遠隔操作アプリで借金をさせられる20代、タイパ主義を悪用される  その2
  遠隔操作される場合に考えられるリスクとしては、画面に表示されたIDやパスワードなどの情報が全て相手に伝わること、そして知らないアプリをインストールされたり、カメラを起動されて現在地の様子を知られたりといったことが考えられるという。借金をさせられる事例では、遠隔操作アプリで画面を見ている相手に借金の手続きをする方法を指導され、言われるがままに複数の貸金業者から借金をさせられているという。

 国民生活センターによると、情報商材を購入し、「クレ・サラ強要商法」(売買契約の際に無理やりサラ金等から借金をさせたりクレジット契約を組ませたりする商法)の被害にあった人は、20歳代が68.7%に上るそうだ(2022年度)。7割近くが20歳代となる原因は何だろうか。若い人の方がだまされやすいということだ。

 今どきの若者は「タイパ(タイムパフォーマンス)主義」だと言われているという。効率良く情報を得たり、物事を進めたいという傾向だという。そのこと自体は悪いことではないだろう。ただ、そこで、アルバイトや副業などのお金を稼ぐ手段に関しても、普段から利用しているSNSで探すケースが多いというのは、早いかもしれないが安全性を犠牲にしているということを分かっていない。
 

 

 

 

 安全でないものを安全といったら詐欺になるのではないだろうか。それは、特殊詐欺より悪質な詐欺だろう。

 その一つに、腹腔鏡手術やカテーテル検査や手術がある。どちらも、先進的な手術の方法で画期的なものとされていることだ。

 大きく体を切り開く外科手術と違って体に負担が少なくて、費用も安く、危険性も少ない、、、そういうことを自慢にしている。

 だが、ドクターXが外科手術の方が安全と主張するように、それらはどうも怪しげだ。どちらも、患部を実際に見ることができず、遠隔操作のようになるからだ。熟練の必要があるということもあまり説明されていないで簡単な施術のように言われている。

 いずれも、同意書を求めるわけだが、そんなもの見ても患者や家族にはなんのことかまるで分からない。病気に詳しい人なんていないのだから。となれば、同意書は訳の分からない言葉ばかり並べていないで死亡率や後遺症の発現率を書けば良いと思う。さらに、実現は無理だろうけど、「今まで10人手術して5人亡くなりました」の方がよっぽどよく分かる。カテーテルならカテーテルで冠動脈の内皮を破ったり傷つけたりするおそれがあると書けばよいのだ。まあ、そう書いてあっても受ける人は受けるだろうが、よく考える人はでるかもしれない。ありえないかな。

 もてはやされていた腹腔鏡手術が危険なことは今はかなり知られているようだ。昔人気のあったドクターKでは画期的な手術法ということになっていたが。

 胸を開かずに検査や手術ができるカテーテル検査や手術も、細い血管の中を鋭い針のようなものが通っていくわけで、それが血管を傷つける可能性があるわけだ。だから、安全などというものとはほど遠いものだ。途中の血管ならともかく、心臓の冠動脈を傷つけたり突き破ったら大変なことになる。同室の患者で冠動脈を突き破られた人は、私が入院中ICUから帰ってこなかった。

 冠動脈の内皮を傷つけるだけでも、重い心臓障害者になってしまう。自分ばかりか家族の人生も奪われてしまう。だが、そういう危険性は同意書には書かれていない。

 だから、慣れていても決して簡単な安全なものではなく、まして、地方都市の総合病院で未熟な若い医師が練習がてらやったこともない手術や検査をするというのは考えると恐ろしい話だ。若い医師がさらに若い医師と組んでやったこともない手術や検査を熟練した医師の指導もなく行う、それが当たり前に行われる病院もあるのだから、怖い話だ。さらに、外から見えないから隠蔽が簡単というのも怖い話だ。


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