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だめ人間の暇つぶしです

だめ人間の趣味の備忘録程度のブログです。

偏愛するクラシック音楽について、気が向いた時に更新してます。
クラシック音楽ネタ以外は、別館「当世だめ人間気質 」へどうぞ。

まだ続くジョスカン祭り、、、。

 

一応、今日で一旦締めくくりにします。

締めくくりには、やっぱり王道で間違いない一枚を↓

ドミニク・ヴィス&クレマン・ジャヌカン・アンサンブルの新録音です。

ジョスカンの世俗歌曲集。

 

というか、これまで4枚取り上げたジョスカン、すべて世俗歌曲でしたね(笑)。

私の偏りがモロあらわれています(笑)。。。

 

今回のヴィスのリチェルカールからの録音は、

もちろんアニヴァーサリーにちなんだもの。

 

演奏はお馴染みの手勢、ジャヌカン・アンサンブルで、

もう、最高です!!

 

そして、ヴィスの素敵なこと!

今回の録音にちなんだ動画ですが、喋り始めるとえらい知的だし、

ほんと魅力的な人です↓

 

個人的にツボなのは、ジャヌカンアンサンブルのテノールの

ユーグ・プリマールさん、

ディアボルスインムジカやポエムアルモニークなどでも歌っていた人ですが、

相変わらずの美声にうっとりです。。。

 

ということで、今年のジョスカンのアニヴァーサリーイヤー、他にも色々ありましたし、

だめ人間らしくくどくどしく語りまくりたいこともたくさんあるのですが、

ここまでにしておきます。

 

ということで、だめ人間オススメのジョスカンの世俗歌曲たち。

是非是非多くの人に楽しんでもらいたいです。

一応、写真にボックスも写っていたので、

紹介だけ↓

ジョスカン没後500年アニヴァーサリーボックスで、

「ジョスカン・デ・プレとフランドル学派」ボックス。

バンショワ、デュファイからジョスカン、ド・ラ・リュー、ラッススetc.。

ヒリアードアンサンブルやヴェラールのアンサンブル・ジルバンショワの名盤たっぷりに、

初CD化の録音もたっぷり。

紙ジャケットは一枚づつ違う柄でとても綺麗です。

とってもお気に入りです♪

 

 

最後に、、、

ドミニク・ヴィスつながりで、、、

 

何の関係もないんですが、私、、、

ヴィスのCDでこれ(↓)が超お気に入りです。

ジャケットもめっちゃ素敵やし!

レーベルも愛しのzigzag-territoireだし!!

 

ヴィスとアニエス・メロンでモンテヴェルディやメールラ、ストロッツィなどなどを歌っています。

17世紀イタリアの「艶なる二重奏マドリガーレ」とのこと。

(後ろでマルコ・オルヴァがリローネを弾いていたりもします。)

 

ということで、せっかくなのでヴィスの「艶なる」美声を!

美しい、、、。

 

 

 

ひきつづき、ジョスカン祭りということで、、、

 

今日はジャケ買い必須のこちら!!

ジャケットが素晴らしすぎる!!

 

演奏しているのはテレーム(thélème)という気鋭の古楽アンサンブル。

2013年から活動している、バーゼルのスコラカントルム出身者たちによるアンサンブルで、

バス(バリトン)のジャン=クリストフ・グロッフェが率いています。

 

このテレーム、なかなか面白い存在なんですよ。

 

今回のジョスカンはApartéレーベルからですが、

これまではcoviello classicsからCDを出していました。

 

covielloから、クレマン・ジャヌカンにまつわる3部作という、

好企画を出していたんですが、

それがまた内容だけじゃなくて、CDのジャケットも面白くて、、、(笑)

 

1枚目はこちら↓

第一弾はシューベルトとジャヌカンを合わせてくるという、、、

いかにも私好み、、、(笑)

二人の妄想上の友情ですって(笑)

 

そして2枚目はこちら↓

第二弾は正統派ジャヌカン集(?)で、

ゲドロンとかアテニャンとか、フランスのルネサンス音楽とジャヌカンです。

(この頃の世俗歌曲なんかの時代が、

個人的にはフランス音楽の中で一番好きな時代です。)

 

それから、3枚目はまだ手に入れていないのですが、こちら↓

ジャヌカン「突然変異」とのことで、

現代の作曲家の音楽とジャヌカン。

サクソフォン四重奏とのコラボだそうです。

(こんなん、ぜったい面白いやん、、、!)

(↑三部作について紹介するグロッフェ。)

 

で、脱線が激しくなりかけましたが

今回のAPARTEからジョスカン。

 

やっぱりただでは済ませない!(笑)

なんと、、、

ジョスカンの世俗曲と電子音楽とのことで、

オンドマルトノを使ってジョスカンをアレンジしているという変わり種です!

