2024 東京優駿(予想のポイントその2:前傾ラップの皐月賞優勝馬のダービーでの成績) | 競馬解読教室

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  皐月賞上位馬がダービーで買か?買えなえるいか?を見極めるもう一つの重要なポイントは、前後5Fのラップの落差にある。すなわちその年の皐月賞が前5Fの方が速い前傾ラップだったか?それとも後半5Fの方が速い後傾ラップだったか?に注目するのである。先ずは昨年までの過去21回の皐月賞の結果(勝ち時計と前後5Fのラップの落差)を確認しておこう。

 

2023 2.00.6(58.5=62.1)ー3.6秒 ソールオリエンス

2022 1.59.7(60.2=59.5)+0.7秒 ジオグリフ

2021 2.00.6(60.3=60.3)  0秒 エフフォーリア

2020 2.00.7(59.8=60.9)ー1.1秒 コントレイル

2019 1.58.1(59.1=59.0)+0.1秒 サートゥルナーリア

2018 2.00.8(59.2=61.6)-2.4秒 エポカドーロ

2017 1.57.8(59.0=58.8)+1.2秒 アルアイン

2016 1.57.4(58.4=59.5)-1.1秒 ディーマジェスティ 

2015 1.58.2(59.2=59.0)+0.2秒 ドゥラメンテ

2014 1.59.6(60.2=59.4)+0.8秒 イスラボニータ

2013 1.58.0(58.0=60.0)-2.0秒 ロゴタイプ

2012 2.01.3(59.1=62.2)―3.1秒 ゴールドシップ

2011 2.00.6(60.3=60.3)  0秒 オルフェーブル

2010 2.00.8(60.1=60.7)-0.7秒 ヴィクトワールピサ

2009 1.58.7(59.1=59.6)-0.5秒 アンライバルド

2008 2.01.7(61.4=60.3)+1.1秒 キャプテントゥーレ

2007 1.59.9(59.4=60.5)―1.1秒 ヴィクトリー

2006 1.59.9(60.0=59.9)+0.1秒 メイショウサムソン

2005 1.59.2(59.6=59.6)  0秒 ディープインパクト

2004 1.58.6(59.7=58.9)+0.8秒 ダイワメジャー

2003 2.01.2(61.7=59.5)+2.2秒 ネオユニヴァース1

 

 過去21年の皐月賞を前後5Fの落差がマイナスか、プラスか(0秒を含む)で分けると、前者が9回、後者が12回であった。同21回(2002~2023年)の皐月賞①~③着馬、計63頭のダービーでの着順を調べてみると、それぞれ、結果は次のとおりであった。

落差マイナス   :{5・5・2・15}不出走0頭

落差プラス    :{6・4・5・18}不出走3頭

 

次に上記{5・5・2・15}と{6・4・5・18}のうち、皐月賞で1~3番人気に推されていて、ダービーでも連対を果たした馬だけを抜き出してみる。該当馬のダービーでの着順を調べると、結果は以下のとおりであった。

 

落差マイナス   :{4・3・1・4}(全12頭)

落差プラス    :{4・4・0・9}(全17頭)

 

 落差マイナス組が4勝で7連対/12頭、非マイナス組が4勝で8連対/17頭。一見するとほぼ互角に見える数字だが、その中身を調べると、実は、両者の間には大きな差があることがわかる。

 

まず落差マイナス組の連対馬7頭の内訳は以下のとおりであった。

2023年 皐①着ソールオリエンス(2人)→ダ②着

2012年 皐③着ディープブリランテ(3人)→ダ①着

2013年 皐②着エピファネイア(2人)→ダ②着

2016年 皐②着マカヒキ(3人)→ダ①着

      皐③着サトノダイヤモンド(1人)→ダ②着

2020年 皐①着コントレイル(1人)→ダ①着

      皐②着サリオス(3人)→ダ②着

 

次に落差プラス組の8連対の内訳を調べると、以下のとおり。

2002年 皐①着ネオユニヴァース(1人)→ダ①着

2005年 皐①着ディープインパクト(1人)→ダ①着

2014年 皐①着イスラボニータ(2人)→ダ②着

2015年 皐①着ドゥラメンテ(1人)→ダ①着

2019年 皐③着ダノンキングリー(3人)→ダ②着

2021年 皐①着エフフォーリア(1人)→ダ①着

2022年 皐③着ドウドュース(1人)→ダ①着

      皐②着イクイノックス(3人)→ダ②着

 

