ノゲシ 観察5 「一日花」ということは「自家受粉」確認できました! | 驚きの日々!祖師谷公園をめぐる四季

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森林インストラクター。ラジオ体操と太極拳で毎朝訪れる祖師谷公園には樹木や花、昆虫や鳥たちもたくさん。そんな公園の四季の変化をお届けしています。祖師谷公園散歩のお役に立てばうれしいです。なお写真のご利用はお控えください。

「一日花」とは

 

開花した花がその日のうちに閉じてしまい

再び開花することがない花

 

ノゲシは観察したところ

この「一日花」でした。

 

原っぱや道端でノゲシの花をたくさん見ていると

一つの花が何日も咲いていると思い気や

たった一日しか咲いてない。

 

ということは思っている以上に

たくさんの花が咲いていることになります。

 

で、「一日で閉じる」ということは

花が受粉を完了させたゆえに閉じる

と考えられます。

 

風や虫に受粉を頼っていたのでは

たった一日で

全ての花の受粉を成功させることは不可能でしょう。

 

ところでキク科は集合花といって

多数の小花が集まって1個の花(頭花)を形成しています。

 

筒状花と舌状花の2種類があって

それぞれに雄しべと雌しべを備えています。

 

ノゲシは全てが舌状花。

その一つ一つの小花が受粉をして

綿毛のついた種になります。

 

自らの雄しべの花粉を雌しべにつければ

受粉成功で、これを自家受粉といいます。

 

これに対して「他花受粉」は他の花の花粉をつけるような

花の作りになっていて、

他の花の遺伝子が混ざることで

より遺伝的に強い個体になるのです。

 

この際、せっかくこれだけノゲシに近づいたのですから

その舌状花を見てみましょう。

 

花弁から出ている

先が二つに分かれているのが雌しべ。

 

わかりやすい!

 

顕微鏡モードで撮影すると、

雌しべにぽつぽつとついているのは、

 

雄しべの花粉でしょう!

雌しべが伸びてくるときに

花粉が雌しべの柱頭に付着する仕組みになっているのです。

自家受粉で確実に受粉しました。

 

ノゲシの

一つの花は多数の小花からできている集合花ですが

自家受粉によって

これが一日で全て受粉する!

 

よって一日花が可能となる。

ということになります。

 

続きます。