功罪(こうざい) | 二文字熟語

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漢字の中には、その文字を超越した深い意味思いが込められていることが多くあります。日頃何気なく読んでいる数々の言葉の中に、脈々と流れている日本精神を読みとろうと努めてみませんか。とても、興味深い事実に気がつくはずです。

あせいぬ
 今日は、功罪(こうざい)という言葉です。

 ギリシャの財政破綻に端を発したEU諸国の財政・経済危機の広がり。欧州諸国の対応如何では、米国やアジア諸国にとっても深刻な経済危機をもたらす可能性大でしょう。数年前のリーマンショック以上の危機が目前に迫っているともいわれています。こうした状況の中で、わが国政府は、東日本大震災からの復旧・復興が急がれ、またTPP参加問題、税と社会保障一体改革問題、ギリシャ以上の借金財政問題。問題山積のわが国ですが、政府は何をしているのでしょうか。行財政改革は、掛け声のみで、行政組織のスリム化(=小さな政府)や財政改革(=歳出の大幅見直しetc.)等、肝心なところは進展が見られない。そんな中で、国民への大幅増税、社会保障負担の上乗せ等、消費意欲をしぼませるような政策を矢継ぎ早に出している。財政危機の負担を単純に国民負担でカバーしようとしているが、歴史に学べば、このような経済危機の最中に国民に税や社会保障負担増を押し付けることで、景気は冷え込み、結果、税収の大幅な減収は、結果をまつまでもなく想像できる。しかも、戦後の混乱期以上に増えている生活保護世帯は、景気後退の結果、更に増加をしていくでしょう。国家財政も地方財政も、今の民主党政権の視野の狭い政策では、破綻の道をまっしぐら。政治経済社会全体を俯瞰した、大局観にたった政治と、政策を展開できる政治家・官僚はいないのか?

 さて、功罪(こうざい)です。功(こう)とは、労力をつくして事を成し遂げた結果、手柄、ききめ等の意味があります。罪(ざい)とは、法に触れる、刑罰を与える、また、仏教では、悪い果報を生む原因のことも意味します。功罪(こうざい)とは、簡単に言えば、良い点と悪い点、また、手柄と罪。

祝日矢印2
 国政を司る民主党の幹部議員の方々、中央官庁の幹部職員の方々、是非、広い視点からわが国政治経済の姿を眺めていただきたい。例えば、財政問題でいえば、わが国の借金は1年間の税収の2倍以上である。このような時に、政権公約であるとはいえ、子供手当てを無理して導入し、社会福祉予算の経費を大幅に増やしている。また、重ねて書くが、このような経済情勢下での増税・社会保険料負担の増は、国民生活を圧迫し消費を減退させ、引いては、大幅な税収減となって跳ね返る。今のままでは、民主党政権は、悪い果報である原因を重ねる、即ち、罪を重ね続けることになる。