産休中のアラサーOLのケイです
今回はこちらの記事の続きで、生後2日の息子がNICUに転院した話をしたいと思います。
この記事では病状の説明やリスクに関する事を色々書いていますが、あくまで我が子の状態を診てお医者さんが説明されたことをもとにしているので、似たような症状があってもケースバイケースなので一人で判断せずお医者さんに相談してください!
最初は些細な変化から
緊急帝王切開から2日後、助産師さんからの育児指導が徐々に本格化していきます。
そんな中手こずりながら授乳をしていたとき、息子の右手が規則的にピクピク動いていることに気づきました。
産院の先生に診てもらったところ原因が分からず、念のため総合病院の先生に診てもらうことに。
移動の負担もあるので転院することになります。
まだ新生児だったのでNICU(新生児集中治療室)に入ることになりました。
念のためとはいえ、転院の際に救急車に乗り運ばれている時は不安でどうにかなりそうでした
検査にかかるリスクの説明など
帝王切開から2日しか経っておらず身体はボロボロの状態だったので、総合病院に到着してすぐに夫にバトンタッチをして産院に帰ることに。
脳に異常が無いかCT検査等を受ける説明や同意など、他に入院にかかる細々とした手続きは夫がしてくれました。(夫は育休取得期間前ではありましたが、フルリモート勤務ということもありかなり素早く動いてくれたので助かりました)
CT検査を受けると、極微量ではありますが被ばくをします。
赤ちゃんと大人が同じ被ばくをした際、赤ちゃんの方が体が小さいのでより大きな影響を受けるのですが、それでもほとんど影響が出ない程度の被ばく量で済む事などの説明を受けたようです。
CT検査の結果は即日出て、脳内出血は見られないということだったのでひとまず安心。
となると原因として考えられるのは良性新生児けいれん、てんかんあたりになるとのこと。
良性新生児けいれんは字の通り悪い影響の無いけいれん発作がみられるもので、生後3ヶ月頃には自然に治まるそうです(特に原因は判明していないそう)。
遺伝性がある症状ということでしたが、私の家系にも夫の家系にもけいれんやてんかんなどの発作的な持病を持っている人はいないんですよね…。
てんかんの場合は脳波を見て確認していく必要があるので、2週間程度の入院が必要になるそうです。
という訳で、我が子の最低2週間の入院が決まりました。
一人で産院に残って
赤ちゃんは総合病院に転院しましたが、わたしはそのまま出産した産院に入院し続けることに。
本来転院した日から母子同室がスタートする予定だったのですが、不可能になってしまったので困りました。
赤ちゃんは毎日面会できるとのことだったので、入院中でも夫に迎えに来てもらって毎日総合病院に通ったのですが、それでも手持ち無沙汰な時間が多いです。
やめておいたほうがいいのにスマホで色々調べては最悪の場合を想定して涙が止まらなくなったり。
私にできることは、少しでも体を回復させて母乳を絞って届ける事。それでも切開した傷が傷んでよく寝れないし、母乳は思うように出なくて(最初は出て数滴とか)、私は母親になれないのではと最悪な気持ちで過ごしていました
そんな状態を見かねてか、産院から退院を早めてみては?という提案があり、入院期間を1週間から5日間に短縮してもらうことに。
毎日夫に拾ってもらって総合病院に通うのは大変だったので早めに退院することにしました。
お祝い膳だとか産後のアロママッサージだとかキラキラしたイベントが吹っ飛びましたが、正直それどころではなかったですね
総合病院に通う日々
赤ちゃんが入院している間、NICUでの面会は両親どあれば可能ということだったので毎日通うことにしました。
夫はまだ育休期間前でしたが、フレックスの制度を利用して毎日都合をつけてくれました。
3時間毎に搾乳した母乳を持って行き、少しでも赤ちゃんが元気に育つように祈ります。
出産当初、母乳は無理のない範囲であげたらミルクを頼ろうと思っていたのですが、蓋を開けてみて母乳をあげることしか出来ないとなるともう必死で母乳を出そうとするんですよね。
3時間毎にアラームをセットして昼夜関係なく搾乳をします。
普通に退院できてたら今ここに赤ちゃんが居たんだろうなと考えたり
不安な日々でしたが、逆に病院の中は家よりも安全だからきっと大丈夫、病気であっても早いうちに見つかればきっとどうにかなる、なんて考えたりして過ごしました。
毎日の面会でできた事
赤ちゃんが入院していた病院はコロナで面会が制限されていましたが(基本両親のみ)、それでも母親は面会時間内であれば無制限に面会することができました。
最初は保育器の中で寝かされていて直接触れ合う事はできませんでしたが、そのうち普通のベッドタイプの物になり、繋がれていたチューブも徐々に減り、抱っこもできるようになりました!
