先日は、

 

 

にて形の管理や透視図法などについて書きました。

 

 物体には構造があるので、形状の再現を刷る際には最初に構造を理解する必要があります。

 絵を描く場合も同様で、形状がどのような仕組みになっているのかを観察して理解する必要があります。

 絵を描く練習を行う場合、 【 対象を見て描く 】 ことになりますが、デッサンなどを始める前に形と行蔵を理解するために 【 スケッチ 】 を行って、形を理解する練習を行うと下書き部分をしっかりと描けるようになります。この際に絵の基本である線分の 

  ■ 距離
  ■ 方向

を意識して描くと形を取りやすいのですが、クロッキーのように必要な部分を一筆で描くようにすると線を描く能力も向上します。

 最初は形が整わないと思いますが、観察して理解を深めると対象の形状を理解できるようになりますから、その対象物を描く際には 【 基本構造と対象の特徴による差異 】 で判断して描けるようになります。

 形状を大きく分けると

  ■ 球体
  ■ トーラス

に分類できるので、

  ■ 面と指定成立しているもの
  ■ 貫通した穴が存在するもの 

で分類することが出来ます。このイメージですが、

  ■ ボール
  ■ ドーナツ

の形で考えるとイメージしやすいわけですが、図形の特徴を考える際にはこの状態を基準に考えることになります。これが数学のトポロジーの分野での形状の考え方になりますが、この特徴がどのように組み合わさっているのか?で対象物の形が変わってきます。

 その為、構造物を考える際には 【 形状の組わせ 】 で考えることになりますが、対象物を見た際に

  ■ 柱状の物
  ■ 筒状の物

のように明確な差が生じている場合がありますから、観察した際にこれがどちらに該当するのかを考えることになります。

 ちなみに、【 半球 】の場合だと、貫通した穴がないのでこれは、分類的には球体と同じグループに分けることが出来るわけですが、コーヒーカップの場合、

  ■ カップ : 球
  ■ 持ち手 : トーラス

と考えて扱うことも出来ます。日常で目にする多くの形状は、こうした貫通した穴の有無で分類してグループ分けが出来るのですが、数学ではこのグループのものがどのように組み合わさっているのかを断面図で考える方法が存在しています。この考え方ですが、CTスキャンのような状態で層で考えることが出来るようになっているわけですが、イメージとしては3DCGの

  ■ Zバッファ
  ■ スキャンライン

と同じ考え方になります。Zバッファとスキャンラインについては、

 

 

の中で触れていますが、Zバッファは、

 

 

のように奥から手前に向かって状態を再現する仕組みになっており、スキャンライン法は

 

 

のように垂直方向に情報を作っていく仕組みになっています。

 

 形状を描く際には、線分であたりを取ることになりますが、此のときの作業は座標平面上の幾何ベクトルの配置と同じ考え方になります。これについては、
 
の中で触れていますが、線分の基本構造は直線なので、
 
 
 
の・ようなものになっています。これを組み合わせることで曲がった状態を作れるので、単一のベクトルでは再現できない状態を再現できるようになります。
 
 
の状態を
 
 
のように出来るのですが、これが角や曲線の基本構造になります。
 
 絵の場合、幾何ベクトルがどのような分岐をしているのかに着目すると線分や面を考えやすくなりますが、これについては、
 
の中で触れていますが、
 
 
のように面は基準となるラインから派生したベクトルで厚みを考えることが出来るので、幾何ベクトルの頂点を繋ぐと面を生成することが出来ます。
 
 この状態は角度があるのでユークリッド距離の考え方になりますが、形を取る場合には、
 
  ■ 垂直
  ■ 水平
 
で座標を取得したほうが作業が行いやすいのでマンハッタン距離で取得することになります。これは、中学校一年生の数学で登場する一次関数の傾きと同じで、二軸の移動距離で斜辺の長さを考える方法になりますが、斜辺は
 
  ■ 始点
  ■ 終点
 
で構成されているので、2つの座標が取得できれば線分を生成できるわけですが、此のときの原点部分を基準となる垂線にしておくと、縦横の距離の指定のみで終点の座標を取得できます。此の方法でデッサンお当たりを取ることも出来ますが、絵を描く場合にアタリを取る場合にも此の方法を用いると形を取りやすくなります。
 
 このように絵は平面上の座標制御で成立しているので、基本的には解析学の分野に置き換えて考えてみると行蔵を理解しやすくなります。こうした数学的なアプローチについては、
 
でも触れていますが、絵を描くときには幾何学的な処理を行っていますが、アタリを取るときに座標平面上の座標制御と同じなので、数学のマンハッタン距離を使用したり、幾何学の基本的な処理の方法を用いることになります。
 
