2024 宝塚記念(ドゥデュースの評価) | 競馬解読教室

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 今年の宝塚記念予想のポイントは、いつもの阪神競馬場ではなく、18年ぶりに京都競馬場で行われるということ。現在単勝2.4倍で1番人気に推されているのはドゥデュース。イクイノックスと同じ最強世代の代表馬の一頭であり、ここまでGIを3勝もしているA級馬だ。純粋に馬の持っている「能力」だけに注目すれば、今年のメンバーの中ではドゥデュースがNO.1だと思う。問題はその能力を100%発揮できるのか!?という点だろう。結論から先に言うと、自分の答えは”NO!”である。理由は3つある。

 

 第一に、ドゥデュースにとって、外回りの京都芝2200mというコース形態は明らかにマイナスだろう。というのも、この馬の最大の長所は、「小回りコースにおける3~4角での機動力」であるからだ。また、この馬は右手前で走りたがるタイプだけに、右回りの方がベターだろう。この馬のベストパフォーマンスは、阪神芝2200mで行われた京都記念ではないか。次点が中山芝2500mの有馬記念だろう。そう、ともに3~4角がタイトな内回りで、直線の短いレースばかりなのだ。東京芝2400mで行われた東京優駿で最強馬イクイノックスを破っているのは事実だが、ゴール前では、未だ本格化前だったイクイノックスに詰め寄られており、ドゥデュース自身のパフォーマンスとしては、京都記念や有馬記念の方が良かったと思う。東京優駿後の戦績を見ると、4歳秋に、天皇賞秋やJCで見せ場を作れず完敗していたように、この馬は3~4角での機動力が求められないようなコース形態のレースでは、素晴らしいパフォーマンスを発揮できない馬なのだ。「淀の下り坂で動いてはいけない!」という格言があるとおり、京都芝2200mで3~4角で動くのはご法度。言い換えれば、このコースではドゥデュースが自身の最大の長所を発揮できないコースだと言えるのだ。3~4角で助走をつけられず、長い直線での末脚勝負となりそうな今回の宝塚記念では、大きくパフォーマンスを下げる危険があると思う。

 

 第二は馬場状態だ。日本の重馬場と外国の重馬場は違うとは言え、ドゥデュースが道悪となった仏の2戦で惨敗しているのは事実。これは大きな不安材料だろう。血統的に見ても、雨は決して歓迎ではない。

 

 第三は、今回が休み明けだといこと。この馬は弥生賞②着→皐月賞③着→東京優駿①着や、秋天⑦着→JC④着→有馬記念①着という戦績をみればわかるとおり、この馬は最近では珍しい「叩き型」の馬。海外帰りで中12週となる今回、いきなりベストパフォーマンスを発揮できるのか!?という疑問がある。確かに、宝塚記念前の調教の動きは素晴らしかった。しかしながら、思い返せば、昨年の天皇賞秋の前の調教も同じように素晴らしかったのだ。それでも結果は⑦着。調教の動きが良かったからと言って、「休み明けも不安はない!」というタイプではないのである。

 

 ドゥデュースという馬は、GI3勝の一流馬ではあるが、どんな不利な条件でも、たとえ8割のデキであっても、キッチリと結果は出せるようなtypeの超一流馬ではない。イクイノックスやディープインパクトではないのだ。それは{6・1・1・5}という、この馬の戦績をみれば明らかだろう。今回のドゥデュースは「外回り」、「道悪」、「休み明け」と苦手な条件が3つ揃っているのだ。今年の宝塚記念が例年通り阪神芝2200mで行われるのならいざ知らず、休み明けで京都芝2200mのGIとなると・・・しかも、それが道悪となると・・・全面的に信用することは難しいと思う。

 

 

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