旧優生保護法下の強制不妊 | 社会保障を考える

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裁判になった強制不妊手術についての告白です。

 

強制不妊手術と民主主義

岡田靖雄 精神科医

■告白

私が東京都立松沢病院(精神科)に勤めていたころ、年2回、医局の黒板に受け持ち病棟に強 制優生手術該当者がいたら記名してくださいと 書き出されていた。196263年に受け持っていた 女性の開放病棟にいた人の名を書き出した。中度 知的障害の気のいい人で、院内自由散歩のとき男の患者と性交していたことが何回か気づかれていた。この人の家族的背景などは覚えていない。 この人が妊娠したら困る"と申請したのである。都の審査会で、申請は認められて、院内手術室で行われた卵管結紮では助手をつとめた。 当時の松沢病院は、最も進歩的な精神科医の巣窟であったが、優生保護法についての疑問は全く出ていなかった。そのころ私は精神科医療史の勉強を始めていて、間もなく国民優生法-優生保護 法の問題点に気づいて、1964年発行の編著『精神医療精神病はなおせる』 (勤草書房)でその点 を指摘した。他分野のことは知らぬが、優生保護 法の問題点を指摘したのは、これが最初だっただ ろう。

そののち京都の野田正彰氏が1972―73年に、保健教科書に精神病は遺伝だと記載されるもとは優生保護法にあると、同法批判の論文を2回にわたり『朝日ジャーナル』に書いた。前述の『精神医 療』における指摘および、野田論文への反響はほとんどみられなかった。障害児殺しの母親への減刑 運動に対し、重度脳性まひの人たちの青い芝の会が猛反対。優生保護法への批判はこの頃からもり 上がりだした。精神病患者からも法廃止を求める 声が出たが、精神科医療界からの声は遅かった。(一部引用)」(日本障害者協議会「すべての人の社会」20184月号)

 

被害者の発掘もされているようです。ハンセン病なども含めて遺伝病とする根拠も弱いのに、遺伝とした結末ではないかと思う。統合失調症・てんかんなども長い間遺伝病とされてきました。遺伝子診断でもごくわずかに遺伝性のものがありますが、基本は遺伝病ではありません。