 

「え〜〜、電子音楽なんて〜、、、」とは言わずに

まあ、ひとまずお聴きくださいな↓

動画も面白いし(笑)。

 

オンドの使い方も単に面白いだけじゃなくて、

ジョスカンの世界をしっかりひろげてくれている気がします。

↑このMille regretzなんて、オンドがめちゃくちゃ美しいです。。。

 

ちなみにオンドを使っていない普通の演奏(??)の動画もありました↓

なぜか一人だけ(浮いた)鳥のシャツを着てるのが、

テレームを率いるジャン=クリストフ・グロッフェです。

いや〜、、、古楽の世界は個性的な人が多くていいですよね(笑)

 

グロッフェ&テレーム、今後が楽しみな、なかなか面白い存在だと思います。

是非是非ご注目あれ〜♪

 

引き続き、ジョスカン・アニヴァーサリーにちなんで、、、、。

 

今日はこちら↓

このCDは今年の新譜ではなくて2019年のものなんですが、

せっかくジョスカンイヤーなので、、、。

 

これ、変わった演奏で、なんとジョスカンをリュートとバリトンのデュオで演奏しています。

そんなん反則やろ〜!!!

美しすぎるやん〜〜〜!!!って感じです。。。

 

まあ、おひとつ聴いてみてください(Douleur me bat)↓

 

こんな、、、、

こんなになるんですよ!!

ジョスカンをデュオで歌っちゃうと、こんなになっちゃうんです!

 

演奏しているのは、Dulces exuviaeというデュオで、

バリトンはリヨン出身のロマン・ボクレールさん、

リュートはスロヴェニア出身のボル・ズルヤン。

 

実はこの二人のデュオでのジョスカンの録音には、

先行する別の企画がありまして、

こちら↓

 

これまた凄いCDで、同じくリチェルカールからなんですが、

(あまりよく知りませんが)ガナッシの笛の教本から、

ジョスカンやゴンベール、ビュノワ、デ・ローレetc.の声楽曲を、

器楽曲にアレンジして演奏しているもの。

 

で、そのなかでポリフォニーのジョスカンやらゴンベールやらが、

器楽とロマン・ボクレールさんのバリトン1名のみで歌われていたりして、

リュートでズルヤンも参加していました。

 

で、ボクレールさんとリュートのズルヤンのデュオでの

ジョスカンのDouleur me batも収録されていたんですよね。

(こちらのCDも、めっちゃおすすめです。)

 

それはそうと、、、。

この二人のジョスカン、たまらんですよね。。。

 

↑この動画の後半のコンサートの様子、ちょっと素敵すぎませんこと、、、?!

この後、このデュオの録音は(私が知る限り)出ていないのですが、

是非とも今後も聴かせて欲しいです。

 

そして、バリトンのロマン・ボクレールさん、ほんと素晴らしい。。。

すっかりファンになりました。

Youtubeではデ・ローレやラッススを歌った、

これまたすんばらしい動画もありました。

 

Nimphes Nappesも↓

 

そんなこんなで、、、。

今日のジョスカンは、ちょっと反則なほど極上のデュオ版ジョスカンでした。

 

 

ところで、なんかアメブロがおみくじを進めてきたので、

引いてみたら「大吉」が出ました!!

なんか、めっちゃ嬉しいです♪

 

2021年残りの運勢は・・?

31日みくじ結果画像

 

 

 

案の定、時間の余裕も心の余裕もなくて、

まったくブログを更新することができなかったのですが、、、

 

はや12月ということで、このままではジョスカンのアニヴァーサリー・イヤーが終わってしまう!!

ということで、(ジョスカンのために)とってもお久しぶりにブログを更新!

 

今年はジョスカン・デ・プレの没後500年のアニヴァーサリーです。

古楽界隈はジョスカン祭りが盛大に行われています。

世界中のファン達が、ジョスカンアニヴァーサリーを祝いまくっています!

 

そして、今年のだめ人間さんもジョスカンづくしです。

 

(今年手に入れたジョスカンの新譜のうちで、とっておきのお気に入りたち♪↓)

アニヴァーサリーということで、ボックスをはじめ、素晴らしい録音がたくさん出ました!

上の写真に挙げたCDたちは、個人的に超オススメ盤たちです♪

(1枚、今年の新譜じゃないのが混ざってるけど。)

 

その中でも、まず、、、初っ端から爆弾のような、、、

今年の大本命の新譜、クランドラヴォワ(Graindelavoix)のジョスカン!!

