想像力欠如ナイフで斬りつけられる話 | モジャモジャーナル

モジャモジャーナル

メス河童の沼な日常。
子宮頸癌、トラケレクトミー(子宮温存術)、不妊治療、先天性難病児の子育て、自宅ショップのことなどだらだらと綴っております。

真剣に工作してるなぁと思ったら、紙でできた河童のお人形貰いました。
河童の子英才教育大成功のイシイ家です。

控えめに言ってうちの子天才だな!
自分が親に否定されてきたからそこ、
あたいは我が子を常に肯定して育てていきたい。
たとえ病気を抱えている不完全な体であっても全部肯定して褒め称えていたいわぁ。
でも、世の中はそんなにうまくいかないものです。

内部障害の方が、障害者用駐車スペースに車を止めたら

「あなたのような健常者が使っていいところじゃない」とメモをワイパーに挟まれたとか、

多目的トイレを使ったら舌打ちされたとか目にすることがあるわね。

内部障害は外から見えないから、健常者に見えてしまう。

うちのコガッパももろにソレ。



「ガツガツガツガツ…」


知らない人が見たら「豚足がよく似合う元気な子」だもの。


何度も手術してることや、手帳を持っていること、毎日しなければならない処置があること、

繊維質に気を使い、疲れてないかと気にして生きてることなんて良くも悪くもなかなか他人に伝わらないわ。


そんなコガッパの普段の体の管理は、隣県まで高速飛ばして通っている。

そして大きな検査や手術はわざわざ飛行機に跨って関西まで飛んでる。

地元にコガッパのことをちゃんと見られる病院がないというか、任せられる専門の先生が居ないからしかたがない。

そんな娘だから、病気のことで何かあってもすぐに対応できる自営業を選んだわけ。

学校から呼び出されても数分で飛んでいける身軽さ!

その分お財布の方もかなり身軽だけどな!


去年、コガッパは6度目の手術のため関西にいったわ。

不要不急ではない!

必要な処置だからコロナ禍でも行くしかない!

あれねぇ、赤ちゃんの頃は、手術でも自分が何されてるのかあまりわかってなかったので、色々誤魔化しがきいたけど、

今はもうバッチリ物心満開なので、かなり不安がっていたわ。

それで、少しでも気分アゲアゲできるように、かつあまり体に負担がないように、

事前に夫婦で打ち合わせをして楽しいことも織り交ぜつつ動いたの。


自宅から空港まで1時間半。

空港から目的地の空港までもろもろ2時間。

その空港からホテルまで1時間。

ホテルから病院まで30分。


大人でもヘトヘトだっつーの!

小さな子どもな上に難病児ならばなおさらだわよ。

コガッパは疲れると内臓に腫れがでて、体調を崩しがちなので、こういう自宅から離れなければならない遠出のときはヘルプマークをつけたバギーを車椅子がわりに使っているの。


(この動物園、動物との距離半端ねぇ近さだったわ)


自宅から学校くらいならばすぐに対応できるけど、さすがに移動距離の長い旅では何かあったら対応が遅れてしまう。


まる一年かけて準備してきた手術。

途中で熱出したとか具合悪くなったら全部台無しだもの。

いつも気を使うわ。


そんなバギーに乗ったコガッパに対して

「まだベビーカーのせてるんですか?呆れました」

とわざわざ言われてぎょっとしたの。


あぁ、そうか。

この世はまだそういう感じなんだと。

ズルをしてるわけじゃなく、必要だから乗せているのよ。

顔も名前も知らない他人に「そんなもん必要ないんじゃね?」と言われるとは。

てか、なんでまだ乗ってるの?って聞くこともせずに否定ってどういうことだろう。

今から腹切られる難病児が体力の消耗を軽減させるために使ってるのに

全てを理解してなんて、そんなことは望まないけどさ…。

他人に対しての想像力の欠如って恐ろしい。

スッゲー鋭いナイフが心にグサリと刺さった出来事でございました。

いや、きっとあたいは自分が思ってた以上に、今まで他人に優しくされて生きてきたんだなぁ

(親族には優しくされてこなかったけどな!)


そんなこんなで、これから先コガッパがこの無知のナイフにあまりやられらないような、

上手い忍法などを一緒に考えなきゃなぁと思ったわ。

心を頑丈にして、ちょっとやそっとの悪意には河童の子らしく、

屁ぶっかけてやれ!

もしくは尻子玉ぶっこ抜いてやれ!

くらいの強さが欲しいわ。


そしてどうかお願いします。

あらゆる病気の方への想像力を1ミリでもいいから持っていただけるとありがたいっす。


でもね、当事者じゃないとなかなかわからないんだよね。

人に優しくするのも、こんなトゲトゲした世の中だから難しいのかも。


今日もコガッパは元気に登校して行ったわ。

新一年生が登校班に加わったことを

「一年生かっわいいんだよぉ」とお姉さんぶって話してるわ。


オカン「通学班に一年生何人ふえたの?」


コガッパ「んとね!2匹!」


オカン「人間なんだから何人でしょ?」


コガッパ「いいの!かわいいから匹なんだよぉ」


オカン「なにそれ小動物的な?それなら君もまだ匹だね。」


コガッパ「そうか。私も早く大きくなっておとうやおかあみたいに頭(とう)になりたいなぁ。


オカン「……。」



ちょっとまって!

あたい、娘に一頭って数えられてたのか


(コガッパのあたいにたいするイメージはコレ系らしい)


相変わらず発想が斜め上をいくぜ。

てか、合流した一年生ちゃん…君より背が大きいじゃん!!!