キネマ旬報の邦画ランキングの上位に位置するこの映画。
(キネマ旬報は今は亡き父が愛読していた映画専門雑誌)
気になったので検索してみると、ロシア人のサイトで無料で観れた。
もちろん、最近ハマっているプロジエクターで壁に映してね。
1979年の作品。
主演のジュリー、菅原文太は最も脂がのっている頃。
池上季実子もまだ若い。
水谷豊や西田敏行はまだちょい役だ。
オレは1970年代のテレビや映画が好きだ。
あの色褪せた映像、ファッション、車のデザイン、音楽。
ルパン三世の最初のシリーズ、刑事コロンボの最初のシリーズ、
フランス映画。
自分が育った時代である、という事も関係しているのかもしれない。
60年代だとちょっと古い。80年代はもっと進歩してクリアに
なったけど、まだその進歩度がダサい。
やっぱり70年代がちょうどいい。
映画の話に戻ると、
ジュリーは犯人役が合うね。
ちょっと頭の狂ったね。
この映画、ジュリーはまり役だよ。
初めて観たけどね。
この長髪でひょうひょうとした感じ。
長渕剛がドラマ「家族ゲーム」で家庭教師を演じた時、
この時のジュリーを参考にしたんじゃないかな。
オレが山口から東京に出て間もない頃、
山口の先輩が横浜の中華街でバイトしていた。
オレは当時、世田谷代田に住んでいて、
確か小田急線の相模大野で横浜行きの電車に乗り換えて
彼の家に泊まりに行ったような記憶が。
当時、彼はレニー・クラビッツにハマっていて、
レニーとか他のファンク、R&B系の音楽を酒を飲みながら聴いて遅くまで夜を過ごした。
次の日、また遅く目を覚まし、
「中華街で昼飯でも食べる?」と先輩が言うので、
そうする。
「この店は地味だけど、結構うまいよ。」
先輩おススメの店。
適当に頼んで食べていると、隣の席に見慣れた顔が。
ジュリー!!!
先輩の名前は三國。みんなミックンと呼んでいた。
オレは彼にささやいた。
「ミックン、ジュリーがいる。」
ええ?彼は中国人の店員の顔を眺めている。
「ははは、全然似てないじゃん!」
「いや、違う、違う、隣の席。」
彼はくるっと隣の席を見る。
「うわっ、ほんとだ!」
ジュリーは奥さんの田中裕子と、恐らくどちらかのお母さんと
3人で食事をしていた。
「すいません、領収書お願いします。」
とジュリーたちは会計を済ませ、店を出ていった。
考えてみると、オレは憧れのシンガー達と出会っている。
ジュリー、ダイアモンド・ユカイ、スティーブン・タイラー、ミック・ジャガー。
これは何か意味があるのか?