弁当箱に顔を詰める修行 | モジャモジャーナル

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メス河童の沼な日常。
子宮頸癌、トラケレクトミー(子宮温存術)、不妊治療、先天性難病児の子育て、自宅ショップのことなどだらだらと綴っております。

コガッパは病気のせいでイレウスになりやすく、繊維質を積極的に取れない体でござる。

世のオカンたちが1番子供に食べさせたいであろう野菜なんかが、時にコガッパの命を奪う可能性があるの。

イレウスは腸閉塞ともいうけど、その名の通り腸が詰まって激しい腹痛と嘔吐から始まり、治療が遅れると腸管が壊死してしまったり、命を落とすこともあるわ。


一度、目を離した隙におせち用の黒豆を皮を剥かずに食べたコガッパ。

その日の夜中に苦しみだし、嘔吐が止まらない。

痛みが強すぎて声も出せずぐったりしていた。

我が子の吐瀉物を胸で受け止めながら、恐怖と申し訳なさと後悔で気が狂いそうだった。

そのまま主治医のいる隣県の病院に元旦から入院。

1週間で退院するも、今度は原因不明でまたイレウスになり結局手術になった。

まさか黒豆ごときに娘が奪われそうになるなんて。


あれからというもの、ますます繊維の多い葉物やキノコ、豆やみかんの皮等は特に気をつけております。

お弁当はなるべく心配ないものを入れたり、繊維質は少量にしてる。

食材少ないとワンパターンになりがちで毎回だいたい同じだから、

少しでも楽しく食事できるようにと不器用ながら何かしらの顔を描いたお弁当を作るようになったわけ。

今では顔がついてないとイヤだ!とごねられるわ。


オカンになる前は、

キャラ弁なんてぜってぇ作んねえ!ケッ!

とか悪態ついていたあたいが、まんまとキャラ弁らしきものを作ってやがる。

いやぁ、人生何があるかわからんもんねぇ。


そんなあたいのこれまでの

弁当箱に顔を詰める修行

を見てくれ!



それは型を抜いた米に目と口を描いただけからはじまった。


女児も男児も一度は恋する宿命!
パンの男に手を出してみる。
普通に作るのはなんとなく恥ずかしくて、パスタのカツラを被せた天邪鬼仕様。


100均でパンダの海苔パッチンという武器を手に入れてから、しばらくの間パンダがつづく。
「パンダ飽きた…猫がいい」とパンダで手抜きしていることにとうとう気づかれ、


猫を連発。
ここでもパンダの海苔パッチンが顔作りに役立ってる!(オススメ)
途中、某有名ネコキャラを織り交ぜたつもりだったが、下手過ぎて全然気がついてもらえなかったので、右下はあえてパチモン風にしたの。

そしたら
「おかあ!キ◯ィーちゃんにお口はないんだからね!」
と的確なクレームがはいる。


ガングロうさぎであたいの生きた時代を表現。
現代のギャルに「クマちゃんかわいくておいしかったよ」と言われる。てやんでぃ!



もう少しレベルをあげようと、女児たちに人気のキュアっとしたアニメも取り入れる。
ちょー喜んだけど、これすげぇめんどくさい。




アニメキャラに手を出すんじゃなかった…。
難解なリクエストがくるようになる。
夢の国の住人や最近見た映画キャラクターなどを所望されて白眼剥いた。
同時に、おにぎりを何かで包み込むという技も覚える。


お友達がピンクのパラパラ(桜でんぶ)のお弁当だった。
ピンクのお弁当食べたいと訴えられる。

コガッパ「ピンクだったけど、あの子はだれ?」
あたい「マイメ◯」
コガッパ「あー、はいはい。あれね。かわいかった」

思いっきり気を使われる。


「わたしをつくって!」とリクエストが入る。
髪飾りのアヒルがサイコーだったと褒められる。


オカンはすみっこを覚えた!
運動会の日のやつ。
赤組だったからアカって描いたのを
「なんでネコなのに名前がアカなの?」と天然なコメントをいただく。

この頃から「ご飯が足りない」とクレーム。
しかし「あのね、おかあのお弁当美味しすぎるからだよ」と優しいフォローが。

ちょっ…なにっ…すっごいイイコなんですけど!(鼻水)


で、現在米をできる限りギューギューづめにしてみる。
中の人たちも太らされたから窮屈そうね。
もっと大きなお弁当箱にするべきかしら。

弁当箱に顔を詰め込む修行はなかなかに大変だけど、我が子が空の弁当箱を持ち帰り、あれこれ感想を言ってくれるのがとても楽しいわ。


今日は窮屈過ぎて困ってるひよこ弁当。
ムギューーゥゥ…。