大徳寺瑞峯院の枯山水
冬の京都、大徳寺で枯山水のハシゴで~す。
洛中北部の紫野にある大徳寺は、多くの塔頭がある大寺院です。
ちなみに、塔頭は「たっちゅう」と読みます。
「とうとう」と読むと恥ずかしいので注意が必要です(経験あります)。
塔頭というのは、禅寺の弟子が高僧の墓を守るために
普通その寺の仏塔(本尊の墓)の周辺に建てる子供の寺院のことです。
メインとサブという関係からいえば、
神社でいう本社と摂社・末社との関係ににています。
大徳寺の場合、織田信長や豊臣秀吉が塔頭を建てたことで大ブレイクし、
大徳寺に塔頭を建てることが大名のステータスとなりました。
その結果、現在20個以上の塔頭があります。
京都では他に、南禅寺・相国寺・東福寺・妙心寺などが
塔頭が多いことで知られています。
塔頭は普通、○○寺○○院と名づけられます。
今日の記事の大徳寺瑞峯院というのは、
大徳寺の塔頭の瑞峯院という意味です。
大徳寺では、過去に↓こんなところを紹介しています。
さて、この大徳寺瑞峯院にも有名な庭が二つあります。
独坐庭
方丈の前にある庭です。
ノーマルにみれば、この庭の解釈は簡単です。→[過去記事]
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もうオワカリですね
一番高いところにあるのが蓬莱山で、
そこに流れ落ちたしずくがやがて大海になるという生々流転です。
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この庭の枯山水の最大の見どころは
砂で表現されている荒波です。かなり躍動感ありです。
なかなかこんなに凹凸が大きい波模様には出逢えません
この庭造った人、多分タダモンではないと思ったら
やっぱりタダモンではありませんでした。
実はこの庭は、昭和の最大の作庭家、重森三玲氏の作品なんです。
過去記事→ [東福寺]
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さて、大海に突き出した長細い部分は一般に半島と島と理解されていますが、
私は、龍の頭が海から突き出たところだと勝手に思ってます。
去年の秋、東福寺で見てきた重森氏の作品にこんなの↓がありました。
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雲の上に顔を出す空飛ぶ龍です。作風的に酷似してるでしょ(笑)。
閑眠庭
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方丈の裏にある庭です。角度を変えるとこんなです。
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この庭の解釈はこ~です↓。
この瑞峯院は、キリシタン大名の大友宗麟(そうりん)が創建しました。
そして、キリシタンといえば・・・隠れ十字架です。
そして、この庭にも隠されているんです。
仏教
さすが、八百万の神を基本とする日本です(笑)。
枯山水って、ほとんどダヴィンチコードの世界です。
込められているメッセージを読み解くのって楽しすぎます。
の寺院でキリスト教のお祈りをしてたんでしょうね。