ナガエミクリ ほんとに? ほんとです! | 驚きの日々!祖師谷公園をめぐる四季

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森林インストラクター。ラジオ体操と太極拳で毎朝訪れる祖師谷公園には樹木や花、昆虫や鳥たちもたくさん。そんな公園の四季の変化をお届けしています。祖師谷公園散歩のお役に立てばうれしいです。なお写真のご利用はお控えください。

一昨日、こんなメールをいただきました。

ブログをいつもご覧くださり、

特に鳥にお詳しく、

コメントもお寄せくださっている読者の方です。

 

祖師谷公園内仙川のせきれい橋~宮前橋間で、

今見られる鮮やかな緑色の水草(やや長めの)の

名前をお教えください。

以前教わったナガエノミクリではないですね?

 

さっそく見に行ってみました。

 

おっしゃっているのは、多分このことでしょう。

 

「鮮やかな緑色でやや長め」です。

他にはそれらしき植物はなにもありません。

 

だとすると、これはナガエミクリなんです。

 

最近入手した

ボランティアグループや環境団体等による労作、

『日野の水辺ー多摩川・浅川・用水路の植物』

(「日野植物研究グループ」2019年10月発行)によりますと、

 

別名「カワウドン」。

地元の人々にはこう呼ばれていたとか。

 

なるほど、このひらひらした薄べったい感じは

「ひもかわうどん」によく似てます。

しかしこの「うどん流し」のような状態は

ずっと続くわけではないのです。

 

夏場はなんと立ち上がる!

花茎を伸ばして花を咲かせるためです。

 

先ほどの冊子によりますと、

 

「ナガエミクリの葉は清冽な流れの象徴であり、

東京全体でも湧水を象徴するきわめて貴重な植物であり、

本種の生育する水辺環境こそは

日野が死守していかなければならないものであると考える

環境省NT(準絶滅危惧種)・東京都南多摩NT(準絶滅危惧種)指定物。」

 

とあります。

こんな貴重な植物が

目の前に豊かに群生している

仙川の祖師谷公園周辺。

 

仙川流域のどこに分布しているのか、

いつか調べてみたいものです。

 

近くにはコガモのつがいが、

 

盛んに苔を食べています。

 

ヒドリガモもつがいです。

 

鳥たちも

ここが清冽な水の流れている場所であることを

知っているのでしょう。