 

Nimphes Nappes(水のニンフ)!↓

この動画、公開されてから何回見たことか、、、

 

もう一つ↓

こちらはゴンベールのMusae Jovis。

ジョスカンの追悼曲になっている曲で、

ジョスカンと一緒に収録されることが多い曲です。

 

グランドラヴォワの新譜はこちら↓

 

タイトルがJosquin the Undead。

日本語では「死してなお生きる人」とされていました。

 

一曲目、上の動画で貼ったゴンベールのMusae Jovisにはじまり、

ジョスカンの世俗歌曲などが収録されていて、

最後の締めに再度、Musae Jovis。

締めの方はアッペンツェラーによるものです。

 

ゴンベールのもアッペンツェラーのも、

同じ詩(ジョスカンの死を哀悼する詩)を用いているのですが、まあ全然違いますよ。

二つ並べるとゴンベールのマニアックポリフォニーが際立ちます(笑)。

 

ゴンベールのMusae Jovisは名曲の一つだと思いますし、録音も他にたくさんありますが、

グランドラヴォワの演奏はやっぱり凄すぎて、

いつものことながら、彼らの演奏によって「新しさ」を感じてしまいます。

 

そしてね、、、ゴンベールも凄いんですけど、やっぱりジョスカン。

ゴンベールのMusae Jovisに痺れてから、ジョスカンのNimphes Nappesを聴いてみてくださいよ!!

ジョスカン、凄すぎて涙が出ますよ!!

 

いや〜、ほんと、、、凄いわ〜〜。。。

 

そして、このグランドラヴォワのジョスカン、私にとっての今年のレコード・オブ・ザ・イヤーです。

 

ちなみに、、、

どうでもいいことですが、上に貼った動画で、

グランドラヴォワの名テノールの一人のマリウス・ペテルソンさん、

今回の動画ではお髭を剃って軽くイメチェンしてはる気がするのですが、

めちゃくちゃかっこよくて、、、痺れました、、、。

この人、めちゃくちゃ好きです。

 

ほかにも色々言いたいことがあるのですが、またいつか!

 

ということで、おまけに昨年のグランドラヴォワの新録音だったジェズアルドの動画を。

こちらはマリウスさん、ちょび髭バージョン↓

 

、、、最高!!

 

 

 

案の定、全然ブログを更新する余裕がなくて進まないのですが、、、

オートコントルに関してのつづきです。

 

ほんとはリュリの「ファエトン」について触れようと思っていたのですが、やっぱりその前に、もうちょっとオートコントルとそのレパートリーについて語りたいので、(シリル・オヴィティにはちょっと待っておいてもらって、)現在大活躍のオートコントルの一人、レイナウト・ファン・メヘレンにご登場いただきましょう!

 

まあまずは、この圧倒的なメヘレンを聴いてやってくださいよ↓

ラモーの「カストールとポリュクス」から、勝利を高らかに歌う(だけの)役柄です。めっちゃくちゃかっこいいです。。。

美しいだけじゃなくて、この高貴な感じがたまりません。

 

(ちなみにこの「カストールとポリュクス」、最近全編がyoutubeに公開されています。このプロダクション、演出や衣装も素敵で、とても好きです。ポリュクスを歌っているクロスレー=メルセルが、衣装も相まってやたらと美しい。。。オケはエルヴェ・ニケ&コンセール・スピリチュエル。いつものごとくノリノリのニケルンルン↓)

 

早速脱線しかけてしまいましたが、、、メヘレンに戻りましょう!!

 

レイナウト・ファン・メヘレンは1987年のベルギー生まれのテノール(オートコントル)。

30代前半で若いながらも、その素晴らしい美声とマニアックなレパートリーの開拓によって、最近著しく盛り上がっているフランス古楽界隈で大注目の存在です。

 

特にニケはメヘレンをよく起用するイメージがありますね。まあ、それに限らずひっぱりだこです。

録音もいろんなレーベルですごく多いのですが、特にAlphaで近年矢継ぎ早に面白い企画モノを出しているのが目立っています。

それぞれすごく面白いし、そのうちの何枚かは改めて話題にしたいのもあるのですが、今日はその中の1枚。

 

2019年に出たこちらの録音についてです↓

 

「デュメニ〜リュリのオートコントル」。

 

これ、収録されているのはリュリとそれに続く時代のオートコントルのレパートリーなんですが、単なるアリア集の類とは違うのが、その企画の素晴らしさです。

CMBV(ヴェルサイユバロック音楽センター、Le Centre de musique baroque de Versaillesの略)の協力のもと、長い間かけて準備してきた企画だそうで、17世紀から18世紀のフランスのオートコントルの伝統を世に知らしめるための三部作の第一弾だそうです!!

