文書名 災害による被害の取扱い
文書番号 0003
作成日 2013/08/10
ジャンル 所得税法
税理士試験
問題
所有している住宅と別荘が台風により被害を受けた。所得税法の取扱いは?
Ⅰ 取扱い
(1) 住宅に受けた災害損失の取扱い
① 災害により住宅に受けた損害は、雑損控除又は災免法の適用がある。
② 雑損控除の適用を受けた場合は、控除しきれない金額について三年間の繰越控除が認められる。
(2) 別荘に受けた損失の取扱い
① 別荘の災害による損失は生活に通常必要でない資産の損失として、本年分又は翌年分の譲渡所得の金額の計算上控除することができる。
Ⅱ 理由
[1] 雑損控除
(1) 内容
居住者又はその者と生計を一にする配偶者その他の親族でその年分の課税標準の合計額が基礎控除額以下であるものの有する資産(生活に通常必要でない資産、棚卸資産、事業用固定資産等 又は山林を除く)について、災害又は盗難、横領により損失が生じた場合(災害等関連支出を含む)において、その年におけるその損失の金額の合計額が足切り額(原則としてその居住者のその年分の課税標準の合計額の1/10相当額)を超える場合には、その超える部分の金額をその年分の課税標準から控除する。
(2) 損失額
損失の金額は損失発生直前における価額を基礎として計算する。
[2] 雑損失の繰越控除
(1) 内容
[1]の場合において、その年分の課税標準から控除して控除しきれない金額がある場合は、その金額を雑損失の金額とする。確定申告書を提出する居住者のその年の前年以前三年間に生じた雑損失の金額(この規定又は前年以前に控除されたものを除く)がある場合には、その雑損失の金額は一定の順序によりその申告書に係る課税標準の計算上控除する。
(2) 申告要件
(1)の規定は雑損失の金額の生じた年分の所得税につき確定申告書を提出し、その後において継続して確定申告書を提出している場合に限り適用する。
[3]生活に通常必要でない資産の損失の金額
(1) 内容
居住者が、災害又は盗難、横領により生活に通常必要でない資産について受けた損失の金額は、その者のその損失の金額が生じた日の属する年分又はその翌年分の譲渡所得の金額の計算上控除すべき金額とみなす。
(注)保険金等により補填される部分の金額を除く。
(2) 損失額
(1)の損失の金額は、その損失が生じた日にその資産の譲渡があったものとみなした場合に計算される取得費相当額を基礎として計算する。
(3) 生活に通常必要でない資産の意義
① 射幸的行為の手段となる動産
② 主として趣味・娯楽・保養・鑑賞を目的として所有する不動産
③ 生活の用に供する動産で譲渡した場合に非課税とされないもの
[4] 災免法による所得税の軽減又は免除
その年において住宅又は家財の5/10以上の災害による損害を受け、その年分の災免法に規定する合計所得金額が1,000万以下である者は、雑損控除の適用に代えて災免法による所得税の軽減又は免除を受けることができる。