11月の公開テストは特別な回でした。11月の中旬に妻と私が生後1か月から大切に飼っていたペットのウサギ・フランが10歳半で亡くなり、そのわずか3日後の、悲しみと寂しさの頂点にあったまさにその時に公開テストがあったのです。
妻はあまりに落ち込んでいる私を見て、「今回は受けなくていいよ」と言ってくれました。私も前日の夜まではとても闘う気力がなかったので、棄権して家で寝ていようと決めていたのです。
でも当日の朝起きた時、家にいるとかえって余計つらくなるような気がしたので「とにかくどこかへ出かけて、少しでも悲しさをまぎらわそう」と思い、「どうせ出かけるならTOEIC会場へ行こう」と思ったんです。もちろん、途中で棄権して退場するかもしれないけど、それでもいいやと思っていました。
重い足取りで会場へ行くと、同じ部屋に私の元の生徒さんがいて、元気にあいさつをしてくれたんです。それで少し元気が出てきました。その人には「あの時はどうもありがとうね」と言いたいです。
テストの内容自体は正直言って、あまり覚えていないと言うか、そんな余裕はありませんでした。パート7では、解答用紙にマークする欄をずらしてしまうありさまです。
でも、悩んだ問題はパート2の1問とパート7のシングルパッセージの1問の合計2問だけという記憶はあります。今から思うと、あの精神状態で自信がないのが2問だけというのは自分にとって奇蹟でした。結果は990点でした。リスニングは全問正解で、リーディングはパート7で1問のミスです。
もしあの日、受けずに家で寝ていたら得る物は何もなかったと思います。朝、気力と勇気を振り絞って会場へ向かったことで、何か今まで気付かなかった貴重なことを経験できた気がします。それは「勝負はやってみなければわからない」ということです。
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