子曰く、
疏食を飯らい、水を飲み、肘を曲げて之を枕とす。
楽しみ亦その中に在り。
不義にして富み且つ貴きは、我に於いては浮雲の如し。
*******
これは書いてあるとおりのようですね。
美食ではなく粗食を食べ、酒ではなく水を飲み、
暖かい布団にくるまって寝るのではなく、肘枕で寝る。
人生の楽しみは、そういう生活の中に在る。
不当不正な方法で得た富や地位は、浮雲のように流れ去って行く。
*******
ところで、論語というのは孔子の言葉、教え、を記録したもののようですが、
どうも、女性目線のことは、出てこないような気がします。
まあ、私が浅学なだけかもしれませんが、当時は男性社会だったのでしょうか。
おまけですが、貴族社会(裏返せば奴隷制社会)では、貴族の出でなければ重用されず、
孔子が国家的な為政者になれなかったのは、孔子が下流出身だったのかも知れませんね。
*******
またおまけ、です。
たしか、大野晋さんが言われていたと思いますが、日本語の動詞か形容詞かに、
語尾にakアクをつけると名詞化するそうですね。
老いる(oiru)のuを取ってakをつけるとoirak=老いらく、となって、
老いらくの恋、年取ってからの恋、となるそうです。
で、子曰く、とは、孔子が言われたこと、となるようですが、それらしく読ませるため、
孔子が仰る(仰った)ことには、てな感じですかね。