映画「美しき諍い女」物語編(16)
芸術家は,「アホか」と言われるほど,うろうろするものである!
椅子は?まあいいか。
ええっと…
あ。机の上が片付いてない… こりゃナカナカ始まりそうにないわ。
チョークはあっちで…
画家は「いつも何かを探しまわる」と自分で言い訳する。
邪魔だ。
よっこらしょっと。ペンを調べて...
悪いな,これと換えてくれ。
何なのよ,いったい。
いや,机がどうも良くないな。 ここに来て,押さえてくれ。
こんなことがダラダラ続いて「制作過程編(1)」にようやく至る。
実は探偵はさる高名なイラストレータであり,芥川賞作家でもあるA氏の仕事場を覗き見したことがある。彼はただただ部屋の中をうろうろするばかりであった...
注1:絵を描くことは画家とモデルの共同作業である。ほんの小さなことから協力して何かを成し遂げるのだ,という意識がわいせつしてくる,違った,湧いてくる。殆どの場合,画家がこれから描こうとしているイメージを言葉で語ることはない。
注2: 探偵は画家の使用する道具についてほとんど知らない。この画家は水溶性の顔料を使うようだ。そのほかには,スティック状(チョーク状)のもの,それと粘性のある,おそらく油性の顔料など。ボードに貼った下書き用の紙は模造紙に見える。どなたか詳しい方の解説を待ちたい。
映画「美しき諍い女」物語編(15)
作者の言い訳:何か話が逆もどりしているようですが,これは一重に探偵の怠惰のためであり,たくらみがあってのことではありません。以後は,過去の記事を少しずつ充実させながら,しかも新たな部分も追加していくという,豪華二刀流で行きたいと思います。それにしても,ひとたびエマニュエル・ベアールの裸体を目にしてしまうと,着衣状態でもその下の身体の線を意識せずにはいられない探偵ではあります...
マリアンヌは,
ニコラが気づかないうちに起きだし,
服を着て,
ネックレスを着け,
煙草を尻ポケットに押し込んで,
そっとドアから外に滑り出した。(ブラをしていることに,特に注目する必要はない:探偵)

フレンホーフェル城へ通じる階段を上り,
ドアを叩いた。
「約束してます。」
夫妻は朝食中で,窓からは庭でストラヴィンスキーの「火の鳥」をかけてバレーを練習しているマガリの姿が見えている。
二人だけがあのアトリエに戻ってきた...























