三部作の第一部がリュリの時代、第二部はラモーの時代、そして第三部はグルックの時代になります。

 

で、アプローチとしては各時代を代表するオートコントルの名歌手を取り上げ、その歌手を中心にオートコントルの各時代のレパートリー、特殊性を際だたせようとするという仕方をとります。

今回のリュリの時代を代表するのがデュメニです。

(ラモーの時代ではジェロワット、グルックの時代ではルグロという名歌手をそれぞれ取り上げるそうです。)

 

さて、ご存知、ジャン=バティスト・リュリについては、もう何も説明は必要ないでしょう。

イタリア生まれながら、幼少期に目をつけられフランスに移り、太陽王のお気に入りとして大活躍し、太陽王の要望で「フランスのオペラ(オペラ・バレ)」を作り出した、唯一無二の存在。

杖でリズムをとるという当時の仕方で、興奮して自作のテデウムを指揮していたら、自分の足に杖を打ち下ろしてしまって、それが元で亡くなったという小ネタも有名でしょう(苦笑)。

ちなみにリュリはランベールの娘を奥さんにもらっています。華々しいフランス音楽界の開花を、まさに一身に担った存在でした。そのリュリが見出した名オートコントルが、デュメニ。

 

ルイ=ゴーラント・デュメニ。モントバン生まれで生年は1635年ですが、没年ははっきりわからず、1705年から1715年の間だそうです。

この人はもともと料理人として働いていたのそうですが、キッチンでお鍋をかき混ぜながら歌っているのをリュリが聴きつけて、その才能を買われたという伝説がある、名オートコントルだそうです。

(それでジャケットの写真でメヘレンが鍋をかき混ぜているわけです(笑)。)

(↑こっちは輸入盤。)

 

リュリのアティスとかイシスとかあたりでちょい役を歌うことからキャリアが始まって、リュリの晩年の作品は全てデュメニが主要な役を歌うようになったそうです。(ファエトンとかペルセとかアルミードとか。)

リュリの没後も歌手として活躍し続けたそうで、とにかく時代を代表する大オートコントルだったそうです。

(人格的にはちょっとヤバい嫌なやつだったそうですが(笑)。)

 

で、このCDではそのデュメニのレパートリをたどっていく内容になっていますので、収録されているのもリュリだけじゃなくて、その後のレパートリーも入っています。

マラン・マレのアルシード(マレのアルシードについてはもうすぐ日本でもサヴァールが数年前に上演したプロダクションのCDが発売になると思いますので、またその時に!)、デマレ、デトゥーシュ、シメはカンプラ(これもまたCVSの素晴らしいプロダクションが、、、(以下略))。

そのほかにも(私が無知なだけかもしれませんが)さほど有名じゃない作曲家のものも。(パスカル・コラッスとかシャルル=ウベール・ジェルヴェとか。)

 

それらを歌うメヘレンですが、、、、

 

(カンプラのエウローパ・ガランテ(「優雅なヨーロッパ」)からの一曲、貼っておきます↓)

 

、、、。

 

素晴らしい!

ほんとに素晴らしいです!!

 

そして企画自体がほんと素晴らしい!!

 

さほどメヘレンびいきでもない私(?)でも五つ星!!

これまでのメヘレンのCDの中で、私としては一番面白くて聞き応えがあるとまで思いました。それはたぶん企画自体がとっても興味を引くものであるからというのもあるのでしょうが。

とにかく、いまの躍進するフランス古楽およびフランスバロックオペラブームのなかで、とても重要な企画になることでしょう!次作、そしてその次も楽しみです!!

 

この「オートコントル三部作」に関してなどを説明している動画を↓

これまたとても良い動画なもんで、なんならまた全部日本語訳をつけようかと思いましたが、ちゃんと英語字幕がついていたので、やめておきます。

 

メヘレンと語り合っているのは、音楽学者でヴェルサイユ・バロックセンターの芸術監督のブノワ・ドラツスキさん。

メヘレンのCDの解説もこの方が書いてくれているのですが、この人、よくお顔とお名前を拝見します。

近年のヴェルサイユのオペラロワイヤルの躍進だけでなく、フランスバロックオペラ界の盛り上がりには、この人がだいぶやり手な感じで関わっているのでは?と(事情は全く知らないながら)想像しています。

 

もうひとつ動画。上の動画の中でも一部流れていたコンサートの動画で、デマレです。↓

これ、見ていて思ったんですけど、メヘレンってあれですね。あの、ある程度歳をとったら本格的に指揮活動の方に移行してしまうタイプの人なのかも、、、。(例えばヤーコプスとかみたいに。)

とはいえ、しばらくは彼の美しい声を存分に聞かせてくれるでしょう。

 

なんか、内容が薄くなってしまいしたが、リュリのオートコントルとヴェイルサイユバロックセンターあたりに話が収束してくる感じ(??)で、今日は終えましょう!

(全然ちゃんと収束してはいない気がしますが、、、でもブログを書いている場合でもないので、今日はここまで!)

 

次くらいはいよいよリュリの「ファエトン」の話がしたいです!!

(予告すると裏切ってしまうのがいつものダメ人間な気がしますが、、、。)