TOEICは問題用紙への書き込み禁止。これ常識ですね。では、その理由はなぜ?実は書き込み自由にすると、とんでもないことが起きる可能性があるんです。
もし書き込みOKだったら、試験中にある受験者が、例えば問題用紙のパート7のあるページの余白の部分に、そのページの文書と設問&選択肢すべての内容を1字残らず書き写すとしましょう。「書き込み自由」なので、試験官はその現場を目撃しても何も注意できないはずです。
そしてもし、その受験者が試験官が見ていないすきを狙って、自分が書き写したその部分をこそっと手でビリツと破ってポケットにしまい、その後すかさずページをめくってしまえば、試験官は気付かず何事もなかったかのように試験は終了してしまうはずです。これにより問題が外部に漏れることになります。
もちろん、一人の受験者だけがこれをやったところで、TOEIC運営自体にはそれほど影響はないかもしれません。でも、どの世界にも悪意のある人間がいるものです。もしある者がこれを金儲けのチャンスととらえたらどうなるでしょうか?その者がアルバイトをたくさん雇って、各人にそれぞれ「ビリツと破ってポケットにしまい外部に持ち出す」問題番号を割り与え、試験終了後に全員からそれを提出させたとしたら。当然、リスニングもリーディングも全問題それをやれば、全く同じテスト問題が出来上がってしまいます!リスニングの音声はどうするかと言えば、そのような悪者はどんな手段を使っても音声データは盗み取るでしょう。そしてその悪者が、そうやって再現した問題200問をその後どう使うかは、だれでも簡単に想像できますよね。
もしそんなことが現実になってしまったら、TOEIC自体が成り立たなくなります。そしたら、私が今まで長年惚れ込んで、毎回楽しみにして受け続けてきたTOEICが受けられなくなるじゃないですか。そんなの考えたくもありません。
だから、そのためにも「問題用紙への書き込み禁止」という規則は必要だし、受験者全員が守らなければいけないのです。私も含めてTOEICのファン全員が、今後もこの素晴らしいテストと末永く付き合っていくためにも。
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