キイトルーダ&インライタ投与70週目<キイトルーダ投与23/35クール目に突入:無事継続です!> | 【ステージ4:治療6年目突入】腎臓がんと闘うスロッターkazuのブログ

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2017年 50歳で腎臓がん&肺転移を告知されました(追記:51歳で脳転移再発、55歳で骨髄転移・骨転移を再々発)
<「癌になることは不幸ではない!」製薬企業で長年医薬品開発を生業とした経験から、前向きに治療に取り組み、日々を幸せに過ごすことを伝えるブログです>

皆さん、こんにちは!!

kazuです。ニコニコ

 

今週の木曜日(2/28)は、23クール目のキイトルーダ投与ため病院に行きました。

1月24日に脳転移が原因の左半身痙攣により治験中止の危機に陥りましたが、治験コーディネーターの尽力もあり幸いにして治験継続が決まったのは2月初めのこと。

 

サイバーナイフ治療後からは、2回目のキイトルーダ投与になります

(注:キイトルーダは3週間毎の投与です)

木曜日(2/28)の午前中は会社で仕事。

そして午後から通院でしたが、化学療法とは別に歯科で以前虫歯で治療した部分の経過観察の予約もついでに入れてました。

(なるべく効率的に1日で済ませたいので。緊急入院したので有休も残り少ないしね・・・)

 

また保険会社に入院費の申請をしたら、病院からもらった退院証明書に傷病名が書かれていなくて書類不備で受領出来ないと連絡が有り、改めて診断書作成の手続きも通院内の時間でしなければなりません。

 

なので、午前中会社⇒午後は病院に移動して最初に歯科受診⇒次に採血・採尿⇒腫瘍課で診察⇒(血液検査で問題無ければ)化学療法室でキイトルーダ投与、そして診断書作成手続き・・・といろいろと掛け持ちでの診察となります。

ということで、かなり忙しい1日になるので、パチンコ屋に行く暇はありません(*^^*)

午後一で最初に歯科に行きましたが、前に虫歯治療したところの周辺がまた虫歯になりかけているとのことで、レントゲン撮影したりして時間がかかりました。(口腔ケアもしてもらいました)
虫歯になりかけの部分は直ぐに治療することもできたのですが、私の要望も有り(今日はキイトルーダの予定もあるので)3カ月先まで様子を見ることしました。

ちょっと予定時間過ぎて、次に化学療法を受ける前の採血・採尿をします。(採血時に、点滴用のルート確保も行います)

ここで、ちょっとしたトラブルが!
実は点滴ルートを取るため、ベテラン看護師さんが腕に針を刺したのですが、右手、左手2回を失敗びっくり
そして、私が1番の信頼を寄せている(笑)ベテランNo.1の看護師さんに変わったのですが、まさかの左手失敗ガーン

何も分からない患者さんなら

 

「ちょっと、いい加減にしてくれ!!」

と文句の1つも言いたくなるところだが・・・

 

なぜベテラン看護師さんがこんなに失敗するのか、チコちゃんは知っています!ウインク
ではなく(笑)、kazuは知っています!!


1カ月前の緊急入院した際に、脳の浮腫を抑える薬(グリセオール)を8時間おきに点滴投与したのですが、高浸透圧剤の副作用で痛み、痺れが酷かったことをブログに書きました。

実は退院後に気になっていたのですが、両腕の血管が以前と比べて明らかに固くボコボコになり、また何もしていないのに血管に痛みがあったりしていました・・・


要は副作用で点滴した血管だけでなく、その周辺の血管まで劣化してしまっていたということなんです!!

つまり、今回ルート確保が失敗したのは決して看護師さんの技量の問題ではなく、私の血管が急激に劣化したのが原因…

 

まあ、簡単に言うと私の問題の原因は私の血管なので(笑)、私が怒る筋合いは全くない!!

