文書名 青色専従者給与の必要経費算入
文書番号 0015
作成日 2013/08/19
ジャンル 所得税法
Ⅰ 質問事項
歯科医を開業している甲氏は、以前より青色申告をしている。その歯科医院の監査担当者であるあなたは、甲氏より次の相談を受けた。あなたはどう答えるか?ちなみに、甲氏の歯科医院は繁盛していて、事業所得として3,000万円以上の申告がある。
「来年から、妻である乙に受付事務させようと思っている。給与を出したいと思っているがそれは可能か。もし妻に給与を払うことが可能なら、医院も儲かっていることだから、月給は70万円にしようと思っている。医院も儲かっているので、節税対策にもなるよね。」
Ⅱ 取扱い
① 来年から配偶者に給与を支払うためには、来年の3月15日までに青色専従者給与の届出書を税務署に提出する必要がある。
② 仕事の内容に対して過大な給与は所得の分散とみなされるおそれがある。世間一般の歯科医院の受付の給料の水準と比較が必要。
③ 適正な給与の水準とはいくらかというのは難しいが、求人誌などの客観的な基準をベースにして、しっかりと説明ができることが大切。
Ⅲ 根拠
[1] 対価の必要経費不算入
居住者と生計を一にする配偶者その他の親族が、その居住者の営む不動産所得、事業所得又は山林所得(以下事業に係る所得という)を生ずべき事業から対価の支払を受けた場合には次のように取り扱われる。
(1) 事業主の取扱い
① その対価に相当する金額はその居住者のその事業に係る所得の金額の計算上必要経費に算入しない。
② その親族のその対価に係る各所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額は、その居住者のその事業に係る所得の金額の計算上必要経費に算入する。
(2) 親族の取扱い
その親族が支払を受けた対価の額及びその親族の各種所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額は、その親族のその各種所得の金額の計算上ないものとみなす。
[2] 青色専従者給与の必要経費算入
(1) 事業主の取扱い
青色事業専従者が支払を受けた給与の額で次のいずれにも該当するものは、その青色申告者の給与の支給に係る年分の事業に係る所得の金額の計算上必要経費に算入する。
① (3)の届出書に記載されている方法に従い記載されている金額の範囲内であること。
② 労務に従事した期間、労務の性質等に照らしその労務の対価として相当であると認められること。
(2) 親族の取扱い
(1)の給与の額は、その親族のその年分の給与所得の収入金額とする。
(3) 青色専従者給与に関する届出書
その年分以後の各年分の所得税につき (1)の適用を受けようとする居住者はその年3月15日までに一定の事項を記載した届出書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。