光陰(こういん) | 二文字熟語

二文字熟語

漢字の中には、その文字を超越した深い意味思いが込められていることが多くあります。日頃何気なく読んでいる数々の言葉の中に、脈々と流れている日本精神を読みとろうと努めてみませんか。とても、興味深い事実に気がつくはずです。

がーんキラ

 今日は、光陰(こういん)という言葉です。


 以前、”象の時間、アリの時間”という言葉を聞いたことがあります。ゾウにはゆっくり時間が流れているし、アリには早い時間が流れている・・という意味になりますか。身体の大きさで時間の流れる早さが違うことの例えですが、私達人間は、年をとるに従って、時間の経過を早く感ずるようになる気がします。子供の頃は、1日が長かった。なかなか終わらない1日。早く来い来い、お正月~♪という歌にあるように、子供時代は、時間がユックリ流れているような感じがしたものです。それが、年を取るに従って時間の流れるスピードが速くなり、過去を振り返った時の感懐として”光陰、矢の如し”となるわけです。


 さて、光陰(こういん)の、光(こう)ですが、ひかり、目に感ずる現象、光に照らされて見える姿・形、又、名誉、誉れ等の意味もあります。次に、陰(いん)の意味ですが、日光のあたらないところ、人に知れないもの、内にこもって目立たないこと等を表します。また、光は「日」、陰は「月」の意味でもあります。光陰(こういん)という言葉は、表舞台と裏舞台をセットで表したことばで、様々な人達の人間模様や人生模様をイメージさせる言葉です。”光陰、矢の如し”と使う場合には、月日の経つのは早い・・という意味で、光陰(こういん)とは、時や月日の事を意味します。


笑いMe

 あっという間の時間の経過には、人生の無常を感ずる事もありますが、そんなことを考えていても何の意味もありません。人生という時間の長さは、この大宇宙の中では、一瞬の瞬きにも及ばない訳ですが、それでも、私達は生きていますから、生ある限り、生きることの意義であるとか、人生を謳歌するとか、精一杯それぞれの人生を燃焼していくことで、良いのだと思います。