「内なる声の祈り」 | 神即〈いのち〉、〈いのち〉即感謝

神即〈いのち〉、〈いのち〉即感謝

神とは〈いのち〉であり、それへの感謝が信仰だ。あらゆる違いがあっても、それは闘争の理由とはならない。我々は等しく〈いのち〉を生きているからだ。その理解こそが、新しい文明の思想軸となる。

 長く鬱病に苦しんでこられたプロの声楽家が、弘法護摩を受けられた。親しい人を相次いで亡くすなど、鬱に至るまで、それなりの経緯があったのだが、弘法大師は「内面から湧き上がる声を抑えてはならない。今ここで声を出しなさい」と諭された。そこで、彼女に護摩壇に燃え盛る炎の前で歌ってもらったのだが、得も言われぬ美声で祈りの歌を披露された。さすがは一流の歌い手だ。私も彼女の声が、向こうの世界に届いたことを確信した。弘法大師は神社仏閣で祈るよりも、自宅の庭にある桜の木に向かって歌いなさいとも言われた。聞いてみると、以前、わざわざ京都円山公園にしだれ桜の苗木を入手し、植えたという。よほど霊格の高い桜木と思われるが、その前で発声しているうちに、彼女元来の生命力が復活することは間違いない。ありがとう寺の護摩堂では、さまざまな劇的ドラマが展開している。それを毎日のよう目撃させて頂いている魔女と私は幸せ者だ。だいぶ先のことですが、6月16日(日)14時、品川「風の集い」ですので、ぜひご予定下さい。護摩931回 直近の予定はHPのイベント欄を御覧ください。「弘法護摩&オンライン」は随時受付中。町田宗鳳 | ありがとう禅 (arigatozen.com)