛躍しないようにだけ気を付けてくださいね