EDENSZERO第258話『星の形』感想 | ルーメン・イストワール

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真島ヒロ先生を応援しています。
EDENS ZERO/Mashima HERO'S/FAIRY TAIL/RAVE

無数のドラゴンを迎え撃て!!


前号までのあらすじ…マザーを救うため再び始まった"ユニバース0"での冒険。エデンズゼロ一行は四季大宇宙を巡り、ついにマザーへの道標を解放し惑星ミルツを飛び立つ。そして、終着点のマザーを目指しシキたちは未開の宇宙を航海。しかし突如、無数のドラゴンを従えるゴッド・アクネラと魔王四黒星たちの襲撃を受け、ヴォイド一味と交戦。ついにエデンズワンとの直接対決が迫る…!!


扉絵

扉絵は、今回の主役の一人と言えそうなハーミット

動画撮影時のレベッカのようにケモ耳をつけて生態調査してるのはどういう状況!?

相変わらずビジュが優勝してる瞳が透き通ってて可愛い


ヴァルキリーvs.ブリガンダイン

宇宙空間でのヴァルキリーの戦い方面白い。

前回見せたたた斬る通常攻撃とは違う葵宇宙で見せたオーバードライブ状態のオーディンバスターの小型版のような戦闘方法。


体内から無数の銃を出し発砲している。

「剣」がヴァルキリーのメインウェポンではあるけど、こと宇宙空間となるとこういう飛び道具も使うのかな。

実際こういう攻撃の方が宇宙の無重力の抵抗を受けなさそうで強い気はする。

地上戦であまり見せるイメージはないけど、宇宙空間特有のヴァルキリーの戦い方が出てるように思いました。

EDENSZEROらしいメカメカしい戦い方でかっこいい

しかしそんな攻撃はブリガンダインにはあまり効かず、むしろ返り討ちにされ「こいつ…強い…」とその強さを実感してるヴァルキリー。

当初は自分が倒すつもりだったけど、急遽通信し「ホムラ 足止めを食らってる!!代わりにアクネラを倒せ」と頼みました。

「承知いたしましたゆえ!!!」と返答しアクネラの元に向かうホムラ。

ホムラvs.アクネラが実現しそうなシチュエーションになりました。

あまり倒せる気がしないけど、どうなんだろう。

アクネラはエルシーに瞬殺されたので六魔の中では弱い方と見ているのですが、それでも腐っても六魔の一角。

実際ホムラは前の世界でジャスティスとまとめて攻撃をくらい圧倒されていましたし、格上の相手です。

どう足掻いても倒せるレベルじゃないように思える。

一つ考えられるのは、アクネラは前の世界で倒された既に格が落ちてる敵という視点です。

真島作品、一度敗れた強敵はパワーダウンする傾向もあるので(『FAIRYTAIL』最終盤のスプリガン12とか)、ある種メタ的な都合込みで倒す事に成功する可能性

しかしそれならヴァルキリーがブリガンダインに苦戦する道理も無くなってくるんですよね。

この戦いがどういう方向に進むのか気になる。


ウィッチvs.ウィザード

前回「ウィッチ・リグレットだな おまえを破壊する」と言って相手を確認したものの、自分が何者なのかは名乗ってなかったウィザード。

今回ウィッチに「あなたは…」と聞かれ「ウィザード おまえの上位互換機だ」と答えます。

続けて「どうやってこの船の中に…」と聞かれると「空間転移の"魔法"だ」と答えました。

そんな事できるのか。すげぇ。

「空間転移の魔法」というと彷彿とするのは、真島先生の過去作『RAVE』。

RAVEで出てきた時は本来使わない禁じ手として止むを得ず使い、それは何人もの魔導士が魔力を限界まで使ってやっと成功するかどうかという魔法でした。


それだけ物理法則に反する力という事。

そういった文脈も感じ、凄い事できるんだと思わされました。

まぁEDENSZEROの世界においては何でもない力なんでしょうけど。ネロのワームホールや宇宙船にはファストトラベルもあるし。

しかしウィザードは前の世界で炎や雷といった力しか見せてなかったので、そういう事までできるのかと感心したのは確かです。

「おまえには使えん"魔法"だよ」とわざわざ比べるからには、自分で「おまえの上位互換機だ」と言っていた通り、倒すべき魔王四煌星の実力を熟知しているんですかね。

ヴォイドからそのデータを与えられてるのか、この世界のウィザードはウィッチに対して詳しそうでした。

まずはウィザードの攻撃を成す術もなくくらいましたが、直後に体勢を立て直しウィザードと互角の力をぶつけるウィッチ。

爆発する力かな?

