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ノートは心の鏡。書くたびに本当の私が見えてくる

 

❍ 相談に来た日のこと

 

ZOOMでのカウンセリングに申し込んでくださった

Rさんは静かな声で言いました。

 

毎日がぼんやりしていて、何をしても楽しくない。

 

長い間、家族を支えてきた彼女にとって、

子どもが独立し、夫との時間が増えた今が、

想像していたよりも寂しい時間になっていたようです。

 

❍ ノートに今の気持ちを書いてみる

 

私は、何も決めずにノートを開いてもらいました。

そこに今の気持ちをそのまま書いてみてください、

と伝えると、1ページ目には、

何もしたくない とだけ書かれていました。

 

けれどその下に、朝の光がきれいだった とありました。

その一行に、彼女の中にはまだ感じる力がある

と感じました。

 

❍ 書き続けるうちに見えてきたこと

 

Rさんは毎日少しずつ書き続けました。

今日は外に出たくなかった

でも夕方、好きな音楽をかけたら少し元気が出た

書くたびに言葉が変わっていきました。

 

ある日、Rさんは気づいたそうです。

自分は孤独なんじゃなくて、

役割を失った自分に戸惑っていただけだと。

 

❍ ノートは心の鏡

 

ノートは、思考を整理するためのものではなく、

心を映す鏡のような存在です。

 

頭の中で渦巻く感情を外に出すと、

はじめて自分の本当の気持ちが見えてくる。

Rさんにとって、ノートは誰にも見せない安心の場所になりました。

 

❍ 小さな変化が未来を動かす

 

三か月後、Rさんは少し笑顔を見せてくれました。

ひとりで過ごす時間が、少し好きになってきたんです。

 

以前は寂しいと感じていた時間を、

今は自分を感じる静かな時間と呼べるようになっていました。

 

ノートの中には、

今日の夕焼けがきれいだった

お茶を入れてゆっくりした

この静けさが心地よい

お風呂にゆっくり入れる幸せ

 

そんな穏やかな言葉が並んでいました。

 

❍ まとめ

 

ノートは心の鏡。

そこには本音しか映りません。

 

Rさんのように書くことで自分と再びつながると、

ご機嫌な自分が少しずつ顔を出していきます。

 

書くことは、整えること。

整えることは、生き直すこと。

 

あなたも今日、ページを開いてみてください。

その一行が、あなたの中に眠る光を

そっと映し出してくれます。