西野TD退任?
今朝のスポーツ紙2紙が出してるということはかなり確度が高い情報な気がする。
6月までに、とのことらしいが正直かなり驚いた。
もっとも土田SDの退任時にも書いたが、このタイミングで同じく勇退することも十分考えられたと思っていた。
それでも残ったということはクラブの中で色々折り合いがついているものと思ったのだが、このタイミングでこういう話になるということは元々冬の編成までというのが既定路線だったのだろうか?
少なくともフロントでバリバリに必要とされている人間が「引き抜き」のような形で去るのは、少なくとも日本ではあまり覚えがない。
もしくは本当に急転直下的に向こうから話が出て白羽の矢が立ったか。
以前どこかのインタビューで本人が「最近はチキやネイハイスとも話した。チキは「俺はシティグループだからアドバイスのようなことはできない」と言ってたけどw」みたいなコメントをしていた記憶がある。
チキが名指しで、というのは十分あり得る話なんじゃないかと思う。
今週は連戦でトレーニング公開日もなく、つまりメディア取材もない(と思う)。
明日の試合後にTD本人が取材に応じるのかは全く分からないが、かなりモヤモヤとした1週間になりそうなのは間違いない。
もちろん人にはそれぞれ事情があるし、より高い評価をしてくれる環境で仕事をしたいという気持ちはわかるし、どんなに必要としていてもクラブがその人の人生を保証できることではない。
なのでそれ自体は社会の常、仕方のないことだ。
ただ自分としてはかなりモヤモヤ、正直「はあ??」と思うだけで。
一方で、現実問題としてフットボール本部内の後任人事をどうするのかは考えないといけないだろう。
現TDはスポーツ経営学を学び、英語も堪能で、ワイスカウトなどのツールも積極導入する実行力がある人だ。
何より土田さんも含めてクラブの継続的な評価軸を取り入れ内外に指針を示してブレのない強化をしよう(し続けよう)という、浦和の歴史の中でだれ一人できなかったことを実行した人だ。
結果については各々思うところがあるだろうが、この姿勢こそが何よりも大事だと思っている。
当然「継続的」というからには人が入れ替わったからできなくなりました、というのではお話にならない。
フットボール本部、浦和レッズというクラブが今後も成長・成功に向けて走り続けるには、当然いつかはこの問題と直面するはずだった。
選手と同じで優秀な人材はいろんなところで目を引く存在だ。予想よりはだいぶ早かったが。
日本人で同じだけの働きができる人はそうそういない。
確か今期から堀之内さんがフットボール本部入りしていたはずだが、さすがに荷が重すぎるだろう。
個人的には海外から人を招聘するのが一番に思えるが・・・
できることならこの話、クラブの公式から早めに声明を出してほしい。(さすがに本人は出せないだろう・・・)
が、今までの感じからすると「ほんとに必要なこと以外は極力外に出しません」スタイルな感じだし、本決まりするまで沈黙なんだろうか。
あーモヤモヤする。
koutarou
第三者委員会のシンポジウムに参加してきた
昨日開催された浦和レッズ第三者委員会のシンポジウムに参加してきた。
詳細は今後クラブから議事録と当日投影していた資料公開がある(あるよね?)と思うし、現地では別にメモも取っていなかったんだけど、第三者委員会の報告内容については「まぁそうだよね」というものもあれば「???」というものもあった。
いったん記憶ベースで感想を書いてみようと思う。
第三者委員会は11月発足、ABCの3チームに分かれて原因分析・対応評価・今後の施策についてそれぞれ報告。
Aチーム(原因分析)
・(時間なかったことは理解するけど)ヒアリング人数15名は少なくない?浦和側当事者だけというのも気になった。
・会場の質問でもあったけど名古屋側の人間にもヒアリングすべきだったと思う。
・浦和の選手にもヒアリングしたとのことだが流石にこの部分のコメントは響いた。改めての話になってしまうが「仕事を奪われる」というのはなかなかに衝撃を受けるコメントだったと思う。
・「不祥事発生時期と頻度」という視点は興味深かった。ただカウントにかなり抜けがあるのでそれを正確にすることとリーグ全体での不祥事とそれに対する制裁というところまで掘り下げられれば色々見えてくるんじゃないだろうか。
・例えば・・・20年前、10年前、現在で起こった同程度の不祥事を「制裁」のレベルで比較してみるとか。
Bチーム(対応評価)
・「クラブの疲弊」というワードが上がっていたのはこのチームの報告だと思うけど、これも新鮮な視点だった。
・「クラブとしてほんとはもっと厳格にやりたい、けど人員体制的にそれができない」という状況であるならば提示された提言も絵に描いた餅になってしまう。
・実際に試合前に現地で事前確認をしていたなどできてたことも(思ってたよりも)多かった印象。
・当日の対応で言えば報告にあった「現地でSD/TDが出向いて話し合いを始めてしまったこと」に問題がありそう。
・ただこれも今までも何度かそういうシーンはあったし、この試合の要求だけを突っぱねるというのはなかなか難しかったと思う(越権行為の受容をしてきた歴史)
・あと報告にはなかったけどクラブからの第一報で拙速に一次処分を出してしまったのも、処分内容(数試合の入場禁止)だけが独り歩きしてしまいマイナスイメージだったと思う。ここにも触れてほしかった。
Cチーム(今後の施策)
・チェックリスト導入・・・こういうのって形骸化して「チェックリストにチェックを入れることがルーチン化」してしまうしどこまで効果を出していけるのか(導入当初の姿勢を維持できるか)がかなり疑問。