 透視図法は相似の三角形の底辺の変化を2.5D上での距離の制御で使用しているわけですが、透視図法では同じ長さは相似の三角形の高さの変化で制御できるようになっていますから、同じ頂点で派生した高さの異なる相似の三角形が存在する場合、
 
  ■ 高さ : 奥行き
  ■ 底辺 : 大きさ
 
をコントロールできるようになっています。高さの異なる状態を作った場合に長さの異なる底辺が生成されますが、透視図法では、此のときの異なる相似の三角形の低辺の長さはパース上では 【 同じ大きさ 】 になるので、寸法の同じものを奥行きの異なる場所に配置した際に 【 同じ大きさを維持刷ることが出来る 】 ようになっています。
 
 
二点透視図法だと
 

 

 

のようになりますが、十字路や部屋の角から見たときの絵で使用できます。

 

 透視図法を使う場合、奥に抜けた構図でも使用できますが、

 

 

 

のように道があって奥に向かっているような物も一点透視図法で再現することが出来ます。同様の構図だと

 

 

のようなものがありますが、こうした絵も消失点を決めて一点透視図法を用いて描くことが出来ます。

 

 絵を描く場合には様々な技法がありますが、基本となるのは

 

  ■ 形を取ること

  ■ 色彩を再現すること

 

なので、形を取ることと色の理解を刷ることからスタートすることになりますが、この際に

 

  ■ 形状の特徴

  ■ 先の流れ

 

などを考えることになります。これが、面や線分で描く際の考え方になりますが、此の形を取る事が出来始めたら、空間的特徴やパーツの組み合わせを考えていくことになります。

 

 そうすると、構造物は特定の法則性が存在するので、関数で構成されていることが解るわけですが、この関数をベースとした際に、対象物がどのような変数による変化が生じているのか?を考えることになります。

 

 この場合、関数の変化ですから、関数を変数項のように用いた式を構築することになりますが、この公式を元に書いを求めていく作業が絵を描く作業になります。

 

 

 TODAY'S
 
物体と構造

 

 絵を描く場合には、対象物の異構造を理解してから描いたほうがいいのですが、形を知るために色々な方向から見ておくと立体的に形状を理解することが出来ます。

 

 

 

  複数の視点で見る

 

 構造物は始点の変化で見え方が変わりますが、肉眼の場合
 
  ■ 距離
  ■ 視点
  ■ 光源
 
で状態が変わってきます。花を対象にする場合、変化もしっっておいたほうが良いのですが、つぼみから開花までで形状が大きく変化します。
 
 つぼみの場合、
 
 
のような形になっていますが、これは咲き始めると
 
 
のようになり開くと
 
 
のようになります。これが、側面から見た花の変化になります。光の量を変更すると
 
 
のように変化します。また、視点によって
 
 
のように見え方が変わるので、どの視点で見るのかで花の表情も変化します。また、光源の変化で
 
 
のようになりますし、照度の変化で
 
 
のような違いもでます。光の使い方で花の表情が変化するので
 
 
のようになりますが、視点と距離で見え方は変化し、照度で色彩が変わります。また、光の当て方で状態が変化するので、対象物を見て描く場合には 【 ライティング 】 をどのように行うのかを考えることになります。
 
 また、形状を描く場合には細部も描く必要があるので、ディテールも確認しておく必要があります。個別の部分を見てみると
 
 
のような小さな産毛に覆われています。この名称は
 
  ■ トライコーム
  ■ モノコーム
 
と言いますが、対象物を描く問のサイズによってはこうしたものも見えるので、絵の中に描き入れることになります。
 
 また、花びらやがくの形状も
 
 
のように特徴があるので、それも再現すると質感を高めることが出来ます。
 
 
 

  クレヨンと塗り

 

 クレヨンで塗る際には、バニッシュを使用した塗り方もありますが、点描を使用した描き方もあります。これについては、

 

 

 

 

の中で実際に行っていますが、

 

 

のような表現を刷ると、引きの絵で見たときには色を混ぜたときよりも明るい色で再現することが出来ます。

 

 また、この技法だと

 

 

のように色を密集させることで濁らせることも出来るので、

 

 

のような分布で色を作ったり、

 

 

のように黒を使わずに暗い色を作ることも出来ます。絵を始めたばかりだと暗い場所は黒を使っても良いのですが、三原色の組み合わせだけでも暗い色を作ることが出来ます。

 

 これを引きで見てみると、

 

 

のような色の変化になりますが、点描の部分が中間色に見えるようになっています。

 

 絵を描く場合には、画材の選択で描き方が変わりますが、鉛筆だと

 

 

のような形になり、色鉛筆だと

 

 

のようになります。

 

 

 今回もコピー紙に描いており、Panasonic Lumuix DMC-TZ85で撮影しています。