 

今まで22回のキイトルーダ投与で、化学療法室の看護師さんは(新人の1人を除き)皆1回も針刺しに失敗したことは無かった。

ベテラン看護婦さん(2人)も「kazuさんの血管は、どちらかというと針刺しやすい方だったと思っていたんですが・・・上手くいかなくて申し訳ないです!!」と2人揃って申し訳なさそうに何度も平謝り。

 

でも、この2人の針刺しの技術が超一流であることは(ちょっと医薬の業界に関わる立場として)重々承知。

むしろトンでもなく悪いのは私の血管なので(笑)、逆に私が非常に申し訳無い気分…ショボーン

 

看護師さんには、先ほどの入院の副作用の話をして、全然気にしないで欲しい旨をお伝えしました。

そんなこんなで、結局4回目にしてようやく針が血管に上手くささって、ルートが確保出来ましたウインク

但し、元々歯科治療で遅れた上に、さらに採血の予定時間を大幅に過ぎてしまったガーン

血液検査の結果が出るまで1時間位はかかり、主治医の診察はさらにその後になるので、診察だいぶ遅くなるかな…と思い、ガラケーでブログの下書きを入力していたが、意外と早く診察に呼ばれました!

(とは言っても、予約時間は当然大幅に過ぎていますがてへぺろ

さて、診察で血液検査に大きな変動・或いは問題は無く、キイトルーダの投与はOKが出ました。

 

※一応血液検査結果の写真を貼り付けますが、HやLとかは毎度のことで、数値に大きな変動は無いのでなので特に気にしていません。

また、自分の副作用(甲状腺機能障害)の目安となる、甲状腺関連の数値(TSH、F-T3、F-T4)が検査中(笑)ではあまり意味がない気が・・・キョロキョロ

 

しかし、主治医との話題はキイトルーダ投与継続よりも、むしろ脳転移した腫瘍の放射線治療(サイバーナイフ)後の経過観察の話がメインでした。

 

これまでのブログでも書いていますが、サイバーナイフ後の経過は概ね良好ではあるものの、左半身の痺れは相変わらず残ったままで、また突発的な発作も不定期に起こっています。

 

発作が起きた日時などは、治験で頂いている、血圧・体重・体温など記録する冊子に細かく書いているので、そのノートを見ながら主治医に発作の発生状況を伝えます。

 

発作の状況はというと・・・

 ・2月7日(サイバーナイフ治療後) 発作2回

以下、

 ・2月8日   発作1回

 ・2月16日 発作7回!

 ・2月21日 発作1回

 ・2月22日 発作9回!!

 ・2月24日 発作1回

(それからは発作無し)

 

主治医:「う~ん、まだ続いていますね」

 

kazu:「でも、入院した時と比べると、発作の程度は全然軽いです。入院していた時は、ベットで横になって発作が起きた時に左手・左足が上げられなかったし、看護婦さんが左腕を上げて手を離すと支えられずにバタンと手が落ちてしまったし、何よりも腕を掴まれている感覚が無かったです」

 

kazu:「今は通勤途中に発作が起きてもそのまま歩き続けることが出来るし、この前なんか会社でお客さんと話しをしている時に発作が起きましたが、気が付かれずにそのまま話を続けられる程度のレベルでした。当然、発作が起きても腕や足を動かすことが出来るし、感覚も普通にあります」

 

kazu:「但し、左半身の首から太もも辺りにかけて痺れはずっと残っています。程度は軽く、正座して足が痺れた後にだいぶ良くなった感覚ですが、痺れの程度に日差変動があります」

 

主治医:「では、今出している脳浮腫による発作を抑える薬は引き続き出しましょう」

 

注)今処方されているのは、以下の薬。

 ①イーケプラ錠500mg(痙攣発作を抑える薬):1日2回1錠ずつ(朝・夕食後)

 ②デカドロン錠0.5mg(ステロイド:炎症を抑える薬):1日1回4錠(朝食後)

 ③イソソルビド内用液70%(脳圧降下剤):1日2回40mL(朝・夕食後)

 

kazu:「ちなみに、脳浮腫は放射線治療を行ったからといって、2~3日で治るものでは無いとは承知しているのですが、一般的にもしサイバーナイフの効果があった場合、どの位で痺れなどの症状は治まる(或いは継続する)のですか?」

 

主治医:「もし効果が見られれば、一般的には4週間後位から治まってくるはずです」

 

主治医:「kazuさんの場合、サイバーナイフから約3週間経過しているので、良くなるとすれば1~2週間後、といったところですかね」

 

これを聞いて、まずは痺れ、また発作の症状が軽いながらも継続していても基本的に問題(というか矛盾)が無いことを再確認出来て一安心!ニコニコ

 

問題は、今後1~2週間経過後の状況ということになります。

但し、次のMRI検査の日程が少し前倒しで4月5日に決まったので(診断結果は4月11日)、救急車で運ばれた時の様な酷い発作が起きない限りは、次のMRI検査で脳腫瘍がどうなったか?検査結果待ち次第になると思います。


