「神恩と人間の努力」 | 神即〈いのち〉、〈いのち〉即感謝

神即〈いのち〉、〈いのち〉即感謝

神とは〈いのち〉であり、それへの感謝が信仰だ。あらゆる違いがあっても、それは闘争の理由とはならない。我々は等しく〈いのち〉を生きているからだ。その理解こそが、新しい文明の思想軸となる。

 以前、奈良吉野の大地主に特殊な四駆に乗せてもらい、山奥にある千年杉に案内されたことがある。そこで法螺貝を吹いて祈ると、杉の木霊なのか、「応神以前に戻れ」という霊示があった。応神天皇は積極的に帰化人を迎え入れ、日本の文明度を高めようとした人物だ。「応神以前」という意味が分からなかったので、今回の〈いのち〉の研究会で、古事記に詳しい鎌田東二さんに聞いてみた。すると「応神以前の天皇は、祭り事を丁寧に行っていた」と教えてくれた。つまり、厳しい世界情勢に直面するがゆえに、日本人はもっと「祈り」というものを大切しなくてはならないということだ。形式的な祈りではない。個人・組織を問わず、大いなるものに敬虔な気持ちで頭を下げることが求められているのだ。政治経済・教育・医療の分野、さらには家庭でも現代人は傲慢になり過ぎている。神恩の中での人間の努力であることを忘れている。それでは天の戒めがあっても致し方にないように思う。なお、7月の「ありがとう断食」はまだ空席がありますので、ご検討を。957回 直近の予定はHPのイベント欄を御覧ください。「弘法護摩」は随時受付中。町田宗鳳 | ありがとう禅 (arigatozen.com) 動画サイト:https://www.youtube.com/@machidasoho9820