2024 優駿牝馬(上り最速馬を狙え) | 競馬解読教室

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 オークスというレースは、道中のペースのいかんにかかわらず、十中八九、東京の長い直線で、上り3Fの速さを競う勝負になる。過去10年のオークスの上り最速馬馬の成績は実に{7・1・1・2}(※2017年は上り最速馬が2頭いて、③着、④着だったので、右は該当馬計11頭の結果)であり、該当馬10頭中7頭がオークスを勝っているのだ。オークスでは、上り最速馬を見つけることが、①着馬を予想することと、ほぼ同義なのである。すなわち、オークスで本命馬を選ぶ際の決め手とは、「東京の長い直線に合った、最も長く良い脚を使えるのはどの馬か!?を見極める」ことだとも言える。

 他方、「上り最速馬」はどんなレースにも必ず存在する。いくら上り最速を記録したからといっても、相手の弱い平場戦での実績を鵜呑みにすることはできない。オークスの本命候補を選ぶ場合には、やはり、レースレベルやメンバーレベルといった要素も考慮した上で、上り最速という概念に注目すべき。具体的に言えば、近走、1600m~2000mの重賞レベルのレースで、上り3F第一位又は第二位の末脚を使ったことのある馬に注目すべきだろう。今年の注目馬は以下のとおりである。

 

●アドマイヤベル

キャリア4戦{2・1・1・0}で馬券圏外となったことはない安定株。デビュー以来オークスを意識して、4戦すべて1800~2000mを使われてきた異色の牝馬。キャリア4戦中上り最速は1回だけだが、他3戦でも上り第3位以内の末脚を使っており、重賞初挑戦となった前走フローラSでもメンバー中上り第二位を使った。

 

●クイーンズウォーク

キャリア4戦で上り最速は3回。前々走のクイーンCを含め、デビュー以来3戦連続上り最速を記録した。ただし前走桜花賞では⑧着に崩れ、上り3Fも第3位以内をマークできなかった。舞台が阪神からクイーンC勝ちのある東京に変わるのはプラス。陣営は当初からオークス向きを公言していたが、桜花賞の負けっぷりを見ても、距離が芝2400mに延びるのもプラスだろう。

 

●コガネノソラ

キャリア7戦中上り最速は1回だけだが、それが前走。前走はトライヤルのスイートピーSを上り最速で快勝。キャリア6戦の馬だが、これで3連勝。しかも前走では6戦目で初めて上り最速を記録したように上昇度は魅力。前走はタテ長の展開を後方から差し切ったように長い脚を使えるのはオークス向き。芝2400mでも同じ脚を使えるかがカギ。

 

●スイープフィート

キャリア7戦中3戦で上り最速をマーク。前々走はチューリップ賞を上り最速で①着。前走桜花賞では上り第2位の末脚であわやの④着。キャリアを重ねて切れ味に磨きがかかってきた印象がある。桜花賞では最後の直線でライトバックに内に押し込められたのが痛かった。最後の末脚はライトバック以上の勢いがあったただけに、非常に惜しい④着だった。デビュー以来休みなく、既にキャリア7戦の強行軍であるため、この馬の場合は芝2400mのオークスでも速い上りを使えるエネルギーが残っているかがカギ。

 

●ステレンボッシュ

キャリア5戦中3戦で上り最速を記録。阪神JFでは上り最速で②着、桜花賞では上り第3位で①着。前走桜花賞では上り最速を記録できなかったために万全とは言えないが、メンバー中上位の末脚を持っていることは間違いない。脚の使いどころがポイントになりそうな馬。

 

●タガノエルピーダ

キャリア5戦で上り最速は2回。マイルから距離を延ばした前走忘れな草賞では4角先頭の積極策でも上り最速を記録。他方、オークスで先行して上り最速を記録するのは無理筋というもの。脚質的にオークス向きだとは言えない。

 

●チェルヴィニア

キャリア4戦中2戦で上り最速を記録。アルテミスSでは先行抜け出しの競馬ながら上り最速を記録し、のちの桜花賞③着馬ライトバックを寄せ付けなかった。上り11.4-11.2-11.0は優秀。前走桜花賞は休み明けが応えたという言い訳も可能だが、今回は真価を問われる一戦になる。アルテミスSの競馬っぷりは「マイラー」に見えたので、この馬も芝2400mでもアルテミスSのような競馬ができるかどうかがカギになる。

 

●ライトバック

キャリア4戦中2戦で上り最速を記録。2走前のエルフィンSは上り第2位で①着だったが、直線で両脇の馬に寄られて進路を失ない、いったんブレーキをかける不利。最後はその2頭の間をこじ開けて突き抜けた。もしあの不利がなければ上り最速を記録していたかもしれない。前走桜花賞では先行馬に有利な流れを最後方から上り最速で③着まで押し上げた。内容はステレンボッシュに引けを取らない立派なものだった。

 

傾向どおり、今年のオークスを勝つのもメンバー中上り最速の末脚を使った馬である公算が高いと思料。本命は上記8頭の中から選びたいと思う。

 

 

 

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