サイバーナイフがバッチリ腫瘍を叩いてくれていることを祈るばかりです。

 

あとは、インライタ(分子標的薬)の副作用の話。

脳転移に伴う緊急入院騒ぎで約1カ月間インライタを休薬し、2月8日から久しぶりにインライタを再開したところ、今まで以上に強く副作用が出てしまいました。

 

今までは、副作用が出るギリギリのところを見極めて、朝晩3mgずつ6投2休(6日間服用して2日間休薬)を繰り返していたのですが、今回最初は6投2休だったものの、次のクールで両足の親指の付け根が痛くなり、手足症候群が酷くなるのを避けるために4投4休で対応しました。

(注:その後は、6投2休に戻せました)

 

症状としては、

 ・指先がヒリヒリする。特に右手親指の先はパックリ割れた。

 ・肘が擦り剝けた様になった(ヒリヒリ痛い)

 ・口内炎が発生。ベロが剥けた様な状態。

 ・足の親指の付け根が痛い

 ・腹痛/下痢

 

とまあ、手足症候群と下痢という、インライタの代表的な副作用。

但し、程度は酷くならない様に(主治医から許可された)自己判断による休薬でコントロールしているので、日常生活には支障は無く、さほど大したことはありません。

 

口内炎はそんなに痛みは無く、普通にカレー食べられる状態だったので(笑)自分では気にしていなかったのですが、診断も終わりに近づき、ちょっと茶目っ気出して、

kazu「先生、痛くはないけれど舌はこんな状態ですよてへぺろ

とベロを見せました。

(注:グロいので、写真はアップしません(笑))

 

そうしたら、先生は軽く流すのかと思っていたら、意外な返答が・・・

 

主治医:「見た目結構酷いですよ!本当に痛くないのですか?」

 

主治医:「ちょっと、喉も見るので口を大きく開けてもらえますか?」

(ライトを当てて、喉の状態をしっかり観察)

 

主治医「喉は大丈夫そうですね。実は今服用しているステロイドの副作用として、体の抵抗力(免疫力)が低下することが挙げられます。その場合、インライタの症状(舌のただれ)と合わさってカビや菌、ウイルスなどによる感染が起こりやすくなります。そうすると、喉の炎症が起こるので、今感染症になっていないか、喉の状態を確認した次第です」

 

kazu:(心の中で)「ええっ!それは知らなかった・・・」

 

主治医:「喉は赤くなっていないので、今はステロイドの副作用による感染症ではなく、インライタの副作用だけだと思います。しかし、今後もステロイドを継続するとインライタの副作用で口内炎の状態のままで感染症のリスクが高まるので、うがい薬として新しい薬を出しましょう」

 

kazu:「あれ、今までもうがい薬(注:アズレンうがい液)は処方されていますが・・・」

 

主治医「あれは、抗菌作用が弱い予防薬なので、今回は強い抗菌作用がある薬を処方します」

 

ということで、新たに処方された薬は「ファンギゾンシロップ」1日1回1mL(朝食後)

効果・効能には「消化管のカンジダ菌の増殖を予防する薬」と書いてあります。

 

口に薬剤1mLと少しの水を含んで口内を満たし、そのまま飲み込んでOKと言われたので、うがい薬というよりかは、服用する飲み薬といったところでしょうか。

ちなみに1mLはスポイトで量り取るので一般の方には不便だと思いますが、私は仕事で実験をしていたため使い慣れた道具です(笑)

 

そして、今回のやり取りで痛感したのが、患者は主治医にきちんと副作用や痛み、或いは治療に対する不安など、患者思っていることを口で伝えなければ、主治医には分からないということ。

 

それ則ち「患者力を高める」必要があるということです!

 

実は、たまたま翌日(金曜日)の朝、日本で3本指に入る混雑度と言われている私鉄に乗って会社に行く途中、こんなことがありました。

 

電車はいつもの満員電車。

車中は身動きが取れない位のギュウギュウな状態。

そして、とある駅について扉が閉まる1秒位前に、車両の中央部から「降りる人がいます!」との声が・・・

しかし、当然のごとく無情にも扉は閉まり、次の駅へ・・・

ギュウギュウな状態なので、降りたかった人の姿などは全く見えなかったのですが。

 

皆さん、この状況をどう思います?