 この違いがお分かりだろうか!?皐月賞で1~3人気に推される馬というのは、その世代トップクラスの実力馬である。今年で言うならば、レガレイラ(1人)、ジャスティンミラノ(2人)、ジャンタルマンタル(3人)の3頭は、皐月賞時点で世代のトップと認められた馬だったということ。そういう皐月賞1~3番人気馬がダービーを勝てるか否かを占うには、まずその年の皐月賞が前傾ラップ(落差がマイナス)であったか、それとも後傾ラップ(落差がプラス)であったかを調べる。もし前傾ラップであったならば、そういう皐月賞を「勝つような馬」は、基本的に、ダービーを勝てない。例外は3冠馬のコントレイルただ1頭のみだ!前傾ラップの皐月賞では、むしろ1~3番人気で②~③着に負けていた馬の方が、ダービーで好走できる可能性が高いということ。対照的に、皐月賞が後傾ラップであったならば、そういう皐月賞で1~3番人気に推されて勝つような馬はダービーでも勝つ可能性が高いのだ。

 

 そして今年の皐月賞はというと・・・・・

2023年 1.57.1(57.5=59.6)ー2.1秒 

①着 ジャスティンミラノ

②着 コスモキュランダ

③着 ジャンタルマンタル

 

前後5Fの落差はー2.1秒だったので、上記のカテゴリーに当てはめると、2024年の皐月賞は「落差マイナス組」に該当する。すなわち、前記過去21年のデータから言えば、前傾ラップの皐月賞で1~3番人気に支持されて皐月賞を勝ったような馬は、ダービーを勝つことは難しいという結論になる(例外はコントレイルのみ。)。言い換えれば、今年のダービーでは、ジャスティンミラノよりも、コスモキュランダの方を狙うべきだということ。今年のダービーで1番人気に支持されることが確実視されているジャスティンミラノには、なんとも不吉なデータである。

 

次に、過去21回の皐月賞において 人気にかかわらず、前傾ラップの皐月賞を勝った9頭のダービーでの成績をもう一度振り返っておこう。該当馬は9頭の皐月賞とダービーの成績の推移は以下のとおりだった。

2007年 ヴィクトリ― 皐①(7人)→ダ⑨(2人)

2009年 アンライバルド 皐①3人)→ダ⑫(1人) 

2010年 ヴィクトワールピサ 皐①1人)→ダ③(1人)

2012年 ゴールドシップ 皐①(4人)→ダ⑤(2人)

2013年 ロゴタイプ 皐①1人)→ダ⑤(2人)

2016年 ディーマジェスティ 皐①(8人)→ダ③(1人)

2018年 エポカドーロ 皐①(7人)→ダ②(4人)

2020年 コントレイル 皐①1人)→ダ①(1人)

2023年 ソールオリエンス 皐①(2人)→ダ②(1人)

 

 該当する皐月賞馬9頭のダービーでの成績は{1・2・2・4}であり、勝率11.1%、連対33.3率止まり。GI馬(皐月賞馬)の成績としては、余りかんばしくない。ジャスティンミラノは皐月賞で2番人気だったが、別途「皐月賞時に1~3人気に推されていた馬」という条件を加えると、該当馬の成績は{1・1・1・2}であり、さっきよりは幾分マシではあるものおん、やはり勝率20%、連対率40%どまり。これは3冠馬コントレイルを含んだ数字であるけに、非三冠馬の場合、該当馬のダービーでの信頼性は更に下降する。

 

 まとめると、今年のように、前傾ラップの皐月賞を勝った皐月賞馬のダービーでの成績は決して芳しくない。過去20年で言えば、前傾ラップの皐月賞を勝ち、ダービーも勝ったのは三冠馬コントレイルただ一頭。ジャスティンミラノがコントレイル級の怪物(三冠馬)でない限り、同馬のダービー優勝確率は決して高いとは言えない(=連対はするかも知れないが、勝つ確率は高くない)、という点はしっかりと憶えておこう。

 

 

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