知的障害者も戦場へ | 社会保障を考える

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障害者と戦争との関係では、戦後、傷痍軍人の救済などは語られますが、知的障害者や精神障害者などについてあまり記録がないように思いますが、どうでしょうか。『日本軍兵士』という本に次のような記載があります。

 

「一九四四年に始まった「集団智能検査」

 知的障害者の問題に関しては、独自に取り組んだ部隊もあったようである。 戦後、児童精神医学者となる高木俊一郎は、一九四三年一月に、第二航空軍野戦航空修理廠付きの軍医として、満州に赴任している。任地で、逃亡を繰り返す兵士のなかに知的障害者がいることに気づき、知的障害の兵士と窃盗、暴行などを繰り返す兵士によって特別作業隊を編成することを上官に提案し、実際に実現をみている。「非行兵」80人 。「知能年齢最低5歳くらい」の知的障害者七O人からなる部隊であり、彼らの能力や性格に配慮して作業内容を決めたという(『私の歩んだ道』)

だが、基本的には、この間題でも排除の力学がより強く作用した。一九四四年五月、陸軍省副官は、「軍隊教育能率の向上並びに軍隊における犯罪防止を図るため」に、「精神薄弱者および精神病質者対策要領」を制定し、全軍に通牒している」

 

この「要領」では、「精神薄弱者および精神病質」の「高度なるものは」兵役を免除し、軽度なるものは「保護を加える」としているという。

 1944年は戦争末期、徴兵年齢も引き上げられ、兵力の不足が顕著になった時期でしょう。

 東京都などの学童疎開では、てんかんなどの病者は疎開対象から外されたという。疎開させるのはあくまでも戦力になりうる人たちということのようです。軍隊でも、疎開でも、排除が基本だったと言えるのかどうか。知らないことも多いのかもしれません。