カメラは電波を発さないものなら持ち込めるので、デジカメを持参して写真撮影をしたり。
保育器から出たら、抱っこをしたり授乳をしたり爪切りをしたりと徐々に触れ合えるようになりました。
症状が安定しているのを確認できたら、退院後に備えておむつ交換や沐浴のやり方を指導してもらうなど本来産院でやるはずだった事を周回遅れですることが出来ました!
ついに退院!
転院から2週間ほどしたあたりで、脳波に異常が見られなかったことや薬の投与で症状が治まったことからほとんど新生児良性けいれんだろうということで、退院することが決まりました!
退院しても家で薬を飲ませる必要はありますが、それ以外は普通の生活ができるようになります
退院前に今後のお世話のトレーニングとして母子同室で1日過ごさせてもらったり、今後の育児で不安なことを相談できる機会を設けてもらったり、手厚い補助を受けながら退院の日を迎えました
気持ちの面で
転院して最初のうちは泣き暮らしでしたが、周囲の人のサポートのおかげでなんとか気持ちを立て直しながら過ごすことが出来ました。
特に、たとえ根拠が無くても、絶対に大丈夫と言って励ましてくれたり、ほとんどの家事をしてくれた夫には感謝してもしきれません。
主治医の先生の話をしっかり聞いておくことも気持ちの面でプラスになったかなと思います。
いくらスマホで検索したって何一つ安心できることって無いんてすよね
一般的にどうとか書いてあっても、結局我が子の場合はどうなのかというのはネットには書いてありません。
信頼できるお医者さんに診てもらってちゃんと話を聞き、ネットの情報は最低限に留めるのが自分の心を健康に保ってくれるんだなあとしみじみ思いました(わかっててもなかなか実践できないんですけどね)。
お金の話
NICUに入院すると、大体費用が一日あたり5〜10万円ほどかかるそうです
2週間入院したら高い場合140万円かかることに!
ですが、その費用のほとんどは健康保険や自治体の制度によって免除されます
こういう時は本当に保険料とか払ってて良かったと思いました。
そしていろんな人が保険料や社会保障料を払っているからこそ助かる命があるんですよね。
今まで給料から引かれるいろんなお金について仕方ないと言いつつ高いなあと思っていましたが、こうやっていざ自分(の子供)が助けられると、たとえ高くてもしっかり払っていかないとなと思います
余談ですが、入院費の支払いまでに保険証の発行が出来ていないと費用はいったん自分たちで建て替えることになります。
今回の場合は請求書が届く前に保険証を発行することができたので特に問題はありませんでしたが、普段から現預金の蓄えもそれなりにしておくことが大切ですね。
急な入院はただでさえ不安なのにお金の心配も出てきたら気がどうにかなりそうです
さいごに
今回は私の息子がNICUに入院したことについてまとめてみました。
NICUにはいろんな赤ちゃんがそれぞれの事情で入院しています。
どんな事情で入院した場合も、親は「丈夫な子に産んであげられなかった」「どうしてうちの子が」と自分を責めたり悲しくなったりしてしまうと思うんですよね。
だけどNICUの中ではお医者さんや看護師さんが赤ちゃんを全力でサポートしてくれます。
NICUは下手に家に帰るよりも絶対に安全な場所なのです。
いつか家に帰る時に安心して帰れるよう、たくさんの人が赤ちゃんを支えてくれています。
これってとてもありがたいし、恵まれていることなのではないでしょうか。
最初は絶望的な気持ちになっても見方を変えれば良いことだってあります。
少しでも気持ちを前向きにして向き合っていくことが自分にも赤ちゃんにも良いのではないかと思います
私の場合はNICUに入っても大したことなく元気に退院できました。
NICUに入るとどうしても不安になりますが、こういう話もあるんだなと誰かの参考になれば幸いです