合理的配慮の内容定めず | 社会保障を考える

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障害者差別解消法は糾弾というよりは「建設的対話」を求めています。

 

「現場の積み重ねで「相場観」

障害者差別解消法や合理的配慮を考える上で、もう1つ重要な側面がある。それは明確な基準が存在せず、支援の可否や内容、水準に関する判断は社会の合意形成の上で成り立っている点である。具体的には、これまで述べた通り、合理的配慮の内容は当事者同士による「対話調整合意プロセス」に委ねられているほか、国の基本方針で「合理的配慮の内容は、技術の進展、社会情勢の変化等に応じて変わり得る」としている点が注目される。

これを従来の制度との違いで考えると、違いが見えてくる。例えば、障害者総合支援法10や障害者雇用に関する法定雇用率制度では、国が要綱などで細かく対象者の要件を設定し、これに沿って自治体や民間事業者が対応してきた。これに対し、合理的配慮について、国は具体的な内容を一切定めておらず、技術の発展や社会情勢の変化、人々の意識次第で変わり得る柔軟さを持っている。」(「合理的配慮」はどこまで浸透したか 障害者差別解消法の施行から2年 生活研究部 准主任研究員 三原 岳 ニッセイ基礎研究所)

 

生活のあらゆる場面での課題となるので基準を定めるのは難しいと思われます。「過度の負担」などどう折り合いをつけるか、調停機能の在り方などと合わせて問われるのではないでしょうか。