起点(きてん) | 二文字熟語

二文字熟語

漢字の中には、その文字を超越した深い意味思いが込められていることが多くあります。日頃何気なく読んでいる数々の言葉の中に、脈々と流れている日本精神を読みとろうと努めてみませんか。とても、興味深い事実に気がつくはずです。


満月君アゲアゲ
 今日の言葉は、起点(きてん)です。

 イチローの打席に入る前の屈伸運動、パットを捧げる仕草等、毎回の同じ動作がイチローのリズムをつくる。ゴルフのスウィングの前にも、同じように毎回の同じ動作が、リズムをつくるのに効果的だと言います。こういう動作を「ルーティン」というそうですが(2011.5.19日経朝刊、豊田泰光「チェンジアップ」)、何故そういった動作が大事なのか、それは普段の生活の起点(きてん)となるからだといいます。私が極力、毎日、ほぼ同じ時間に、その日の朝に感じたことを2文字熟語に絡めて書きつづるのも、まさにルーティンであり、その日の起点(きてん)でもあります。

 さて、起点(きてん)という言葉です。起(き)とは、おきあがる、立つ、活動を始める、現れる等の意味があります。また、点(てん)とは、小さなしるしのことを意味します。起点(きてん)とは、物事の始まりの出発点のこととなります。それも、ただの出発点ではありません。意を決して立ち上がる、あるいは新しい事の始まり、そんなニュアンスも感じられます。

笑うえ
 人生の起点は、学校を卒業して就職をする・・これがある意味、その人の人生を左右する大きな起点でしょう。それから何十年と社会の荒波を乗り越えてきて、自分で事業を興して起業家にならなければ、定年という終点が待っています。ただ、昨今の年金制度改革の関係で、65才まで働き続けないと年金受給につながらない。そういった意味で、定年は、第二の人生の起点となります。人は誰でも、年とともに体力・気力が低下してくるのが自然ですが、今の高齢化社会においては、そうならないように体力・気力を充実させる努力を継続して、第二の人生の起点に備えることが欠かせません。