0005 課税標準額と基準期間における課税売上高 | パピルスから電子文書へ

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文書名 消費税の課税標準額
文書番号 0005
作成日 2013/08/14
ジャンル 税理士試験 消費税法

問題  
  本年度の税理士試験、消費税法の第一問の続きだ。
  0004 課税資産の譲渡等の記事をふまえて、消費税法第9条2項に規定する「基準期間における課税売上高」及び同法第45条1項1号に規定する「課税標準額」に関して、相違点を明確に示して簡潔に述べなさい。

問題の解説
  消費税法45条1項1号とは、確定申告書に関する規定だ。条文番号をそのまま使っているのは不親切な出題の方法だ。条文番号を使わない出題をすれば、「確定申告書に記載することとなっている課税標準額に関して・・・」というわけだ。
  このように問われれば、ほとんどの受験生は迷うことなく解答することができただろう。
一方、問題文から消費税法の課税標準のことであると誤解した受験生は誤っただろう。消費税の課税標準とは国内における課税資産の譲渡等及び保税地域から引き取る課税貨物に関して消費税法第28条に定義されている事項だ。

 確かに「課税標準」と「課税標準額」の違いはあるが、条文番号を知らなければ誤解する設問方法だ。

  理論問題に関して、このように条文番号だけを問題文に記載して問う方法は、消費税の本試験だけである。所得・法人ともに条文番号だけで問う問題はない。

仮に条文番号を問題文で問う場合についても、条文そのものの文章が記載されている。
例えば酒税法の前年度の本試験では、次のような問い方になっている。
「酒税法第6条の3において、現実に酒類がその製造場から移出されたものでないが、一定の事実に該当する場合は、その該当することとなった時に当該酒類をその製造上から移出したものとみなすこととしている。
  ついては、次の場合における 酒税法の取扱い及び当該規定の趣旨について述べなさい。」
というふうに、条文番号をあげるときはその内容の法文の記載とセットになっている。

  ちなみに国税通則法や司法試験の試験問題でも、条文番号による出題はされていない。なお、司法試験は会場で六法全書が貸与されるので、条文番号だけでの出題は可能なのだが。

  条文番号だけを示して、出題する方法は試験委員が変わらない限り来年も続くだろう。
従って、消費税法は所得税法や法人税法 その他の税法と異なり、条文番号だけで解答できるようになっておかないとだめだろう。

問題の解答
① 課税標準額には輸出免税が含まれていないが、基準期間における課税売上高には含まれている。
② 法人の課税標準額は年換算しないが、基準期間における課税売上高は年換算する。
③ 課税標準額は売上返還等を考慮しないが、基準期間における課税売上はこれを考慮する。

条文番号による混乱がなければ、なんのことはない問題なのだが。