ウィッチとウィザードの前で同じだけの爆発が起きました。

これにはウィザードも「!!」と驚いていて、まず一つウィッチの思わぬ実力を見せつける事ができました。

ウィザードは前の世界でシキに1割の力で倒させれた事である意味底は見えてます。

別にウィッチで倒せない相手ではないと自分は思ってるので、それに見合う力が見れて嬉しい

エデンズゼロの司令塔的存在のウィッチ。この船を守る為の力を見せつけてほしい。


ウィッチのオーバードライブ

ウィッチはウィザードに「何が目的ですか?」と問い、ウィザードは「言ったハズだ おまえの破壊 いや…エデンズゼロを沈める」と返答。

エデンズゼロを攻撃する等の発言、ウィッチには地雷です。

前の世界でもベリアル・ゴアでラグナと戦った時、「私はエデンズの"盾" 家族を守る為ならいかなる敵も排除します それが私の戦う理由です」と睨んでいました。


普段温厚なウィッチがブチギレるのは仲間が危機に陥った時

それを直接言葉にして「今から仲間を傷つける」なんて宣言、ウィッチにとっては論外です。

今回は冷静な表情を浮かべていましたが、当然今回も逆鱗に触れるものだったと思います。

ウィッチにとって譲れないものを天秤にかけられ「この船は沈みません エデンズの盾がいるかぎり」オーバードライブ発動

楓宇宙編でのハーミット、葵宇宙編(U0)でのヴァルキリーに続く魔王四煌星3人目のオーバードライブ。

最初はエーテルギア専用の力かと思ってましたけど、今ではアンドロイドもお手のものの力になりました。

その姿のコンセプトは「妖精」…?

頭部の髪飾りから生えてる羽のようなものだったり、全体的な服の装飾もヒラヒラしてて獣っぽく、生えてる白い翼もまるで「妖精」みたいに見えました。

ウィッチ(魔女)のオーバードライブなので、てっきり大魔女みたいなビジュアルになるかと思ってましたが、思わぬ変貌の仕方。

しかし、これが「妖精」なら思い当たる要素があります。

ウィッチはラグナと戦った時、「エデンズグリッター」という必殺技を使っていました。

その技はモーションにしても名前にしても、自分は真島先生の過去作『FAIRYTAIL』に出てくる妖精三大魔法の「妖精の輝き(フェアリーグリッター)」が元ネタになってるのではないかと思っています。

それくらい酷似しているんです。

当時は今後ウィッチの必殺技として妖精三大魔法を元ネタとしたものが出てくるかもと考えていたのですが、葵大戦で戦死。

しかし今回出てきてその発想が実現する可能性が浮上してきた気がします。

というのも、一つの可能性としてネロ66の大爆発からエデンズゼロを守った巨大なプロテクトマトリクスが妖精三大魔法の一つ「妖精の球(フェアリースフィア)」に見えなくもないんです。

とすると今回のウィザード戦でついに最後の一つ「妖精の法律(フェアリーロウ)」が見れるか…!?と期待したくなる。


エデンズワン出現

オーバードライブ状態のウィッチの指で発動する魔法がかっこいい!

指でシュッと軌道を描き、ウィザードを囲む爆発(今回爆発ばっかだな!?)。

火のエーテルの魔法なんですかね。小手先で凄い力を発揮してる強キャラ感がある。

対するウィザードも負けじと指で発動する魔法で応戦。

ウィザードがやると少しジェラールの天体魔法っぽい

そうか、そういう系譜を感じるから妙にかっこよく感じるのかと理解。

ウィザードとウィッチの力は互角で弾くように互いに衝撃が走り、実力は拮抗している。

まだウィザードはオーバードライブを見せてないので、そういう意味ではウィッチが劣勢ですが。

シスターやハーミットがそうだったように、魔王四煌星にとって魔王四黒星は倒せる相手だと思ってるので、この場を上手く切り抜けてほしい。

「やはりこの人魔王四黒星…」と分析するウィッチ。

「…という事は…近くに…エデンズワンが…」と考えてる予感通り、宇宙空間でドラゴンと戦うシキ達の眼前にエデンズワンが出現しました

やはりエデンズワンもいるのか。

前回アクネラの急襲が唐突に感じてちょっと半信半疑な部分もあったのですが、実際にエデンズワン登場。

いよいよここからエデンズワンとの最終決戦なのだと身に染みて感じます。

「どうする?」とラグナが指示を仰ぎ「決着をつける!!!!これ以上邪魔はさせねぇ!!!!エデンズワンに乗り込むぞ!!!!」とシキ達はエデンズワンへと向かいました。

この場にいた全員がエデンズワンに乗り込むとすると、メンバーはシキ・レベッカ・ジン・クリーネ・ラグナかな。

シキレベ&元ベリアル・ゴア組という異色なパーティー編成。

ホムラはアクネラの元へ、ワイズとハーミットはエデンズゼロ艦内に閉じ込められた為、こういう組み合わせになりました。

もう最終決戦ではありますが、こういう新たなチーム編成が楽しめるのも物語の醍醐味ですね〜!