・ルールの明確化については大賛成。試合開催時のルールはクラブが主導して明確にルール化すべき。あいまいな表現を極力避けて作成してほしい。
・また試合当日の通報先スタッフの配置というのも賛成。これも「何かあったときにどう動けばいいのか」というのが明確になる。
・啓蒙策として書面?で誓約してもらうようなことも案にあったけど、これは半分賛成。例えば「一度誓約したらあとは大丈夫です!」みたいなことだったら単なるアリバイ施策にしかならないので反対。
・最後に委員の人から「浦和サポーターはこう変わっていきましょうよ!」みたいなかなり感情的なメッセージがあったがこれはほぼ逆効果だったと思う。だって当日会場にいたのはほとんど何もしていない人たちなんだし。
その他
・第三者委員会のトーンとしては基本冷静だったし言っている内容も「ごくごく普通」と思えるものだった。正直もっと強い提言があるかと思ってた。
・発足4か月でこのシンポジウムというのはやはり時間的にタイトだったんじゃないかと思う。
・指定発言者として阿部ちゃんからメッセージがあったのも良かった。こういったレジェンドクラスの選手から今のサポート内容をどう思っているのか直接フィードバックがあるというのはかなり効果的な予防策になるんじゃないか。
・何回か「毅然とした対応」というのを社長も第三者委員会も発言していたが、浦和レッズというクラブに一番欠けているのがこれだと10年以上思い続けている。何か起こった時にだけ「こういう施策やりまーす」っていう腑抜けた対策モドキで終わらせないでほしい。
・あとニュース記事の見出しでも「内部の当たり前が社会の当たり前と乖離している」という部分も、内部の当たり前を作った当初は社会と乖離していなかったんだと思う。年月が経っても当時の当たり前を引きずり続ける体質が一番問題。定期的に自己換気していく対策を打っていってほしい。
koutarou
土田SDの退任
まずはお疲れさまでした。
コメントにもあるように、今までの仕事と全く異なる内容の仕事で苦労したことでしょう。
ですがFB本部発足から数年、浦和はこれまでにない継続した方針に基づき数年越しのスパンで強化が積み上げられています。
監督も変わっていく中でこういった「強化方針の継続性」が維持されていることは本当に素晴らしく、FB本部の責任者の一人である土田さんの功績は非常に大きいと思う。
退任の理由は「求められる役割に対する責任を果たすことができない、或いは掲げた目標を達成することができない」からとのことだが、そうであれば土田さんひとりが責任をとることなのだろうか?
もっというと「別に土田さんが責任を取る必要ないんじゃない??」なんだけど。
繰り返しになるが自分はFB本部発足後の「強化方針の継続性」を高く評価している。
これまでは「他のJクラブで良かった監督・選手をとってこよう!」といった強化が多かったり、その時々の監督に依存するような強化が多かったと思う。
しかしFB本部が発足して「浦和独自の強化方針」を掲げて「浦和が主体的に」強化を遂行してきた。
もちろん全てがうまくいったわけではないけど、それ以上にこの方針が定まっているからこそうまくいっていることのほうが多かったんではないだろうか。
リカルド→スコルジャ→ヘグモなんて、FB本部発足以前だったら絶対にできなかったと思うし、ショルツに代表される独自の強化ルート(基準)は浦和の強みになりつつある。
少し突っ込んだ話をすると、土田尚史SDはずっと過小評価、なんなら理不尽に非難されてきたように思う。
土田さん本人が招聘してきた西野さんとの比較をされることが多い印象がある。
FB本部発足時の話を振り返ると土田さんがFB本部のSD職を任された際に西野さんを招いている。
これはご両人から直接語られている。
土田さんの4年の任期の中で体調不良による休職をされた時期もあったが、その間は西野さんが表に立った。
そのときのことから(もっと前から?)土田さんに関するバッシングが多かった印象がある。
「浦和を背負う責任」というフレーズに代表される少し抽象的な部分を大方針化した土田さん。
それを実際の強化につなげるべく実践手段に落とし込んだ西野さん。
ふたりだけのFB本部であるはずはないが、少なくともこの二人なくしてこの4年間はなかった。
また土田さんが西野さんを招いた以上、土田さんが退任するときは西野さんも退任すると思っていた。
しかし西野さんは留任というのは少し意外だった。
上の動画でも「ニコイチ」といいう言葉が出ていたが、彼らはFB本部における両輪であり不可分とも思っていた。
実際問題として西野さんを外すわけにはいかないっていうのは理解しているが。
この西野さんがMBAも取得して様々なツールを導入した実績もあることからファン・サポーターが批判の的にしづらい状況があるような気がする。
その結果「補強の失敗はすべて土田SD!」というようなことを主張している奴らがいる。
そんな彼らが来年からストレスのはけ口に誰をターゲットにするのか。
信藤さんの退任時の経緯など知らない・覚えていない連中なのだろう。
もし今回の退任がこういった輩の根拠のないバッシングが少しでも影響しているのだとしたら、自分はそいつらを許せない。
浦和レッズというクラブは、これからも私の人生そのものであり続けます。
浦和レッズがこれからも、多くの方々に愛され、必要とされ、そして幸せと感動を与えられるクラブであり続けることを、心から願っております。
そして、どんな立場、距離感、役割であれ、その一助であり続ける人生をこれからも送ってまいりたいと思います
最後の言葉も土田さんの本心から出ているものだろう。
この言葉をかみしめて、自分も浦和とともにありたいと思う。
koutarou