カラージャーナリスト/色の取扱説明書(60) パーソナルカラー診断と標準の光の考え方 | カラーの本音、カラーの本当、色彩男組

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カラージャーナリスト/色の取扱説明書(60)

パーソナルカラー診断と標準の光の考え方

 

カラーコンサルタント・イルドクルールは、長く「標準光パーソナルカラー診断」を掲げて、パーソナルカラーの基本を踏襲しながらカラーのコンサルに取り組んできました。

かれこれ約30年のイルドクルールのカラーの現場での取り組みになりますが、その半分以降は、標準光を掲げて一生懸命、お客様への誠実なカラーサービスを心がけてきました。

今では
「標準光でカラー診断をしてもらえるので」
「色が正しく見える照明でカラー診断を受けたいので」
「これまでカラー診断の環境や光に全く考えたことがなかったので」

と、
Ra99AAAの非LED色評価用照明を使うことをご存知の方の問い合わせがほとんどです。

もちろん、今では、北海道から鹿児島まで、
プロのカラーリストの皆様や、カラーを勉強中の皆様から、
「Ra99AAAの非LED色評価用照明を使いたい」
と、問い合わせが途切れることはありません。
海外でもインドネシア、台湾、香港でお使いです。


【標準光パーソナルカラー診断/その光の理由をイルドクルールが解説します】

長くなりそうですので、分散して今日はその1回目。

(1)標準の光と標準の光ではない光の差は何でしょう?

まず、光によってどれほど目の前の色が変化するか再確認したいと思います。
簡単にご説明しますと、朝日や夕方の夕日は、太陽の光は本質的に同じなのですが、通過する空気の層の長さに起因して、地表に届く時に光成分が大きく偏り、すなわち、黄色っぽい、オレンジっぽい光が私たちの目の前に降り注ぎます。

 

日が当たった部分とそうでない部分の色の異なり

 

その黄み、赤みを帯びた光の下で写真を撮ると普通に画像は黄色や赤みを帯びたものになります。
つまり、色の元は光なのです。
当然そこで、正当な色の判断や評価、決定はできません。
光自体が偏っているからです。

 

 

ここまでは自然光/太陽光のケースですが、
他にも、自然光/太陽光は、地表に降り注ぐ角度のちがい(季節で色光の成分の偏りが生じます)、天候によっても(雲に遮られたり、晴れていても目に見えない程度の水分や埃等々の影響で一時も安定することはありません)雨天や曇天なら自然光は青みを帯び照度も不足して人の色覚に影響します。
もちろん、イルドクルールでは上記以外に、採光の方角や、観測点の緯度によって色光の分布が異なることも確認できています。

結論的は、自然光をベストな条件の光としながらも、自然光なだけに変化が激しく一定ではないので、手放しでこれを「標準の光」とは呼べないということです。

 

…やっぱり長くなりそうです。

ブログの性格上、少し無理がありますのでいずれNOTEにまとめるとして、

次回は人工光について核心に迫ります。