再び昨日の続きです。
八重のムクゲに雌しべはあるのか、
やはり見てみないといけません。
八重のムクゲの花をよく見ると、
花の中にもう一つ花があるような形になっていました。
これは八重咲きのサクラなどにも見られる
「段咲き」に似ています。
で、雌しべがあるかどうか、ですが、
あるのはまばらな雄しべだけで、
雌しべらしきものは見つかりませんでした。
「弁化」というのは、
雄しべが花弁に変化することのみならず、
花弁以外の器官が花弁に似た色や形になることをいうのでした。
雌しべがなければ受粉しませんから、実はできません。
だから咲き終わった花は
みんな花軸から落ちてしまっています。
一方のスイフヨウはどうでしょう。
同じアオイ科です。
黄色いふわふわしたのが雄しべで、
真ん中から突き出ているのが雌しべです。
そして雌しべの先は柱頭が5つ。
咲き終わった花の中は今、どうなっているのでしょう。
ちょっと花には申し訳ないのですが、
花弁を取って中を見てみました。
ほら〜〜実ができ始めています!
ところで、実ができ始めているのは
この写真中央のですが、
その後ろのは全部つぼみなんです。
一見、間違えてしまいそうに似ています。
咲いているとき、花を後ろから支えているのが
この緑色の萼(がく)ですが、
花が終わるとこんどは実を守るべく、
再び立ち上がってくるんですね。
後ろのつぼみは萼がこれから咲く花を守っている。
つまり、咲く前は花を守り、
咲いているときは後ろから花を支え、
咲き終わったら実を守る。
一人三役(それ以上かもしれません)!
偉いものです。