元ベリアル・ゴア組がいると安定感がある。ある意味シキとレベッカにはない冷静な視点で物事を考えてくれたりするんじゃないでしょうか。


自爆プログラム

船の中に閉じ込められたワイズとハーミットの元にはまたもやキラーが登場。

「ここからシステムを書き替えてみせる!!」と行動したハーミットに「無駄だよ」と言って通信してきました。

いつものこの顔。

最早お馴染み感があります。

キラー、魔王四黒星だと1番好きなんですが、その上で今となっては厄介小物ヴィランみたいな感覚で舐めてかかってるところあります。

「だって気付いてないでしょ?エデンズゼロがあと10分で自爆するって事…」なんて言ってたけど、絶対軽く解決できるでしょ〜。

元々プログラムの書き換えなんてバトル漫画で詳細に描かれない「なんかすげー事やってる」部分でもあるし、いつの間にか解決してる気しかしない。

冷めた目で見てるというよりかは、そろそろこいつにもそこまで脅威を感じないなとw

ウィザードと戦うウィッチ、ブリガンダインと戦うヴァルキリー同様、そこまで不安に思ってない戦いです。

それぞれ「上位互換機」として相手を下に見てる魔王四黒星ではあるんですが、キラーは特別悠長に構えて余裕ぶってる分、小物感が強調されてるなと思いました。

楓大戦の時は残忍な怖さもあったけど、もうそれは感じられない。

なのに一貫してあの頃とキャラが変わってないのが滑稽に感じられました。

とはいっても、エデンズゼロの自爆プログラムをどう解決するかは次の話の肝になるんでしょうか。

この手の話、なんかそれっぽい事をやっていつの間にか解決してるイメージしかないのですが、ここまで大々的に取り上げられてる分、特別な一悶着はあるかもしれない。

ここが最終決戦におけるワイズとハーミットの物語の山場なら、自爆を止める為にワイズもしくはハーミットが命をかける等のやり取りがあるとか

どういう状況なのか想像はつきませんが、ベタにありそうなシチュエーションだと感じる。

当然どちらもそれを拒むでしょうし、しかしタイムリミットはあと10分しかない。

限界的な状況に二人が何を感じどんな言葉を交わすのか見ものです。


星の形

前回、前々回のラスト同様今回も再び話は「二万年前」へ。

前々回のラスト「星が悲鳴を上げてる 残された時間は少ない…」と思い、どこかに走っていたハーミット。

「悲鳴を上げてる」という表現から何となくそんなイメージはしていましたが、やはり「この星に終わりが近い」

ハーミットと酷似した少女・ミオはキラー似の先輩に「この星は終わります でも…私はあきらめたくありません」と言っていました。

ミオが言ったのは「前に話してましたよね 万物のオーバードライブ説」

これは楓大戦編でシキが落としたキラーの記憶で出てきた話。

その時キラーは「この石のエーテルも臨界点に達したらオーバードライブできると思う?」とミオに聞き、ミオは「理論的には可能だと思います 山であっても海であってもこの星であってもエーテルが臨界点に達したらオーバードライブできると思いますよ」と答えていた。


この回のサブタイトルが『万物のエーテル』になってるくらい特別強調されていて、ハーミットとキラーがかつて知り合いだったと描写するには少し意味深過ぎると思ってた話。

いつかこのどんなものであってもオーバードライブが可能という仮説が実現する時がくるのではないかと考えていた。

それを「ああ…机上の空論だけどね」と答えるキラー似の男。

ミオは「いいえ…私は信じてるんです この星を救う方法はそこにあるんじゃないかって…この星をオーバードライブさせるんです」と言い出しました。

星のオーバードライブきたーー!

星のオーバードライブに関してはまず二万年後に宇宙で出てきた崩壊した星がそれなんじゃないかと考えたり、最近だとオーバードライブしてこの星が滅んだとかマザーになったとか考えたり、ずっと念頭にあった発想…!

随分前から視野にあったので、今回正式にその考えに意味があったと分かって嬉しい…!

星のオーバードライブってどうするのか、どうなるのか分からないけど、本当にするんだね。

その結果、当時この星で生きてた8人の男女がアンドロイドになったとすると、やはりこの星の人間の絶滅は避けられなかったんじゃないかと思うけど、ミオが残された時間で何をしようとしているのかは楽しみ。

前回、前々回は二万年前の状況の説明パートで、ドラマパートとしては今回ついに動き出した気分です。

ここから世界が変わるのだろうという確信めいた予感があります。


一つの星を救うため奔走した少年と少女。かつての盟友は今──…。

第259話『エデンズワン突入!!』へつづく

読んで字の如く、シキ達がエデンズワンに突入する回

意外とヴォイドとの戦いの場もエデンズワンの中になるんだろうか。

何気に気になるエデンズワン内。

ちょくちょく描かれはいるけど、この物語にとってのラストダンジョンなら禍々しい内装になってたりするんじゃないかな