「新しいお寺の形」 | 神即〈いのち〉、〈いのち〉即感謝

神即〈いのち〉、〈いのち〉即感謝

神とは〈いのち〉であり、それへの感謝が信仰だ。あらゆる違いがあっても、それは闘争の理由とはならない。我々は等しく〈いのち〉を生きているからだ。その理解こそが、新しい文明の思想軸となる。

 定年退職後、地方に移り住んでお寺を作りたいという女性税理士が弘法護摩に来られた。仏縁のある方のようなので、大いに喜ばしいことと思ったが、問題は既存の宗派との関わり方である。すでに得度を受けられたようだが、三か月ほど道場で修行するべきか否かのご相談だった。私は弘法大師にお伺いを立てる以前に「止めたほうがいいのでは」と助言した。宗派内の序列制度や形式主義に巻き込まれて、かえって仏心から遠ざかることになりかねないからだ。俗悪な僧侶に囲まれているうちに、ご本人もその色に染まりかねない。それよりも、自分で誠実に仏に向き合い、地道に「行」を重ねるのがよい。案の定、護摩を焚いてみると、「仏の道は智慧ある人から学びなさい」という霊示があり、道場に入れとは言われなかった。夫婦で存分に遊び心を発揮して、楽しいお寺作りをしたほうが、よほど仏道修行になる。うちの魔女は頭も丸めず、法衣も着ず、作務衣で毎日掃除ばかりしているが、こういう尼さんになりなさいというと、痛く納得しておられた。(笑) 護摩931回 直近の予定はHPのイベント欄を御覧ください。「弘法護摩&オンライン」は随時受付中。町田宗鳳 | ありがとう禅 (arigatozen.com)