今日の言葉は、生態(せいたい)です。
世界の人口は、本年10月末には70億人に達するそうです。この数字が何を意味するのかお分かりでしょうか。1959年、そう今から50年程前には世界の人口は30億人でした。半世紀の間に、世界人口は倍増以上に増えているのです。主要先進国やBRICs諸国(ブラジル・ロシア・インド・中国、と南アフリカ)等の発展著しい国々では、少子高齢化の波が押し寄せている一方、一定の生活レベルを確保できないいわゆる最貧国では逆に人口が急増しています。こうした流れの中で、地球規模で増加する人類。これは、人類存亡に関わる危機的事象ではないでしょうか。なぜならば、地球の資源も環境には、限界があるから。増えすぎた人類が、地球の生態系を破壊しつつあることは言うまでもありません。
さて、生態(せいたい)という言葉です。生(せい)とは、いきていく、いかす、命のある間、生まれる、芽が出て伸びる、成長すること等を意味します。態(たい)とは、物の形や姿、様子、振る舞いなどの意味となります。生態(せいたい)とは、生物が自然界で生活している有様のことです。当然、そこには、バランスのとれた生態系の中でこそ、様々な生物が存在できることを意味しています。
今回の、福島原発の事故は、天災であるか人災であるかという議論がありますが、安全神話を吹聴しながら原子力発電所を造り続けたのはわが国の政治家です。結論は、人災に行き着くのでしょう。人が創ったものが、生態系を大きく破壊する事態となっています。なんとか終息させて、少しでも、本来あるべき生態系を取り戻す努力をしなければ。