0035 自宅の売却で損失が生じた場合 | パピルスから電子文書へ

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文書名 居住用財産の譲渡損失の損益通算
文書番号 0035
作成日 2013/08/28
ジャンル 所得税

1 事例
① 甲氏は今年になって自宅を売却した。この自宅はバブル時代に購入したものだが、売却価額はそれをはるかに下回った。計算してみるとかなりの金額の売却損がでている。
② その売却代金に銀行からの借入金を加えて、本年度に新居を購入した。
③ 甲氏はサラリーマンであり、その所得は給与所得のみである。自宅の売却損は、給与所得の金額を上回っている。

この場合の、所得税の取扱いは?

Ⅱ 取扱い
① 自宅の売却は居住用財産を譲渡した場合の譲渡損失の金額に該当する。

② その損失の金額は、確定申告を要件として、本年度の給与所得の金額と損益通算できる。

③ 損益通算しても控除しきれない部分の損失の金額は、確定申告を要件として、3年間繰越控除ができる。
なお、繰越控除に関しては甲氏の合計所得金額が3,000万以下である年に限る。

④ ただし、自宅を売却が甲氏の配偶者、直系血族その他一定の者に対するものの場合はこの規定は適用されない。

Ⅲ 根拠

[1] 居住用財産の譲渡損失の損益通算
(1) 内容
  個人の各年分の譲渡所得の金額の計算上生じた居住用財産の譲渡損失の金額がある場合には、その損失の金額については損益通算の規定を適用する。

(2) 申告要件
  (1)の規定は、税務署長が已む得ない事情があると認める場合を除き確定申告書に一定の事項の記載があり、かつ、一定の書類の添付のある場合に限り適用する。

[2] 居住用財産の譲渡損失の繰越控除
(1) 内容
  確定申告書を提出する個人のその年の前年以前3年内の年において生じた通算後譲渡損失の金額(純損失の金額のうち居住用財産の譲渡損失の金額に係るものをいい前年以前に控除されたものを除く)がある場合において、その年12月31日において買換資産に係る住宅借入金等の金額を有するときは、その通算後譲渡損失の金額は一定の順序により、その申告書に係る年分の課税標準の計算上控除する。
  ただし、その個人のその年分の合計所得金額が3,000万円を超える年についてはこの規定は適用しない。
(2) 申告要件
  (1)の規定は、居住用財産の譲渡損失が生じた年分の確定申告書を提出期限までに提出した場合(税務署長によって已む得ない事業がある場合の期限後提出を含む)であって、その後において連続して確定申告書を提出し、(1)の確定申告書に一定の書類の添付がある場合に限り適用する。

[3] 居住用財産の譲渡損失の金額
  個人がその年1月1日において所有期間が5年を超える居住用財産の譲渡をした場合において、その譲渡をした年の前年1月1日から譲渡をした年の翌年12月31日までの間に、買換資産の取得をして、その取得した年の12月31日においてその買換資産に係る住宅借入金等の金額を有し、かつ、その取得の日からその取得をした年の翌年12月31日までの間に、その個人の居住の用に供したとき又は供する見込みである場合におけるその居住用財産の譲渡による譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額のうち、その譲渡をした年分の長期譲渡所得の金額及び短期譲渡所得の金額の計算上控除してもなお控除しきれない部分の金額をいう。

[4] 適用除外
次の場合には[1]の規定は適用しない。
(1) その個人の配偶者、直系血族その他一定の者に対して譲渡をした場合。
(2) 一定期間内に居住用財産を譲渡した場合の課税の特例並びに特定居住用財産の譲渡損失の損益通算の規定を受けている場合。