MotoGP/マルク・マルケスの転倒回避能力 | 坂田和人 オフィシャルブログ Powered by Ameba

坂田和人 オフィシャルブログ Powered by Ameba

坂田和人 オフィシャルブログ Powered by Ameba

第7戦 カタルーニャGP MotoGPクラスのFP4で、またもやマルク・マルケスが転倒回避。

 

中速コーナーの最終コーナーで、フロントが切れ込み一度は肘と膝で立て直すものの、コーナーアウト側のタイヤかすなどで汚れた箇所で、またもフロントが切れ込みスライドしたが、2度に渡り肘と膝でバイクを立て直し今季10度目の転倒を回避した。

 

 

6月4日のブログに「この先にグラベルがなく、セーフティーゾーンのアスファルトがもっとあったら、本当にマルケスはマシンを立て直せたように思える。もしくは、このままの状態でマシンを止めていたことでしょう。」と書きましたが、これがその証明とも言えるマシンの立て直しでした。

 

 

<マルク・マルケス/もはや妙技/motogp.com>

 

 

「ベストセーブの1つだろう。あの瞬間は長かった。フロントが閉じて行って、何とか体勢を立て直そうとトライした。一度助かったと思って息をついたら、トラックの汚れているところで、もう一度フロントが閉じてしまったけど、もう一度何とか立て直すことができた」と、2日目と転倒回避を振り返った。」とマルケスがコメントした。<motogp.com>

 

 

<マルケス/肘と膝をついて立て直す。何と言う体幹と内転筋の強さ/motogp.com>

 

 

肘をついて立て直す行為は、他のライダーでも見たことがある。

しかし、マルケスの場合は、「肘」+「膝を開いて」バイクを起こしている。この行為は、並外れた体幹・反射神経・内転筋の凄さを物語っている。

60度以上傾いたバイクを幾度となく立て直すなど、常人では考えられない。

 

 

<マルケス/白煙を上げながら激しいブラックマーク/motogp.com>

 

 

第6戦 イタリアGP 決勝での転倒時、フロントが切れ込んでフロントタイヤを長時間スライドさせて転倒してしまったが、今回はこれを上回るスライド時間で、結果的にバイクを立て直した。

 

マルケスにすれば、この出来事は奇跡ではなく「技術」と言わしめる走りだった。