談志(だんし) | 二文字熟語

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漢字の中には、その文字を超越した深い意味思いが込められていることが多くあります。日頃何気なく読んでいる数々の言葉の中に、脈々と流れている日本精神を読みとろうと努めてみませんか。とても、興味深い事実に気がつくはずです。

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 今日の言葉は、談志(だんし)です。

 ウィキペディアで、この談志(だんし)を調べると、落語家である立川 談志(たてかわ だんし)が出てくる。談志は、落語家の名跡。当代(家元の談志)は7代目だが、5代目と自称している。当代(7代目、ただし自称5代目)立川 談志(1936年(昭和11年)1月2日 - 2011年(平成23年)11月21日)は、落語家、落語立川流家元。本名、松岡 克由(まつおか かつよし)。東京府(現在の東京都)出身。政治家として参議院議員を1期、沖縄開発庁の政務次官を36日間務めた。以上が、立川談志さんのプロフィールであるが、去る11月21日午後2時24分、喉頭がんのため都内の病院で死去した。75歳だった・・といった氏の人生の顛末です。今日の日経朝刊「春秋」でも、談志さんのことに触れていたが、弟子の立川談春さんに、生前次のように語っていたという。「坊や、よく覚えとけ、世の中のもの全て人間が作ったもんだ。人間にこわせないものはないんだ。」談春さんは、その著書の中で、これを聞いて”この人は天才だと思った”と書いている。春秋の言葉を借りれば、天才は何もかも、なかんずく世の常識と信じられたものに毒づき、一度壊してみせずにはいられなかったのだろう・・と。談志さんの破天荒な生き方やエピソードを思い起こすに、なるほどと感じる言葉だ。

 さて、談志(だんし)です。これはあくまでも落語家の名跡で、2文字熟語ではありませんので、番外編と思って読んでいただきたい。先ず、談(だん)ですが、物語をする、話す、話などを意味します。志(し)は、心がある目的に向かって動く、目的を立てる、立てた信念などを意味します。談志(だんし)という名前には、落語家としてその道を極めたい・・そんな強い思いが込められているようです。

まかせとけ@v@
 落語家は、別に噺家(はなしか)とも言います。落語などの口演を職業とする人の事です。落語家が駆使する”言葉”は、言霊ともいいます。言葉には霊が宿る。人々の笑いを誘う落語。落語を職業とする落語家。”言葉・言霊”を駆使して、人々に一時の笑いを誘う。世のマスコミも知識人も、立川談志さんの人生を振り返った時、でてくる言葉は称賛である。あの毒舌家と言われ続けた談志さんは、その毒舌を通じてある種のメッセージを我々に伝える、特別な存在だったのかもしれません。