人生の伴侶 | 風の子ぷてぃぱ ~風の子ジャックリトミック教室 講師の日記~

風の子ぷてぃぱ ~風の子ジャックリトミック教室 講師の日記~

毎日、子どもたちの成長におどろいたり笑ったり いろいろな発見があります!
このブログは「風の子ジャックリトミック教室」講師cheese&rieの日記です

娘が毎年夏にピアノのコンペティションを受けるのですが、その舞台を見聞きするたびに、「まだ小さい子供たちがよくここまで緻密に完璧に演奏するものだ」と感心します。
特にピアノやバイオリンは、幼少期から仕込まれていて、幼稚園生がショパンを弾くのも珍しくはありません。
ですが、その天才的に思える子供たちが、突然音楽を止めてしまうこともまた、珍しくはありません。
音大を受験し、毎日朝から晩まで練習して来たのに、大学を卒業したらすっかり弾かなくなってしまったという話もよく聞きます。
なぜなのでしょう...?
リトミックを始めて気がついたことは「譜面に書いてあることしか出来ないことが、その原因なのではないか」ということです。

楽譜にはたくさんの音符と楽語が書かれています。
演奏者は、楽譜に忠実に演奏することが求められます。
しかし、そこだけで終わってしまうと、演奏者は、楽譜に服従するだけの奴隷と化してしまいます。そこにあるのは、ただひたすら練習し、難しいテクニックを身につけるのみの鍛錬の日々です。
楽譜の裏には、楽譜には記されていない作曲家の思惑が隠されています。
音楽の仕組みが理解出来るようになると、隠れた旋律に気がついたり、この和音、この音がスパイスになっている等、作曲家の仕掛けた演出に気がつくようになって来ます。それは、まるで、隠された暗号を読み解くかのようです。
そして、作り手の思いとそれを表現する演奏者のコンビネーションによって、幾通りもの音楽が生まれます。
受身ではなく、作曲家と演奏者が対等の立場に立って、一つの作品を作り上げることが出来るかどうかが、音楽を人生の伴侶に出来るかの分かれ道のように思えます。
なんだかとてもエラそうなことを書いてしまいましたが、細く長く、音楽を人生の伴侶にして生きていけたら幸せですよね{%音符webry%}

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