「周りの人は、冷たいなあ・・・」と思います?

もしかしたら、降りようと思った人は

「降りようとしたのに、皆動いてもくれない!なんて冷たい人達なんだ!!」

と思ったかも知れません・・・

 

しかし、(批判されそうですが・・・)私を含めた多くの人達の感想は、一言

「自業自得!!」

 

何故なら、駅に着いた時に一言「済みません、降ります!」と大きな声で言えば済むこと。

 

満員電車に毎日乗っている人は降りる時の大変さは身に染みて分かっているので、一言声をかけたら皆ギュウギュウな狭い中でも道を開けて通り道を作ってくれる!

 

でも、それを声に出さなければ、乗客は超能力者じゃないのだから誰が降りたいなんてことは分からない!

 

それに、声をかけずに無理やり降りようとすれば、以前の私のブログに書いた様に、自分の周りだけ空間を確保したいがため人を押しのけるトンでもない輩だと誤解されて、逆に押し返されることだって大いにあり得る!!

 

そう、自分の気持ちを誰も分かってくれない!!なんて嘆いても、声に出して伝えなければそんなの他の人には分り様がないのです!!

 

まさに、これは患者と主治医の関係にも当てはまること!

 

「私の主治医は話を聞いてくれない!」

 

「私の主治医は副作用の苦しみを分かってくれない!」

 

「私の主治医は治療の不安を分かってくれない!」

 

「私の主治医は、私の心の不安を分かってくれない!」

 

と思っている患者さん、その貴方の思いを、最初にきちんと主治医に伝えていますか?

 

それをきちんと伝えてもなお不誠実な対応だったのなら、今は患者が病院(先生)を選べる時代、セカンドオピニオンや転院などで信頼できる医師を選ぶという選択肢もあります。

 

但し、私も癌に罹患して入院したり、定期的に通院する中で、いろいろと医師の文句を(直接的・間接的に)言う患者さんを時々見かけるのですが、何気なくその話を聞いていると、客観的に見て患者側に問題があることの方が意外と多いのです・・・

 

その一つとして挙げられるのが、主治医とのコミュニケーション不足。

 

「先生は、私の気持ちをちっとも分かってくれない!」

ということも良く聞きますが、私からすれば

 

「医師は超能力者じゃないんだから(笑)、患者がきちんと気持ちを口で伝えなければ、分かる訳が無いでしょう(笑)」

と思ったりします。

 

元々日本社会において「美徳」とされるもののひとつに「謙遜」というものがあり、一歩下がって相手をたてることや、自分の主張を抑えて控えめにすることは、日本社会で生きていくためのマナーのひとつであり、ビジネス上でもある程度必須となる配慮と言われています。

そのため、患者さんは、「先生忙しそうだから・・・」ということを考えて、結構言いたいことや疑問点を言わない方も多くいると思います。

 

でも、患者と主治医との関係、特に癌治療を行う患者の立場であれば、この美徳は一旦忘れたほうがいいです。

 

癌治療においては、患者の「謙遜」は患者自身にとっても、また主治医にとっても治療の弊害ばかりで、美徳とは成り得ません!

 

とまあここまで偉そうに書いてみたものの、私も舌の状態は元々見せるつもりなど全くなく、たまたま茶目っ気で見せたもの。

本来は、医薬のプロなどと宣っている立場からすれば、副作用の小さな変化も見逃さずにきちんと伝えなければならないのに、それが出来ていなかった・・・。

 

私自身、「患者力を高めなければ」なんて人様に偉そうに言える立場ではありません!!チュー

 

今回は自分の失敗談も踏まえて、また自戒の念も込めて、皆さんに

「患者が口で主治医に副作用や治療の疑問点・不安点を伝えることの大切さ」

をお伝えしたかったということです。

 

皆さんも、高いお金を払って病院に通っているお客様なのですから(笑)、費用の対価として、患者として言うべきこと、伝えるべきことをきちんと主治医に伝えた上で、納得のいく治療を受けて頂ければと思います。

 

注:決して主治医と喧嘩しろと言っている訳ではないですから、誤解のなき様(笑)。主治医と良好なコミュニケーションで、良好な信頼関係を築いて頂ければ幸いです!

 

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治療中の方は良い効果が得られますように!

経過観察中の方は、良好な状態がずっと続きますように!

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